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福井&岐阜ひとり旅2日目

1日目はこちら

リンク貼りがすこぶる面倒なので画像少なめ。
二日目です

ネカフェで目覚めて、昨日買った棒寿司とたくわんの煮物を食す。
ネカフェの鍵付き個室は飲食ルールがシビアなので注意。
持ち込んだものは食べていいけど、店内の飲食物はNGとか。
なんか地域によっても違うみたい。
グラスに氷入れてそこに買ったジュース入れて飲むのはいいのかな、とか面倒なことを思う。

外に出ると大雨だったので駅へ向かう。
福井駅は新幹線開通日に合わせて改装中らしく、お店の窓ガラスは覆われ、カラーコーンが乱立し、どことなく物々しい雰囲気。クリスタルナハト。
福井駅はJRと私鉄(えちぜん鉄道)の駅が一体化してるタイプ。
今回は私鉄のほうに乗るんだけど、駅が見つからない。
僕はいったいどこにいるんだろう?


掃除してた人に聞いてなんとか辿り着く。
と、雨のせいも相まって通学する高校生で長蛇の列が。
乗る予定の電車が発車するまであと五分。
やきもきしつつなんとか切符を購入!エスカレーターを駆け上がる!!
乗ります!
乗るんです!!!乗せてくださ……
間に合わず!!!!!!

悄然とした気分で立ちすくむ僕だ。
仕方なく一本あとのに乗る。
一本ずらしたら空き空き大空き~だった。


雨の日の電車って、雨の縦軸と電車が進む横軸が交差して織物のようになってる気がして僕は好きです。

轟と書いてどめき。本気か?

終点の勝山駅で降りて、バスで恐竜博物館へ。
福井の駅で、このバス代込みのお得な切符も販売しているので、行く方は要チェック。

博物館へ行くぜ!!!
チケット予約制っていうからクレカ登録したのにみんな普通に券売機で買っててしょんぼりする。


ゴゴゴゴゴゴ……!

エレベーターで地下三階まで降りていく。
SF漫画の博物館のようで、さすがにテンション上がらざるをえない。
日本で見つかった化石の8割は福井県から出てるらしい。本当かな?


ロストワールドだ!!!
血の味を覚えてしまった


始祖鳥って言葉を聞くたび梅しそチーズささみ揚げが頭に浮かぶ


伏線

写真撮影OKです。
今思い返してみても、全年齢対応の最強博物館だったな。
何より内容の厚みがすごい。
厚すぎて一日ですべて見ようとすると気力体力ともにもたない。恐竜の誕生から絶滅、さらにはその後の歴史を一気見しようとしているのだから、ぐったりしてしまうのが当然なのかもしれないけど。
歴史に触れるたびに、そこからふるい落とされたものや消え失せてしまったもののことを思って、そこはかとない寂寞を感じる。

ところで朝倉氏遺跡も恐竜博物館も、これから行く東尋坊もそうなのだけど、長きにわたる歴史の堆積の上に自分がいることを気づかせてくれる。
すべての観光スポットが、あつらえたように『層』というテーマで響き合っているので、福井県はミルフィーユなどを名物にするといいと思います。

二時間くらい見て電車へ。
言うまでもなく雨。
発車直前に駅に荷物忘れたことに気づいてダッシュでとりにいった女の子を、「おいおいおいおい~」って露伴みたいにあおってたお年寄りが、乗ってる途中のブレーキで、飲んでた缶ビールを床に落としてこぼしたりしてました。

だいたいこんな景色

福井駅の一つ手前の福井口駅からも、あわらには乗り換えられるのだけど、待ち時間がけっこうあったので、ここはいったん福井まで戻って、駅ビルでお土産を見ることに。
へしこ買いたかったけど要冷蔵なので見送り。
常温で食べられるやつは味も風味も落ちるはずなので、心の中の山岡が購入を許さなかった。
豆腐とワインとへしこには旅をさせるなって……コト?
干しえのきなどやら海老せんべいやらを買って、芦原温泉に。
干しえのき!?


酪農牛乳カラーリング


ハッピーな駅名

あわら湯のまち駅に着く。

町を歩いて宿へ。
秘湯というよりも普通の町という感じ。
コンビニとかもある。
せっかくなので、温泉むすめに会いに行くことに。
まずは観光案内所に行って、、、えッ…………?閉まってる……?(傘を差したまま雨の中棒立ち)


我々を遮るガラスはあまりにも厚い

このまま引き下がれるかよ!!!

やっと会えたね……


目の保養を済ませたのちに宿へ。
ゆ楽さん。
なんか1人なのにお部屋が二間でやたら広かった。けっこう混んでたのに。


疲れすぎて宿の正面にまわることすらしていない

雨の中あるいて疲労困憊。こんなの温泉に入らなきゃやってられねえよ~。
と思って温泉行ったら声デカ五人組が大声で談笑してたので早めに上がって出直すことに。
どっかで書いたかもしれないけど、温泉では心を静めたいので騒音はNG。
一時間後くらいにいったら誰もいなかったのでのんびり~。
染みる~。


タオルかわいい~

岩盤浴などもあったけど、化石見てきたから岩はいいか……と思ってスルー。今思えば狂人の論理。

ところで今回はちょっと贅沢してカニプランにしています。旅行支援あると思ってたからね……、というのもあるけど、マラソン完走した自分へのご褒美も兼ねて。
いっぺん蟹一杯を腹一杯食べてみたかった!!!


ここから天ぷらとかくる

ところで私は蟹についてほとんど何も知りません。アバラ?のふさふさした狐のしっぽみたいな部分が食べられないことしか知らない。ということは、逆説的に、他はぜんぶ食べられるってことだよね?

当然のように飲み比べセットを注文し、いざ臨戦体勢へ。これをやりにきたようなもんよ。
ハサミで切れ目を入れて、関節を折って、慎重に身を引っ張って。が、アルコールのせいか疲労のせいか長湯しすぎたせいか、私の精密性はEになっていた!!!
何度やってもナイロンみたいなアレだけがスポスポ抜けて、殻の中に残る身! 仕方なくハサミで切開!!! ベタベタになる手!!!次第に募るストレス!!!荒くなる息!!!唐突に来る天ぷら!!!!!
無常にも流れる時間!!!堆積するウエットティッシュ!!!同じ姿勢をとってるから痛む体!!!!
そしていつまで経っても減らない身!!!
なんでてめえ足8本もあんだよタコか?

ところでマラソンは基本的に耐えのスポーツです。楽に走ってる人なんていません。早く走れる人もつらいのです。マラソンでは、どれだけつらい状態をじっと我慢できるかが勝負です。マラソンにおいてあらゆるトレーニングは耐えるためにあるのです。
それを耐え抜いたご褒美の食事で、どうして俺はまたマラソン気分を味わわないといけないんだ??????
(この日の私の日記には何かを悟ったようにカニ=マラソンと書かれています。鉄鼠の檻もびっくらぽんの大悟!!!)

皿の上のカニの殻がすべてバケツに入ったころには、食堂には私の他にもう一組しか残っていませんでした。言うまでもなくそいつらもカニプランだよ!!!!


なんだかんだ言ったけど、カニ、おまえなかなかうまかったぜ。
あまりにも手がベタベタだったのでいったん手を洗って、さあこっから第二ラウンドはじめようか。何しろ今の俺はマラソンを走り追えたばかり。こっからはウイニングランさ。いわば俺は今、ランナーズハイ状態にいるんだ。陶板焼きに火をつけて、米を召還だ!!

さてここで余談ですが旅館の食事では、たいてい座った直後、仲居さんからカセットコンロに火をつけていいか聞かれます。
思考停止してうなずきがちですが、ここで拒否るのがコツです。
あとからだいたい天ぷらや焼き魚がくるので、最初に火をつけると、あらゆる料理のピークが一度に訪れてしまいます。楽しい時間は長いほうがよいですし、何より、あったかいお肉でごはんを食べるのがいちばん美味しいからねえ。

そして完食。もう何も入らない。

食べ終わる頃には広い食堂に俺一人だ。
いいさ一人には慣れている。
というか一人で食べてるのにだいたいいちばん最後までいるのは何故だろうか。

ふらふらと部屋に戻り、瞬間的に昏倒。
こんなんじゃ温泉なんて無理だょ……。


つづく

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