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面白いと思ったこと、読んだ書籍、人に聞いたことをアウトプットしていければと思います。 …

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面白いと思ったこと、読んだ書籍、人に聞いたことをアウトプットしていければと思います。 関心ごとはマーケティング、メディア、編集関連。

最近の記事

正しさばかり追いかけてはいけない

正しいことが成果に繋がるわけではない。 真面目に正しいことだけをやっている道の先に、成功はない。 あくまで抽象的にざっくりとした話をしているのに、具体的な数字や定義にこだわる人がいる。まだそういった具体的な話をしているわけではないのに。 正しいことは、自分が正しいことをしているように錯覚させる。正しさなんて何に基準を置くかによって変わるのに。 もちろん不正を行うことはいけない。倫理観に欠けることもしてはいけない。しかし、正しいことで成果が出るわけではない。 その正しさ

    • 金のミルク インサイトを捉えた事例

      カンロの行っていたTwitterでのキャンペーンが、インサイトを捉えたプロモーションだと感じたのでまとめておきます。 インサイト:周りを気にせず、赤ちゃんのようになにも考えずにいたい時がある ↓ 提案:ミルク味のアメををちゅぱちゅぱと哺乳瓶から飲むように口に含むことで、周りからは変に見えずに手軽にbaby気分を味わえる。 つらい、しんどいことがあったら舐めよう、という機会をつくれていて、飴であることの特性も生かされたすばらしいプロモーションだと思いました。 babyとい

      • 編集者・ライターはクリエイターではない――『デジタル・ジャーナリズムは稼げるのか』書評

        メリカの書籍を翻訳した少し古い書籍(日本で2016年発売)ですが、ジャーナリズム、メディアビジネスを捉えなおす視点が得られる書籍でした。 パブリッシャーは今後、コンテンツの作成・販売業者ではなく、Google、Facebookにも似たサービス業者になっていくべきだと筆者は話す。 新聞や雑誌など報道機関がビジネスとして苦境に立たされているが、危機に瀕しているのはビジネスモデルであり、ニュース自体の利用者は増えている。 そのため、従来のパブリッシャーとして常識と思っている視

        • 牛乳の消費量を増やしたインサイト事例「got milk?」

          カリフォルニア牛乳協会の「ミルクある?」キャンペーン インサイトについての事例を自分のメモもかねてまとめていきたいと思います。有名な事例の「got milk?」について。 1990年代にアメリカで牛乳消費量が減少し、カリフォルニア牛乳協会がそれを食い止めようとした話です。 協会はミルクの態度、購買・消費行動については、長期的に調査を行っていました。その調査で、人々がミルクを飲まなくなった三つの主な理由が指摘されていたのです。  ①消費者は脂肪分を気

        正しさばかり追いかけてはいけない

        • 金のミルク インサイトを捉えた事例

        • 編集者・ライターはクリエイターではない――『デジタル・ジャーナリズムは稼げるのか』書評

        • 牛乳の消費量を増やしたインサイト事例「got milk?」

          【書評】ベネフィット・セグメンテーション―成熟市場のマーケティング技術(1974年)

          かなり古い書籍なのですが、内容は今日にも生きるものでしたのでご紹介です。この時代から市場は飽和していると言われていたのですねぇ。 背景 マーケティングの本質は潜在的な需要の喚起あるいは創造にある。マーケティングの一部である、顕在的な需要に対しての対応をマーケティングと捉えたことに日本企業の甘さがあり、今日の混乱と無策につながっているのではないか。消費者志向のマーケティングが行われているというが、それはまだ企業・技術・販売者側の都合がいい消費者解釈でしかない。 本当に消費者

          【書評】ベネフィット・セグメンテーション―成熟市場のマーケティング技術(1974年)

          【書評】UXリサーチの道具箱 イノベーションのための質的調査・分析

          ユーザー調査概論から始まり、「ユーザーインタビュー」「データ分析」「ペルソナ」「シナリオ」「ジャーニーマップ」「ジョブ理論」「キャンバス」の7つの手法について解説があります。タイトルにあるように、定量的な調査ではなく、発見・仮説を得るための定性的なリサーチについて深堀されています。そこで気になった、役に立ったと思う部分だけを簡単に抜粋します。 ユーザー調査概要 ユーザーの声ではなく「体験」を聞くことが重要。これは、商品開発の素人であるユーザーの意見、憶測を聞き振り回されるの

          【書評】UXリサーチの道具箱 イノベーションのための質的調査・分析

          【書評】ビッグデータvs.行動観察データ:どちらが顧客インサイトを得られるのか DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文

          少し前に発売されたものですが、読みましたので簡単に内容を振り返ります。 ◆消費者を理解するためには、ビッグデータと行動観察データが必要 消費者を理解するための三つの基本的なアプローチ ①ユーザーに聞く ②ユーザーを見る ③ユーザーのつもりで考える 上記の具体的なアプローチとしての「ビッグデータ」「行動観察データ」。 ビッグデータと行動観察データの違い:①情報取得の違いから来る属性の厚み ②データのカバレッジ(対象範囲) ③データ利活用のリアルタイム性 ※ビッグデー

          【書評】ビッグデータvs.行動観察データ:どちらが顧客インサイトを得られるのか DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文