やる気のデータを測って何をしたいのかを考えた方が良い
COMEMOネタです。
人事業界を中心に近年「HRテック」と呼ばれる技術が広がっています。リストバンドや首から提げる形の機器などを通じ、従業員の心拍やまばたきの回数、細かい体の動きや位置情報、脳波など様々なデータを集めて、ストレス値や集中力、感情の動きなどを分析する技術です。
これをHR-Techとして一括にして良いのかどうか議論の余地はありそうですが、以下の質問について考えてみます。
・会社が、従業員の内面のデータを集めてそれぞれの集中力やストレス値などを算出する技術を導入することに、賛成ですか。反対ですか。もし実体験があれば、そのエピソードも含めてご意見をお聞かせ下さい。
この問いに対して、さらに付け加えるのであれば「技術を(評価などに利用するのではなく、職場環境や制度の改善のために)導入する」のであれば、賛成です。
評価に利用しない理由は?
評価に利用してしまう場合は、直接インセンティブに紐付いてしまうため外的動機づけの類になってしまうと思うからです。
あくまで個人のスキルを効率を最大限に発揮させるために、データを収集するのであれば、それは個人にとっても企業にとってもプラスになると思います。
測定した結果を何に利用するのか?
データ世紀〜新時代のビジネスルール〜でもお話がありましたが、結局のところデータを集めて何を顧客に還元したいのか?というところが重要かと思います。
今回の場合は顧客=自社の社員になりますが、目指すべきは企業も社員もWin=Winになることだと思います。それであれば集中力やストレス値を算出して利用することはとても良いことだと思います。自分としても何をしているときに集中しているのか、ストレスを感じているのかを可視化して見てみたいという気はあります。
集中力やストレス値を可視化すること
評価や監視に使われることへの懸念はなかなか拭えません。しかし、可視化できれば、職場のレイアウトや組織編成、その人がやるべきではない仕事などがわかるようになると思います。これは個人にとっても企業にとってもプラスになることだと思います。
脳波を測定する企業もでてきた
以前、東急不動産が脳波を測定するセンサーをとりつける実証実験を行う、という記事がでていました。
今回の実証実験で新本社の従業員は頭部に脳波測定キットを着用し、測定データを基に「ストレス度」「集中度」「興味度」「快適度」「わくわく度」の5つの指標を可視化する。
実は本社移転前にも実施していて、その結果を公表しています。
ただし、実証実験についてはそのやり方を間違うと正しい計測結果を得られない(ホーソン実験)場合もあると思うので、個人的にはあまりそのまま受け入れるのは考えものです。とはいえ、今回も定量的なデータを収集するようなので、この結果はぜひとも取材して欲しいところです。
最後まで読んでいただきありがとうございます! いただいたサポートは僕が読みたい書籍代に使います!!