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伊藤彰監督就任でジュビロ磐田はどう変わっていくのか?

ジュビロ磐田の新監督に伊藤彰さんが就任されました。

監督交代に伴い2022年のジュビロ磐田のサッカーがどう変わっていくかを伊藤監督が昨季指揮された甲府の情報、今季のキャンプ、記者会見、媒体情報などを参考にしながら予想(展望)していきます。

基本的にはジュビロサポーター向けの表記にします。

あくまで個人の見解であり、間違いや意見の相違もあるかと思われます。

また、開幕前の予想(展望)ではありますので、いざ公式戦となると、全く違うということもあるかもしれません。

と、と、と、順位予想をしてる有識者の言い訳の様な冒頭になりましたが、笑

はじめに

磐田の直近の監督人事の変遷をを振り替えってみます。

近年の磐田は、

名波浩→鈴木秀人→→フェルナンド・フベロ→鈴木政一→伊藤彰

という監督の変遷を辿ることになります。

報道では今オフに大岩剛さんにも接触してしたという話も含めて、

思考するサッカーのスタイルがジグザグと変わっている指揮官の変遷に不安を抱いています。

クラブ首脳陣としては何かしらの一貫性があるのかとは思いますが、強化部から明確な発言も聞こえてこないため、ベールに包まれているという印象が拭えません。

ここがクラブの根幹となる決定事項ですが、うーんと…。後程、また触れていきます。

伊藤彰さんの経歴から、

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2007年1月に現役を引退、大宮のアンダーカテゴリを歴任。2016年シーズンからは大宮のトップチームのコーチを務めていたが、2017年5月28日、成績不振を理由に渋谷洋樹監督が解任された際に後継の監督に就任した。だがその後も成績は向上せず、降格圏に低迷していた11月に解任された。2018年よりヴァンフォーレ甲府のヘッドコーチに就任し、同年12月、シーズン途中に就任し契約満了で退任した上野展裕の後任として甲府の監督に就任した。2018年度の9位から2019年度は5位に入ってJ1参入プレーオフに進出、2020年度は4位、2021年度は3位の成績を残した。2021年12月2日、甲府の監督を退任すると発表され、12月25日、甲府で2019年よりヘッドコーチを務めた渋谷とともに、翌2022年よりジュビロ磐田の監督に就任することが発表された。

wikipediaより

それにしてもイケオジ(黙れ)

また伊藤彰さんとセットで磐田入団した渋谷ヘッドコーチの経歴

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引退後は大宮アルディージャ下部組織の指導者を歴任し、2004年からはトップチームのコーチを務めた。2010年、ヴァンフォーレ甲府のコーチに就任した。2013年シーズンをもって退任し、2014年より大宮アルディージャのコーチに復帰。同年8月31日、大熊清の退任に伴い、大宮の監督に就任。 2014年は15位と勝ち点1差で16位となりチームはJ2降格となったが、翌2015年も引き続きチームの指揮を執った。11年ぶりにJ2の舞台で戦うことになった2015年は、「堅守多攻」をスローガンに、攻守においてイニシアチブを握るアグレッシブなポゼッションサッカーの実現を目指した。 序盤はややもたついたものの着実に勝ち点を積み重ね、第15節で初めて首位の座を奪取した。終盤は熾烈な昇格争いを繰り広げていた磐田や福岡に勝ち点差を迫られるも、1試合を残しての1年でのJ1復帰を決め、ならびにクラブ初のタイトルとなるJ2リーグ優勝を成し遂げた。J1復帰後の2016年はポゼッションから堅守速攻へスタイルを変え、クラブ最高記録の5位でシーズンを終えた。2017年はポゼッションサッカーにスタイルを戻すがチームは不調に陥り、2017年5月28日に成績不振を理由に大宮の監督を解任された。2017年シーズンは開幕から6連敗を喫し、解任発表まで2勝1分け10敗でJ1最下位に低迷していた。ヘッドコーチであった黒崎久志もあわせて解任された。なお、この年に大宮はJ2へ降格した。2018年よりロアッソ熊本の監督に就任する。2019年12月1日、契約満了により監督を退任すると発表された。12月21日、ヴァンフォーレ甲府にヘッドコーチとして復帰することが発表された。2021年12月25日、ジュビロ磐田のヘッドコーチ就任が発表された。

wikipediaより

左利きのDFかよ!!(おしゃん)

ボールを保持しながら主体的なサッカーを披露する二人がタッグを組んでいることになります。

渋谷さんは15年のJ2を独走をした大宮の記憶が強い磐田のサポーターも多いのではないのでしょうか?

磐田と共に昇格を果たしたあの15シーズンですね。何か大宮強すぎて優勝はすぐ諦めましたね。シャーレに興味はな(ry

伊藤彰さんは直近のJ2での二年間で対戦しているので、記憶も新しいのではないかと思います。

GKコーチの山岸さんと共に大宮アルディージャをルーツに持ちながら甲府で共に所属されていた3人が揃って入団になりました。

この御3名の中で改めて大きな擦り合わせが必要ないのは非常に心強い限りです。

この直近の甲府がどんなサッカーを披露していたか、就任の報道が出てから自分なりに調べ、視聴期限の残った試合をチェックしました。

その中で甲府に関する非常に分かりやすい記事を挙げられている方がいらっしゃいましたので、シェアさせて頂きます。

C3さんの「ドン引きサッカーからの脱却(2020年版ヴァンフォーレ甲府の現在)」という記事、またYさんの試合毎のレビュー記事は直近の甲府のサッカーを理解する上で非常に分かりやすく参考になりましたので、是非ともチェック頂くことを推奨します。

今季の鹿児島キャンプでの練習試合を見るに大枠は甲府で披露していたサッカーをそのまま磐田に持ち込む様なシーズンになると思われます。

モダンで知将と呼ぶに相応しいしい指揮官が磐田にやってきてくれた!というのが率直な印象で、選手からも戦術マニアと言われているとのこと。

フベロさんで頓挫したモダンなサッカーのスタイルに再び挑戦するシーズンとなるでしょう。

前任の鈴木政一さんは、サッカーの世の中に革命ももたらした指揮官アリーゴ・サッキ、ペップ・グアルディオラが登場する前の時代のトータルフットボール的な日本サッカーを追究した様に思いました。

鈴木さんをオーケストラの指揮者で例えると、楽譜を主体的には使わず、それぞれのアーティスト個人個人を徹底的に鍛え上げ、即興やアドリブで良い音色を出すスペシャリストを作ることに長けた指揮者だった様に思いました。

伊藤彰さんは、逆に楽譜を使い、何故楽譜を使うかを説明出来る。そして腕を振り音色の調整をすることに長け、基本の演奏を指導しゼネラリストを重宝するモダンな指揮者に思います。

日本のペップ・グアルディオラのフォロワーの代表格じゃないかと思います。

筆者は伊藤彰監督就任でテンション爆上がりしておりますw

新体制記者会見では継続路線が強調されているように思いましたが、私的には「変・わ・る」という印象を持っています。

昨年の積み上げがあり引き継いで伸ばしたい部分と昨年からの変更していく部分では、ピッチ上に於いては後者の方が大きいのではないかと私的には捉えています。

見る人によって、意見は変わるでしょうが、私的には肉付けではなく、肉の種類が変わった様に見えるのです。

基本的なサッカーの概念として、

ボール保持に於いて、

味方に近づく→味方から距離をとる

ボール非保持に於いて、

相手を基準に動く→ボールと味方を基準に動く

昨年と100%ではないですが、反対の概念の方向に向かっていくことになるとも思います。

ここからはより具体的に深掘りしていきます。

フォーメーション

攻守の可変システム(攻撃局面と守備局面で、選手の基本的な配置を変える)をつかうと思われます。

何故可変するか?

攻撃と守備でのそれぞれの目的に対してメリットの強いシステムの良いところ取りをしたいからです。

しかし、可変するわけですから、攻守が変わっていく瞬間にはまだメリットの出ない瞬間になるので、注意(マネジメント)が必要です。

ベースとなるフォーメーションは守備(ボール非保持)は1-5-4-1、攻撃(ボール保持)は1-4-1-2-3がメインとなると思われます。

一つのフォーメーションで表すなら1-3-4-2-1が最も相応しいと思います。

※GKの1を表記しているのは、GKの関連性が旧来のサッカーより強いと感じたからです。

可変の仕方は3バックの中央がアンカーにポジションを前方にあげる方法、すなわちサリーダ・ラボルピアーナと逆の動きの方法と、

左右どちらかに肩上がりにズレていく2つの方法が甲府の2年間のメインだったそうです。

ここは紹介させて頂いた甲府関連の記事をよくみて貰うと分かりやすいと思います。本当に分かりやすい!

ただ、フォーメーションはあくまで、スタートの立ち位置にすぎません。また、どう可変するかということは最重要視する必要はないように思います。

相手によって変わって変えていくでしょうし、そもそもサッカーは流動的なスポーツだ。可変メリットの中間をとりピッチ上に最もバランス良く選手が並ぶ1-4-4-2をベースとすることもあるでしょう。

言うなればフォーメーションは手段の一つであると思います。

例えば1-4-1-2-3に可変したい理由の一つは、

試合に勝ちたい


そのためにゴールを奪いたい

そのためにはボールをゴールの近くまで持ってきたい

そのためには安全にボールを前に進める方法をとりたい

安全な前進には相手が広がり、スペースがあった方がやり易い

スペースを作るにはピッチの幅、深みを広くとりたい

高い位置で幅と深みをとろうとするウイングを配置したい

そのためにはゴールを守る目的の際の立ち方と変更した方がよいのでは?

可変してみよう!

どうしても可変が注目されがちですが、可変することが目的ではないように思います。

むしろ図形だとかアルファベットだとか、そういった表現で捉えるのも良いかもしれません。

△(5-4-1)からWW(2-3-2-3)になり最終的には▽(2-3-5)になっていくであるとか。そういった具合に。

伊藤監督は可変を徹底させることではなく、ボールを前進させるための手段の一つとして可変をしているという解釈を選手に伝えているのではないかと推測しています。

サッカーは大きく四つの局面に分けられると言われます。局面事に掘り下げて予想していきます。

攻撃(ボール保持)

1-4-1-2-3が基本フォーメーションでした。斜めのパスコースを作りやすいフォーメーションです。また三角形△が積み上げられたフォーメーションであると言えると思います。

大事なのは横幅←→、前方の縦の深味↑を取れる立ち位置を取る選手がいることによりピッチを広く←↑→使い相手の居ないスペースを作ることにあると思います。

そして相手のディフェンダーとミッドフィルダーのどこかの間で前を向いてボールを持つ選手を作ることです。

尚、伊藤監督はこの「間」を「ホール」と呼ぶとのことです。鹿児島キャンプでのトレーニングマッチでも「ホールで受けろ!」と指示をとばされていました。

横幅はシャドーがウイング化したり、もしくはウイングバックがウイング化して取る。

深味はそのウイングや1TOPやシャドーがランニングすることによって相手のディフェンスラインを後ろへ引っ張ります。

こうやってスペース(ホール)を作っていきます。

ピッチを3分割したときの後ろの1/3(ゾーン1)でのビルドアップ(ボールを後ろから前に繋げる組み立て方)ではGKと2枚のセンターバックとアンカーで相手の1列目のプレスラインを越えていきます。

4人で菱形◇を作るのが甲府でのベースだったそうですが、GKをビルドアップに組み込むこと、アンカーが下がらず留まることは、イージーではなく、アレルギー反応が強いと思います。シーズン序盤は立ち位置を落とす選手に対して廻りの選手が立ち位置を変えて補完することでポジションバランスを整えるのではないかと思います=旋回すること

4人で相手のディフェンスの3列あるプレス(相手からボールを奪いにいくプレー)のラインの1列目であるプレスラインの2~3人のラインを越えれればゾーン1での前進は成功と言えると思います。

個人戦術でビルドアップの助けになるのは磐田のサポーターにはフベロ体制で馴染みのある方も多いであろう運ぶドリブル(コンドゥクシオン)

二種類あるドリブルのうちの1つです(※もう1つは抜くドリブル)

抜かなくても相手を引き付けること、割って入ることに価値があります。

Jリーグでは浦和のショルツ、新潟の千葉が非常に上手いな~と、このところ思います。磐田では、藤田ペロ👅さんがとても上手かったですね。


ラインを越えるパス(キーパス)をしなくても、この運んでいくドリブルで相手を引き連れてプレスラインを越えてもOK。


ただし、J2よりJ1では磐田をリスペクトして構えて引いてくるチームは少なくなるでしょうから、J2よりコンドゥクシオンの重要度は少しばかりは下がるでしょう。

どんなフォーメーションでも安定したビルドアップで相手の1列目のプレスラインを越えることが求められます。

ボールを事件爆弾の様に扱わない様に、近くに相手がいてもボールを隠しながら保持する技術が必要です。

ボールをピッチを3分割したときの2/3(ゾーン2、真ん中)に届けるわけですが、

これは既に前方では幅と深味を取り、後方では1列目のプレスラインを引き連れて突破することで、相手を分断させている状況、スペース(ホール)が多く作れていれば理想的です。

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ボールを届ける先はサイドバック、ウイングバック、インサイドハーフ、1TOPになるでしょう。

彼らがスペースのあるなかでバックステップやチェックの動きでフリーになり(フリーになりやすい状況を前後方で既に作ってくれている)、パススピードの早い強いパスを受け取って前向きにターンもしくはコントロールをする。

これで、ゾーン2を突破していきます。

もちろん相手が近くにいる場合もありますから、そういう場合はパススピードを落とし、受け手はプレッシャーを確認し、プレスにこなれければスピーディーにターンしていきます。

文字で言うと非常に簡単ですが、足元でトメルケルではなくスペースで受けて方向付けてターン、特に狭いスペース(ホール)ではファーストタッチが難しい技術になります。

日本人はボールが既に前向きになった状態で足元に貰ってスキルを発揮する練習ばかりを幼少期から繰り返しさせられており、こういった方向付けたターンのコーディネーション(自分の身体を巧みに動かす能力)が全体的に低いと思います。

Jリーグではアンドレス・イニエスタが動きながら方向付けたターンが非常に上手いですし、磐田だとは過去にこういったターンは松浦が狭いスペース(ホール)でも非常に上手かったなと思っています。

時は昔、2008年の残留争いでジュビロ磐田に緊急就任したハンス・オフト監督はオーバーラップ(ボールを持っている選手を追い抜いていく)禁止令を選手に課します。これは立ち位置で相手のラインを越えることを意識付けるねらいがあった様に思います。

どうやってボールを前進させればいいか分からない、迷いのある選手が多い中で、相手の選手の間に立ち位置を取りターンしてゴールに進んでいく松浦は非常に頼もしかったのを覚えています。

↑は松浦の高い位置でのプレーですが、こういったプレーは低い位置(ハーフウェーライン付近、センターサークル付近)でも必要になります。

この一連の前向きに方向付けるターンについては、伊藤彰さんと渋谷さんがルーツを持つ大宮アルディージャを指揮されていた故ピムファーベークさんの残したパス3原則に基づいていると思われます。

フットボール批評issue32 P88~をチェックして頂くか、倉本和昌さんの著書「勝利と育成を両立させる新時代のサッカーマニュアル」をチェックしてみて下さい。

話が脱線しました。

とは言え私が今回の記事で強調したいところでありましたのでボリュームを取りました。

こちらの那須さんのYouTubeチャンネルの動画では練習試合で大森がくるりとターンしてウイングにボールを届けるシーンが収録されています。20:23~頃。

なお、このプレー以前のシーンの大森はボールを後ろ方向に返す(レイオフ)の様なプレーがありますが、こういう場面でも体を廻してターンすることが求められます。

ゾーン2で前向きにボールを持ち相手の2列目のプレスラインを突破しました。

あとは幅をとったウイングにボールを預けゾーン3(ピッチを3分割したときの前の1/3)に到達します。

ゾーン3でどうするのかというのは正直はっきりしたところは分かっていませんが、ある程度、選手に任せることになるのでは?と思っています。

ペップ・グアルディオラもそこから先、フィニッシュに繋がる最良の道を見出すのは最もタレントに恵まれた選手たちの仕事だ、何度も話しています。

このエリアでは昨年のサッカーの積み上げが活かせるのではないかと思います。

ウイングの抜くドリブル(レガテ)、クロス、ハーフスペースを逆ベクトルでのダイアゴナルランニング(コーナーフラッグに向かって斜めに走る)をきっかけに攻略。昨年していたものを少ない人数で広くやっていくことになります。

ある程度、個に依存してきますし、そして鈴木政一さんの代名詞の複数人のコンビネーションアタックも有効でしょう。

クリーンにゾーン3にボールを届ければ、難しいことは必要ありません。シンプルなクロスでもスルーパスでも、容易い状況になっているのが理想です。

ゾーン3では5トップのような形を取り、相手と数的優位または同数まで持っていければ理想的です。

磐田にはJ1カテゴリーに於いての明らかな質的優位のウイングはスカッド(チームに登録されている選手)にはいませんから(例えば昨年の三笘、金子拓郎の様な選手)、相手を押し込んでいくことが目的になると相手のブロックをこじ開けるには難易度が上がってしまいます。

ですから、よりクリーンな容易いシチュエーションになるボールを前線に届けることが必要です。

そのため、疑似カウンター(まるでボールを奪ってから素早く攻撃に移行する「カウンター」を意図的に作り出している様に見える作戦)の様な相手を引き込んだビルドアップが理想に近いでしょうか。

なお、押し込んだ際の立ち位置は昨年2021年、特に8連勝の後半時と似ていると思っています。昨年も1-5-4-1△が最終的に1-2-3-5▽の様な形に変わっているのです。その過程の変わり方は違いますが(伊藤監督の方がそれぞれの選手の可変の移動距離が短く、選手それぞれが平等な距離を動く印象です。)

すなわち昨年は個々の阿吽、アドリブでやってきた可変を組織(11人)で能動的にやろうという試みになります。

記者会見で仰っていた↓のはそういう意味ではないかと私は捉えています。

――伊藤監督にお伺いします。監督が掲げるサッカーの中で、後ろからボールを繋いでいくサッカーというものがあると思います。そのサッカーをジュビロでも再現するのか、これから目指すサッカーを教えてください。伊藤監督:昨シーズンもジュビロ磐田は、僕が考えているようなサッカーをしていたと思います。ポジショナルプレーというか、相手の立ち位置だったり、優位性でしたり、能力だったり、そういった力を駆使しながら昨シーズン戦ってきたチームだと思っています。ですので、それをしっかり継続しつつ、そこに僕の少しのエッセンスを加えて、攻撃的なチームを作っていきたいなと思っています。

攻撃(保持)に補足をすると、ビルドアップのルートはサイドを主に選択します。また、中盤センターに各選手間の距離はとるもののピッチの中では比較的中央に集結してる様に見えます。

これは攻撃から守備の切り替え(ネガティブトランジション)に於いてのカウンターリスク、中盤空洞化を防ぐ保険をかける意味合いを持っています。

最終的にサイドバックが内側に絞ってくるのは、そういった予防にも効果的な配置です。

攻めているときに保険的なマーキングをしながら攻める

言うなればアクセルをかけつつもブレーキとの両方を踏みながらゴールへ進むことです。

こういった4局面の繋ぎ目の保険が薄く、攻守がぶつ切りになったのは昨年2021シーズンの反省点だった様に思います。

サッカーは全てが表裏一体で繋がっている。

攻めているときに自由に立つと、ボールを失った瞬間に体制を整えるまでに時間がかかってしまいまうからです。

攻撃→守備の切り替え(ネガティブトランジション)

人基準のカウンタープレス(ボールを失った直後にかけるプレス)をかけていきます。

カウンタープレスに関しては前回、記事を挙げているので、参考にしていただければ幸いです。

ボールを失った瞬間に、相手ボール保持者の近くの選手がプレスをかけてパスコースを制限します。

他の選手は、ボール保持者のサポートへ来る相手選手に対して、マンマーク気味でつきます。そして、ボール保持者がプレスに耐えかねてパスを出したところを狙い、パスの受け手からボールを奪うことを目指します。

そして、奪えなくても秒数をかけて、相手の攻撃を遅らせることが出来れば最低限OKです。

カウンタープレスの目的は相手のカウンターアタックを食らわないことがマスト、ボールを取り返せればベストという志向に感じています。

相手の攻撃を遅らせることが出来れば一端ゾーン2まで撤退します。

広く守って狭く守るまでの収縮する時間を稼ぎます

↓カウンタープレスからのゴールの例

守備→攻撃の切り替え(ポジティブトランジション)

カウンタープレス、ハイプレッシングで高い位置でボールを奪えた場合は、彗星の様に開いてランニングしていくシャドー(偽ウイング)にボールを渡すことを中心に素早く攻めます。つまりショートカウンター。

ビルドアップではスペースを作りたいという狙いがありましたが、その状況が整っているならボールを後ろへ返す必要はないということではないかと思っています。

ポゼッション率(ボールを持っている比率)を高めたいという意図は2月現在では感じません。ポゼッションサッカーがしたいのではないということです。

低い位置でボールを奪えた場合は、ロングカウンターは狙わず、安定した保持を選択、移行します。これはさらなるカウンターのリスクを警戒しての選択と思われます。

どちらにせよ、ミドルゾーンの空洞化を避ける予防、リスクマネジメントはポジティブトランジションでも徹底されるでしょう。

守備(ボール非保持)

ここに関しては情報が少ないのとキャンプで課題が残っている部分という印象で、あまり詳細までは分かりませんでした。代表チームを例に出しながら基本に触れようと思います。

守備では1-5-4-1のブロックを組み相手を引き込んでいきます。

これはジュビロ磐田の、

環境(サッカー熱が強い土地、故に旧来の概念を大切にし過ぎる)、

歴史(5バックの相手基準マークで歩んできた歴史が長い)、

人的資源(トップクラスのCBの有無、ゾーンディフェンスの個人戦術の無さ)

から選択することになると考えています。

伊藤監督は理想のサッカーはアグレッシブなハイプレッシング&ショートカウンターかもしれませんが、それがやり易い4バックベースではなく5ベースでいくのは、ある程度、理想ではなく現実を見ている証拠、適正なゲームモデル(試合の模型)と言えるのではないかと思っています。

守備のやり方としてはボールと味方を基準に立つ福岡や長崎の様な純粋なゾーディフェンスは採用しません。

人を見るゾーディフェンスです(人によってはマンツーマンと仰るかもしれません)

最終ラインはマンツーマン、MFのラインではゾーンの志向が入ります。

基本的にはスライドとカバーリングで守り、一部分の人をマンツーマンで捕まえ、又は一部分のスペースを消すと言ったゲームプランを試合事に仕込むのでないかと思われます。

伊藤監督らしさはどのように出していきたいとお考えですか?伊藤監督:
そうですね。細かなことを言い始めると色々なことがあると思いますが、昨シーズンはやはり、得点力というのは素晴らしいチームだったと思います。ただ、本当に優勝するにあたって失点数が多かったということ、ここは今シーズンJ1で戦う上で、もっともっと圧倒的に強いチームが来る中で、守備のところの構築と継続性というところ、ここはしっかりやっていかなくてはいけないかなと思っています。

昨年は失点が多かったので、鹿児島キャンプでは守備の基本をトレーニングしたとのこと。

これはおそらく基本のゾーンディフェンスの斜めのカバーリングのスライド(ディアゴナーレ)を確認したのではないかと思います。

ゾーンディフェンスの概念というとどういうイメージをお持ちでしょうか?

セットプレーのディフェンスと同じで均等間隔に立って守ればいいんでしょ?

こういう見解を持っている方が多いと思います(僕も現役のときはそう思ってました)

ボールと味方を基準にゴールを守るカバーリングをとり続けるのがゾーンディフェンスの基本になります。

↑伝わりづらいですね。動画をシェアします。

地味ですが、この動きを繰り返すことになります。

↑え?こんな簡単なことは選手はプロだから当然やってるでしょ?って思われる方も多いかもしれません。

日本のサッカーは相手基準の守備を育成年代から叩き込まれており、この斜めのカバーリング(ディアゴナーレ)の意識に乏しいと思います。

日本代表でも、ハリルホジッチがゾーンディフェンスの概念を植え付けようとしましたが、選手のアレルギー反応もあり、頓挫してしまいました。代表レベルでも相手基準がスタンダードになっています。それがダメと言いたいわけでなく、知らないというのが怖いなと。

ゾーンディフェンスを11人でやるとイワシの群れの様な動きになります。

またDF、MF、FW、それぞれの守備のライン(スリーライン)それぞれが手を繋いでいる様に、または同じロープを握っている様に見えるのが特徴です。

伊藤監督はこれを改めて確認しているのではないかと推測します。

その上で伊藤監督の特徴としては1-5-4-1の4のサイドを担当するシャドーの立ち位置です。

ゾーン2を中心にブロックを組んでいるときはハーフスペース(ピッチを5分割したうちのサイドと中央に挟まれた2つのエリア、もしくは4人が横に立っているうちの外側と内側の選手の間のエリア)を閉じる意図をつよく感じます。

サイドは割られてもOKだが、ハーフスペース割られるのを厳禁だと。

中央を締めて相手を外回りに引き込みサンドしていきます。


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現代サッカーでは、ハーフスペースをうまく活用することで、ニアゾーン(ペナルティエリアをズボンに例えたときのポケット部分)を攻略する攻撃がトレンドとなっています。

あ、ズボンは古いのかな 笑 

そして積極的に前にミドルプレスをかける場合は、ゾーン2で構えたあとにシャドーが相手のサイドバックにプレスすることがスイッチ、トリガーになることが多いとみています。

この場合はシャドーがプレスで立ち位置を前に移すと、変わりにウイングバックが前にポジションを埋め、そしてセンターバックが横にスライドしてサイドバック化して一時的に4バックになります。

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1-5-4-1はやや後ろ体重になるので、1TOPの廻りの浮いたスペースがどうしてもあるため、高い位置からプレッシングをかけるなら、形が変わることになります。

1TOPの次に誰がプレス行くのかの原則は要注目です。

後ろの2列が4人より少ない人数にならないように、バランスをとっていきます。

シャドー、ウイングバック、ボランチの3人はチェーンが繋がっている様な立ち位置の関係性を取ることも理想です。

昨年は最終ラインが動かず、浮いた相手の選手にはシャドーとワントップがひたすら追いかける様なブロックが多くなっていました。

日本代表でも多いそれです。例えば東京五輪のブロックもあえて相手のセンターバックの内の1枚はフリーで浮かせていました。そこをFWの林大地が2人分追いかけていくという約束。林は一生懸命ディフェンスをして称賛を浴びます。しかし、肝心のシュートチャンスではパワーが残っていませんでした。一部では、それを決定力不足と叩く。アンフェアだと思います。決定機に於いてのパワー不足はディフェンスの構造設定が要因でもあるのに…。

何だか虚しさが滲んだ文章↑になってきましたが 汗

話を戻すと、

プレッシングの基本としてはカバーシャドウも挙げられます。こちらもキャンプでは取り組んでいるのではないかと推測。

すなわち自分の背後に相手選手がいるようにパスコースを塞ぐポジションを取ること。

1TOPからやっていく必要があります。

ファビアン・ゴンザレス辺りは特に身につけて貰えるとチームとしても大きいのではと思います。

現代サッカーではプレッシングに於いて、もはや1人もサボることは許されなくなってきています。

例えば、ユンカー(浦和)もシュヴィルツォク(名古屋)も驚異的な決定力(ゴールの四隅に狙って蹴れる且つタイミングをずらせる)を誇りますが、こういった基本的なプレスでの貢献が少ないため、昨シーズンは絶対的な出場機会を得られていなかったと思います。

伊藤彰さんの甲府では、最終的に高い位置へ向かってのプレス、ハイプレッシングは標準のゲームモデル(試合の模型)に組み込めなかった???(勉強不足…)かもしれませんが、

どの高さからプレッシングを行うにしろ、基本のスライド、カバーシャドウが出来なければ話になりません。

組織的守備の構築に期待したいです。

セットプレー

コーナーキックは浅い位置のフリーキックとコーナーキックはゾーンディフェンスが甲府の基本でしたが、当初はマンツーマンディフェンスを採用していたこともあり、選手のスペック、相手を見て柔軟に変更するのではないかと思います。ある程度、セットプレー守備にもフォーメーションを組むのは現代サッカーの常識です。

昨年の甲府はキッカーの野津田(現広島)のキック精度が高く、キッカーの質もオフェンスのセットプレーでのゴールに繋がる可能性のウェイトは高いのは周知の事実です。

サインプレー(各選手があらかじめ決められた動きをすることで敵のマークを外し、フリーの選手を作ってゴールチャンスを作るプレー)でのゴールも記録しているため、試合前日などに用意する可能性はあるかもしれません。

昨年とは解離が少なく、私自身勉強不足なので、正直、セットプレー、全然分かってません。

補強について

未来への投資となるルーキーを除くと監督のリクエストを受けての選手補強だった様に思います。

・GK梶川裕嗣

ゴールキーパーにビルドアップで貢献出来るタイプの選手を求めていたことが分かります。三浦と共に足元の技術に長けた特徴を持ったゴールキーパーが2枚揃ったことは監督にとってアドバンテージでしょう。

マリノスではビルドアップ参加に加えてハイラインの裏をケアするプレーも学んだことでしょう。モダンなゴールキーパーです。

・DF袴田裕太郎、リカルド・グラッサ

左利きのディフェンダーです。

最終ライン後方に左利きの選手をリクエストしたのだと思われます。左利き(または左足で容易くボールを処理出来る)の選手を最終ラインの左後方で使うメリットは相手のプレスを浮けた際に前方にパスを出しやすい角度が自然と確保出来るからです。

相手のプレスは基本的に内側からやってきます。位置しているサイドと同じ足で蹴れると野球の流し打ちの様なパスが出せますし、逆サイドへの大きな対角線のパスも出しやすくなります。どうしても位置しているサイドと逆の足では内側からやってきた相手の身体に引っ掛かり易くなってしまいます。

グラッサは前甲府のリマやメンデス(現京都)の様なイメージでしょうか。映像で見た限りは運ぶドリブルに迫力があります。

後方のカバーリング能力がジェジエウ(川崎)、チアゴ・マルチンス(前F・マリノス)並みであれば、磐田はよりコンパクトな陣形を取りやすくなります。

袴田はCB、SB、WBと様々なポジション、タスクを経験しています。監督としては非常に使い勝手の良い選手。

現状、キャンプでは右肩上がりの可変が多くなっていますが、リベロの縦ズレか左肩上がりを採用すると出番が多くなりそうです。

・MFドゥドゥ

ブラジル人らしいボックストゥボックス(自陣ペナルティエリアからの相手のペナルティエリアまで動く運動量豊富な選手)のプレーヤーに見えます。

現代サッカーではインテンシティ(プレーの強さ、激しさ)は絶対条件ですから、ドゥドゥの様なタイプは重宝されるでしょう。

磐田往年のプレーヤーではファブリシオ(2006~07年所属)みたいな活躍を期待したいです。

・MF黒川淳史、FWジャーメイン良

ランニングで貢献出来るシャドーを担うであろうプレーヤーです。

ルキアンなきスカッドではトランジションに於いて走れる選手が足りなかった。ランニングで強みを発揮する選手がリクエストにあったのだと思います。

昨年は大津、山田がシャドーのメインの組み合わせでしたが、この黒川やジャーメインの様に走れるタイプが一角には入ってくると思われます。

・FW杉本健勇

ルキアン流出に伴い加入。プレースタイルとしては左に流れてセカンドトップ気味に振る舞うのが得意なエリアか。実は偽9番的なタイプになるので、シャドーにはFW的なプレーヤーか、ランニング出来るタイプと組み合わせると補完するプレーヤーなのではとみています。

レンタル、ルーキーは省きますが、以上の通り、ある程度、CF以外は枚数的には満足出来る補強だったのではないかと思っています。

伊藤彰体制ではピッチ上のたくさんのエリアでプレー出来る選手が起用されると思います。

逆に特定のエリアでしかプレー出来ないスペシャリスト、職人の様な選手は起用頻度が下がるでしょう。

そしてキーとなるのはインテンシティ、トランジション時のパフォーマンスです。現代サッカーでは絶対的なベースとなる部分です。ここで戦えなければ作戦、戦術は意味を成しません。

そういう視点で1人、注目のプレーヤーを挙げるなら遠藤保仁。

いまだキックはチームナンバーワンで衰え知らず。昨年のJ2優勝の磐田のトラディショナルなスタイルの中心でした。ジャパンズウェイの中心とも言える希代の司令塔です。

しかし摩擦を嫌うプレースタイルは年々目立っている。前述の現代サッカーのベースとなるインテンシティに欠けるのは42歳という年齢を見ても致し方ありません。このインテンシティをチームとして、どう補完するのか注目です。

保持に於いては動きすぎにアラートです。自身が動かないことでチームのビルドアップを助けれるという感覚をどれだけポジティブに捉えれるかに注目。

ボールプレイヤーですが(しかもスーパーな)タッチ数は、重要ではありません。大事なのはキーパスに繋がっているかどうか。量より質です。

彼を伊藤彰さんがどう起用していくかは非常に興味深いです。

フベロ体制との違いは?

2022シーズンは今後のジュビロ磐田の行く末を占うシーズンになるでしょう。

前述の通り、モダンサッカーへの再挑戦のシーズンです。

またフベロさんの様な末路の繰り返しになるのか?そんな不安も大きいですが、頓挫してしまったフベロ体制との違いに於いてポジティブな側面もあるのではと思っています。

フベロ体制とのポジティブな違いは、

①監督が日本人なので、日本語が話せること。

当然ではあるが、外国人監督は、どうしても通訳さんを介すると言語のディテールが100%は伝わらない。サッカーの概念を変化させていく上で微細な表現、認識のズレは大きな影響となると思います。

当然ですが「ask」と言われるより「頼むね」と言われる方が日本人の心に響きますし、これだけでも言語の重要性が分かります。

②モダンなサッカーを経験したプレーヤーをが多くいる

モダンなサッカーというと抽象的ですので、例えば保持に於いて、立ち位置の優位性をとる思考のサッカーと解いてみても、いいと思っていますが、

今季の所属選手では、そういったサッカーを志向していた直近のF・マリノス、横浜FCに所属していた選手が多く、戦術理解を助けるのではと感じています。

そして何より、フベロ体制を経験した選手が残っており、上原や小川大貴の様にフベロ体制で輝きを見せたプレーヤーもスカッドに残っていることはポジティブな点であると思います。

③中山コーチ、西野コーチの存在

ゴンコーチが残留。チームの士気を高める点については周知の通りなのですが、私的にはあの黄金時代の選手の中で自身のサッカー観とは異なるサッカー観を受け入れるメンタルを最も持っていたプレーヤーだったと思っています。選手がキャンプで強いアレルギー反応を見せたN-BOXを選手側から「監督を信じてやってみようと」をチームメイトにミーティングで声をかけたのは語り草です。

新しいサッカーにトライする上で、監督を信じて付いていける人間性は頼もしく感じます。

西野コーチはフベロ体制からのサッカーの変遷を選手と共に経験者している。時系列でのサッカーの差異を選手と共有出来ます。

鈴木体制のロッカールームのポジティブな空気を引き継げれる人事だったと思います。

④伊藤監督は和式?洋式?

昨今、洋式だとか、和式だとか、そういう捉え方でフットボールを表現することはよく目にします。私的にはトイレみたいな表現かなと思って積極的には使わないようにしていますが、

伊藤監督はどっちだろうと?考えてみましたが、答えとしては和洋折衷かなと思っています。ようは中間。

フベロさんは欧州のトレンドの食事を紹介する際に何も知らないサムライにパエリアを食べさせた。伊藤彰さんは、そこで、たらこスパゲティだとか、ステーキのソースにわさびを紹介するとか言ったようにサムライに歩みよれる監督だと思います。

少々、無茶苦茶な例えになってますが 汗

歩みよれる。それはなぜか、当然ですが日本を知っているからですよね。例えば、J1とJ2の違いだったり、日本サッカーの歴史、環境、日本人のメンタリティー。

これらを知っているから、理想と現実のギャップが小さくなるのではと期待しています。

欧州のトレンドやアタリマエを直接持ってくるか、日本人がそのトレンド、アタリマエをキャッチアップして持ってくるか。後者の方が磐田には相性が良いかもしれません。

クラブに期待したいこと

冒頭から今季は披露されるフットボールが「変・わ・る」と繰り返しています。もしかしたら、これは私だけの感覚なのかもしれません。変わるのではなく肉付けなのかもしれません。

勝手に応援させて貰って勝手に意見を言うのは身勝手なのかもしれませんが。

クラブとして披露する、目指していくサッカーのスタイル、哲学、オンザピッチの中身の発信をさらにさらにクラブに求めたいです。透明性を。

発信があれば、クラブがどこに向かってるかを確認出来る。各々が実際にDAZNやスタジアムで目でみた感覚との差異を棚卸し出来る。

例えば、今季のFC東京は積極的に発信している様に感じています。明らかにファフトブレイク→ポジショナルプレーの概念にスタイルが変わる。クラブ自らサッカーのスタイルを変えることを発信する。そして結果については我慢して下さいとも取れる発信すらしている。非常に正直で嘘がない。こうまで言ってくれたら、信頼出来るなと私は思いました。

冒頭に、触れた監督人事でも、何故、伊藤彰さんだったのか?会見で社長は↓こう述べられていました。

――小野社長にお伺いします。伊藤監督を招聘した理由を教えてください。小野社長:ご存知の通り、昨年のチームを作り上げてくれた鈴木政一さんがシーズン終盤に体調不良となり、チームとしてどうするのかというときに服部年宏さんがそこを引き継いでくれて、本当にチーム一丸となって戦ってきました。その後、強化部と議論しながら、J1に上がることが決まったときに、どういうステップで次の監督を考えるべきなのかと。もちろん色々なことをテーブルに上げて議論した中で、この1年半、政一さんがこのチームを作ってきてくれたジュビロの土台、これをまず大事にしようと。そしてジュビロがやっていくべきサッカーというのは、昨年の終盤戦あたりから非常に良い形ができつつあるねと。そのチームの形をどうやって次のJ1のステージに持ち上げていくのかというところで、強化部を中心に色々なことを検討してきました。そのときにキーポイントになったのが、そのDNAを引き継ぎながらもう一歩上手く上積みしてくれる監督というのは、どういう監督なのかということでした。その候補に、たった一人ですが完璧に上がったのが、伊藤監督でした。ですから、伊藤監督が一番このジュビロのサッカーを次に発展させていくのにふさわしい、という確信のもとでお願いに至ったというのが経緯です。

私的にはやや言葉足らずに感じました。会見以外でも構わないので、もっと細かく率直な意見が聞きたいなと。

こういう少しの言葉足らずが、サポーターに与える『誤解』を生むのでは?と仮説を立てています。

例えば、

「もっとガムシャラに走れ」「ボールを早く前に」「テンポ、球離れが悪い」「選手がやりにくそうだから、もっと自由に」

こんな感想が今季のサッカーから出てくるんじゃないかな?と今から予想しています。

これらの感想は、単純に昨季とのサッカーの違いに近いですが、クラブからの発信がもっとオンザピッチのサッカーそのものに焦点が当たったものがあれば、上記の様な感想は減ってくるのではないかと思います。

批判ではなく、提案です。

私の今回の記事も、何かしらの今季の磐田に対する誤解や分からない部分が解けていれば幸いです。

終わりに

今季からJリーグのSNSへの画像、動画の使用のガイドラインが変更になります。

是非ともJリーグの各クラブのサポーターの皆さんにはガイドラインに沿って積極的にSNSに発信していったら良いのではないかと思っています。

その発信はクラブのサポートになると思います。

私の今回の記事は読んでいただいた方にミスリードを与えている可能性も大いにありますが、何らかの形でクラブのサポートになると信じています。

せっかくのJ1です。多少間違っていてもよいので、何らかの発信で盛り上げたいなとの思いです。

今シーズンは、これまでの磐田の歴史の中でなかなか手を付けれなかったことに、新監督が改めて挑戦してくれます。

新しいスタイルへの浸透には時間がかかるでしょう。厳しい我慢のシーズンになるんではないかと思います。

皆さんの職場でもないでしょうか?世の中や、他所の会社は新しい概念を辿っているけど、自分の会社は過去の成功の踏襲で悪しきルーティン化が慣習となり、気がついたら業績がシュリンクしていた。

伊藤彰さんは、新しい概念で過去の踏襲方の組織を変える重荷を背負っていると思います。しかもいきなりJ1です。

どうか、どうか、信じてサポート出来ればなと思っています。

最後までお読み頂き、誠にありがとうございました🙏🙏🙏

#jubilo #ジュビロ磐田 #ジュビロ  


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