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世界史ガチ勢だったあの頃を振り返る

高校生の頃、一番好きな教科は世界史だった。

人類がどんな環境下でどんな文明を築き、どんな出来事を経てわたしが今見ている世界につながっているのかを知ることは、とてもどきどきして刺激的だった。
ストレングスファインダーで一番上にきた資質が、過去を辿り現在との因果関係を探ることを好む「原点思考」であることは、わたしが高校時代に世界史を夢中で勉強していたことと無関係ではないだろう。

当時使っていた山川の世界史の教科書は愛着がわいてしまい(ちなみに数学は早々に処分した)、東京まで連れてきた。

ページをめくると、世界史の授業で先生が語ったエピソードが欄外に(ときには行間にまで)細かい字で書きこまれている。
その中には、試験には出なさそうなマニアックな知識もあり、授業で見聞きしたことをひとつも漏らさず我がものにしようという当時の自分の気概を感じる。

そのかいあってか、大学入試のセンター試験では満点をとり、教科別の点数が公表されていない二次試験も、手応えは良好だった記憶がある。

高校時代は楽しんで勉強していたとはいえ、歴史という教科にも正解があると信じていた。試験は正解か不正解かで判断されるものだったから。
大学に入って、人類の軌跡はまだまだ謎だらけで、教科書の記述は解明の過程にすぎないことを知り、その底のなさに、絶望と高揚を同時に感じた。

悔しいことに、いまは覚えた知識のほとんどが抜けてしまっているので、余裕ができたらまた勉強しなおそうと思っている。

(619字)

余談:
特に好きだったのは、古代オリエント史と近代ヨーロッパ史。
池袋のオリエント博物館、めちゃめちゃ楽しかった。
上京してよかったことのひとつは、博物館や美術館が充実していることだ。

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