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教員養成のための英語科教育研究

神奈川大学外国語学部英語英文学科です。
髙橋ゼミでは、中学校教員養成を主たる目的として2年次から4年次までの以下に示す3年計画で、理論と実践のバランスを取りながら「プロの英語教員」を育てています。2022年度にゼミ出身の教諭が104名となり、「ゼミから教諭100名!」の目標達成を達成できました。卒業生は北海道から沖縄まで全国の小中高大の教育現場で活躍し、指導主事も生まれています。

髙橋一幸先生は、日本の外国語教育の改善発展に顕著な成果を収めた個人・学校・団体に贈られるパーマー賞も受賞されています。

<2年次・教職基礎研究>

前期:「英語授業基本知識・技能トレーニング」 10のテーマを掲げ、50分間の授業を行う基礎となる専門知識と技能を養います。優れた授業実践のビデオ参観、教員による授業実演やゼミ生との授業比較も行います。

後期:「教えるための語法・文法研究」 英語で書かれた語法・文法書を講読し、50ページを超えるレポートを作成し、ゼミ生によるリレー発表と教員の補足解説を通して中高で教える語法・文法を専門的に再学習します。
「中・高教材研究と授業演習」 中高の検定教科書を使って教材研究を行い、教員のモデル授業のビデオ視聴や実演も経て、グループで初めての本格的模擬授業「トライアル授業」に挑戦します。

<3年次・専門研究>

前期:「学習指導要領の歴史」 教育基本法などの教育法規、学習指導要領の変遷を歴史的に学び、教員採用試験に備えます。
「ビデオによる授業分析」 教員が中学校で行った授業ビデオを視聴し、これまでに学習した指導法を目で確認します。
「指導案分析演習」 映像なしで指導案を熟読し、授業を思い描きながら問題点を探り、その改善策を検討することで「授業改善能力」を養い、ゼミでの1年半のinput phaseを終わります。

後期:「連続模擬授業による指導力向上演習」 総仕上げのoutput phaseに入ります。グループによる3回の模擬授業(Micro-teaching: MT)とそのふり返り協議を通して、指導力と授業改善能力を高めていきます。

<4年次・卒業論文>

前期:「教育実習と教員採用試験対策講座」 実習校で教える教科書を使って、ゼミ生が50分間の模擬授業を一人で行います(個人MT)。また、教員採用試験の面接や小論文、模擬授業に向けた全体・個別指導を行います。
「卒業論文のテーマ決定」 教育実習での体験もふまえて卒論のテーマを決め、教員の助言のもとに研究計画を立てて執筆を始めます。

後期:「卒論執筆個別指導」 毎週の個別指導で12月初旬の提出をめざし執筆を進めます。
「卒論発表会」 PowerPointなどを使って後輩ゼミ生の前で卒論を発表し、プレゼン能力を高めます。   

        祝・卒論提出 髙橋研究室にて  
      


2022年度ゼミ生(2年生~大学院生)集合写真

元記事
神奈川大学外国語学部英語英文学科
「ゼミナール紹介レポート & アクティビティ」

2022.12.14 改訂

神奈川大学外国語学部英語英文学科の教職課程の理念は以下の通りです。

 本学科では中学校教諭一種免許状(英語)と高等学校教諭一種免許状(英語)を取得することができます。
 教員養成の理念は「真の実学」を重視する本学の伝統のもと、英語英文学科では、英語の実践的な運用能力を高め、英語圏の言語・文化・社会・歴史などについての理解を深めるとともに、異文化間の相互理解・文化交流と異文化共生に寄与できる国際的な教養を身につけた人材の育成を目指している。そのために初年次教育、キャリア教育、教養教育と関連させた段階的・体系的なコミュニケーション重視の基礎課程、英語学、英語教育学、英語圏文学・文化の各領域を網羅した専門課程を提供している。
 以上をふまえて英語英文学科では、文化の多様性を理解し、言語や文化を超えた人類の共生と平和を希求する英語教員、実践的な英語運用能力、異文化コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、外国語教育の最新の専門知識・技能と幅広い教養を身につけた英語教員の養成を目指している。また、教員としての指導力向上のために絶え間ない努力を続ける情熱と責任感、多様化する教育現場の課題に対応しながら生徒と共に成長していける授業改善能力を備えた教育者を育成すべく指導している。
【中学校 英語】
 この理念を実現するために、本学の専門教育分野の中に「英語教育」を設定し、教育課程全般を通じて英語教員に必要な知識を身につけさせている。1年次に導入教育として「英語教育学概論」を配置し、2年次以降は、学校教育現場での豊富な指導経験を持つ専任教員の指導のもと、教授法や学習指導要領、評価などの専門知識を学ぶ科目群を用意し、希望者には「英語教員養成特修ゼミ」での3年計画での少人数指導も行っている。それらの中で、全国の優れた授業実践の分析やグループや個人による模擬授業演習と改善のための討議、CAN-DOリストやテスト問題作成などの実践的な演習を通じて、理論を授業で活用できる技能として習得させることに重点を置いている。中学校教員養成では、小学校と高校英語の学習指導要領や活動内容を理解し、小中・中高を円滑に接続できる能力、生徒が学習方法を知り、学習習慣を確立できる指導力の育成も図る。また、卒業生の現職教員による授業公開や実践報告を含む「英語教育研究大会」や学外講師を招いて行う「英語教育講演会」を毎年開催し、学生の意欲を高め、教育現場での授業実践に触れ、現場の課題や最新情報を学ぶ機会も提供している。
 これらの学びを通して、多様化する教育現場への柔軟な対応能力と、即戦力となれる実践力を持つ英語教員を育成している。
【高等学校 英語】
 この理念を実現するために、本学の専門教育分野の中に「英語教育」を設定し、教育課程全般を通じて英語教員に必要な知識を身につけさせている。1年次に導入教育として「英語教育学概論」を配置し、2年次以降は、学校教育現場での豊富な指導経験を持つ専任教員の指導のもと、教授法や学習指導要領、評価などの専門知識を学ぶ科目群を用意し、希望者には「英語教員養成特修ゼミ」での3年計画での少人数指導も行っている。それらの中で、全国の優れた授業実践の分析やグループや個人による模擬授業演習と改善のための討議、CAN-DOリストやテスト問題作成などの実践的な演習を通じて、理論を授業で活用できる技能として習得させることに重点を置いている。高校教員養成では、4技能5領域を統合したより高度な言語活動を設計し指導できる能力、主体的に学習に取り組む自律的学習者を育てる指導力の育成も図る。また、卒業生の現職教員による授業公開や実践報告を含む「英語教育研究大会」や学外講師を招いて行う「英語教育講演会」を毎年開催し、学生の意欲を高め、教育現場での授業実践に触れ、現場の課題や最新情報を学ぶ機会も提供している。
 これらの学びを通して、多様化する教育現場への柔軟な対応能力と、即戦力となれる実践力を持つ英語教員を育成している。     

神奈川大学ホームページ「教職課程」
https://www.kanagawa-u.ac.jp/disclosure/education/qualification/teacher.html

髙橋先生についてもっと知りたい方はこちら!
→「神大の先生」 



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