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初めて応募した文学賞と創作記録

ようこそ、ケイです。

短編小説を書きnoteを中心に公開し始めて、1年半ほどになります。コンテストにも何度か応募して、中には受賞した作品もありました。

でも小説家と名乗るのであれば、もっと公式な賞が欲しい。

そこで焦点を当てたのは「第16回坊っちゃん文学賞」でした。
今回から4000字以内のショートショート文学賞となり、審査員長は400字ショートショート投稿サイトSSG(ショートショートガーデン)主催の田丸雅智先生です。

ここでは、作品を書き上げて応募するまでの創作ウラ話を書き記しておきます。

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坊っちゃん文学賞に応募しようと考えたとき、瀬戸内海を渡って愛媛にたどり着き、そこで子孫を残した人の話にしようと決めました。
以前から題材として構想のあった物語です。

愛媛県で行われる文学賞に、愛媛県を舞台にしたストーリー。

意図的に狙ったというよりは、このために用意されたかのように意識の中でマッチングが成立したという感覚です。

全体像が浮かんでから執筆までのハードルが比較的超えやすいのはショートショートの良いところです。
とはいえ、書き始めたら詰めないといけない設定も多く、それなりに時間を要しました。創作であっても明確な裏付けがあると安心して書き進められます。
登場人物は4世代にわたるため、年齢はそれぞれの生誕から年表を作成して相互関係の整合性を取りました。

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そして完成度を上げるため、最終的なチェックと方言監修を愛媛県在住の知人に依頼しました。

余談ですが、私にとってこのアカウントは創作活動を含めて現実からの逃げ場のような位置付けがあり、プライベートでは公開していません。
作品公開もコンテスト受賞も、ネット上の同じ創作つながりの中でだけ共有しています。

それでも私のことを知ってる誰かに喜びを伝えたくなるもので、県外在住のリアル知人3人にだけ受賞を伝えていました。

今回監修を依頼したのはその中の一人。快く引き受けてくれました。

(さらに余談、残り2人のうち一人はB面クズ男の取材相手で、もう一人はnoteアカウント持ちのためプロフィール記載の受賞歴からあっさり特定されました。笑)

相手はネット環境に乏しいため、監修依頼は電話でして、原稿は印刷して郵送で送りました。
書き込み校正されて戻ってくるかと思ったら、締め切りまであまり日数がないということで電話での校正になりました。

雑談しながら和気あいあいとした打ち合わせになるかと思いきや。

相手「ではまず、1枚目の5行目から」(紙をめくる音)
私「は、はいっ」(正座)

むっちゃ丁寧に添削していただきました。ありがとうございます!

方言のほか農家の設定や仕事の内容などにもアドバイスをもらいつつ、内容そのものに口出しされることはなく「この人は女の人の子孫になるん?」みたいな質問があったりしたので、関係性を分かりやすく書き直したり見直すヒントになったので、本当に助かりました。

そうして書き上げて応募したのが『瀬戸内の人魚』ですが、残念ながら選考を通過することなく終わりました。

上限4000字のところ3400字という少なさ、もっと無駄をそぎ落とすほど深く書けたのではないかという余地が残りました。

それでも、検証と監修を行ったこと、作品として完成させて文学賞に応募したこと、自分でも気に入っていること、総合的に取り組んで良かったと思える結果でした。

よろしかったらご一読お願いします。感想も頂けたら嬉しいです。


【追記】

当初、坊っちゃん文学賞で大賞を受賞したゆたさんへのお祝いの気持ちで書いたnoteに自分の創作記録も合わせて書いて公開していましたが、後から読み返すと内容的に別物だなと思ったので、創作記録の部分は別noteとして書き直しました。

ゆたさん、本当におめでとうございます。

【感想】

私の応募作品についてマリナ油森さんがTwitterでコメントくださいました。マリナさんが使う言葉の表現はすごく心地よくて、何度も読んでしまいます。嬉しい。

リンク先は当初のnoteで申し訳ないですが、ありがとうございました。

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