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リーマンサット創設手記(仮)

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宇宙好きではないぼくが、どうしてだか趣味で宇宙開発をする団体リーマンサットプロジェクトの創設・運営に関わってしまった日々の思いをつづったもの。
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2019年5月の記事一覧

10. 執行日二日前

10. 執行日二日前

2015年1月28日。
記念すべきリーマンサット・プロジェクト(仮)のキックオフミーティング2日前。
都内某所に5人が集まり、二日後に迫ったキックオフについて最終打ち合わせをしようとしていた。

と、その前にふとS氏が奥様に「人工衛星を作ることにした」という話になった。

なんて言われました? と聞いたところ、
「なんか役に立つの?」
「それやる意味あるの?」
「自己満足じゃないの?」
と、ばっさ

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09. 処刑台二歩手前

09. 処刑台二歩手前

2015年1月14日。

物事というのは予想がつかない。
ぼくにとってはリーマンサット・プロジェクトが本当にいい例だ。
こんな感じじゃね? と安易に足を突っ込んだらあれよあれよととんでもない方向に物事が走っていく。

2014年、プロジェクト結成当時。ぼくらはこのプロジェクトを「10人くらいでみんなで本とか見ながら手を動かして人工衛星を作る」くらいに考えていた。

しかしMAKRE FAIREに出

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08. 一羽目のペンギンたち

08. 一羽目のペンギンたち

みなさんは「一羽目のペンギン」という言葉をご存じだろうか。

海に面した崖の上に無数のペンギンがいる。海には餌があるが同時に天敵もいる。リスクとリターンがある海を前に、ペンギンの群れはまごついて崖の上に留まっているがある時、一羽のペンギンが海へと飛び込む。すると、他のペンギンも一羽目に倣ってみな一斉に海に飛び込む。
リスクのある海へ一番初めに飛び込んだペンギンがいて、そいつがいたからこそ他のペンギ

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07. RS5

07. RS5

リーマンサットの創設者は5人。

宇宙好きのO氏、M氏、H氏と、宇宙別に好きじゃないS氏とぼく。

Founderが5人だから、創設メンバーがまとめて「F5」などと呼ばれるようになるのはまだ少し先だけれど、今回はその5人の紹介をしておこうと思う。
(ちなみに、ぼくは個人的に「F5」という呼び名があまり好きではないのだが、それはまた別のお話)。

■O氏
まずは、宇宙好き3人から。彼以外の4人を篭絡

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