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「 The Use of The Self 」

自分の使い方や、自己の使い方と翻訳されます。
この「使い方」ってなんでしょう。
ここでいう「The Use」ってなんでしょう。


私自身をどう使うのか。
「使い方」をレッスンするわけですが、
アレクサアンダーさんの本に出てくる例えを紹介します。

クレーンでの作業をする仕事で、
クレーンの動かし方だけを教わって仕事を始めますが、
どこか重要な部品の故障があったとします。
クレーンの動きが、
ぎぎぎ、ぐぐぐ、となってしまった。
動かし方しか教わっていない人は、
そのまま仕方なく動きの悪いクレーンで
仕事をしつづけるしかない。

クレーンのことをある程度知っている人だと
故障した時、修理することができる。

これは私たちが自分の身体を使う時も
全く同じなんです。


自分をどう使っているのかは
まさにこのことなんです。

クレーンのことを知るというのは、
自分のことを知るということです。

機械なので、意思などはありませんから、
例えとして抜け落ちてることがありますが、
動きや故障に関してはその通りです。

ここで、勘違いするのは、
そうか、クレーンの構造を熟知すればいいんだな、
となってしまうことです。

それは人間の身体でいうと、
解剖学や、生理学。
これは必要ありません。

クレーンがどうやって動いているのかは、
自分がどう動いているのかです。

確かに、なにも知らなくても
私たちは動けるし、問題のないように思えます。
クレーンの操作しか知らなくても仕事ができるように。

もっとこうやって動かしたい、とか
故障してしまった時、どうしていいのか
わからなくなってしまいます。

自分に何か問題が起きた時
自分で対処できるように、もっというと、
意識的コントロールを身につけていくと、
根本的に解決できるようになっていく。

ぎぎぎ、ぐぐぐ、となっていることが
わかるようになる。
故障する前に気付けるようになります。


私たちは、何かのイメージを持って動いています。
または、持っていたけれどもう身体が覚えているので
なにも考えていないかのように動くことができる。

ここをもう一度意識し直すことで、
自分のこと、自分がどう動いているのかを知るんです。

知った上で、意識的にコントロールしていく。

初めはわかっていてもやめられない
カッパえびせん状態になるんですが、
やがてコントロールできるようになってきます。

そうすればあとは
自分自身の観察の仕方がわかっているので、
自分でどんどん前へ進めるようになってきます。


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