『コトラーのマーケティング4.0』を読んだ感想
今回、取り上げる本は、「コトラーのマーケティング4.0」です。
・読もうと思った理由
・感想
・本紹介
といった流れで書いていきます。
▽読もうと思った理由
SNSを始めるにあたり、マーケの基本的知識を勉強したいと思ったこと
個人で稼ぐスキルを身に着ける今年の目標に沿ったものだったこと
◎は個人的な感想として記載しています。
▽感想(結論)
とにかく、企業も個人も共通事項としては、余計な不祥事
を起こすと、商品に関係なく、風評が簡単に広まるリスクがあり、コンプライアンス順守は大前提。そのなかで、良いものを生産することは当たり前で、その先の消費者行動を適正に見極めることが求められている。
目次
1、著者のコトラーについて
ノースウェスタン大学ケロッグスクールオブ・マネジメント教授。
→これまでに50冊以上の著作と150を超える論文を発表。
特に、マーケティングのバイブルといわれる 『Marketing Management』(1967) は現在15版を重ねる名著として有名で、「近代マーケティングの父」と呼ばれるマーケティング会の巨匠です。
2、これまでのマーケティングについて
製品中心の1.0…生産者志向のマーケティング(1960年代~)
=いい製品を安く大量に作れば売れる
顧客志向の2.0…消費者志向のマーケティング(1970~1980年代)
時代の流れが経済発展のための生産者が中心の世の中から、消費者が中心の世の中へ変化する。
=いかに消費者を満足させ、つなぎとめるか
人間中心の3.0…「価値主導のマーケティング」(1990~2000年代)
商品・サービスの機能や性能が優れていることは当然の前提の中で、以下商品価値以外についても注目されるようになった
・この商品はどのようなコンセプトで作られているのか
・社会や環境にとってどのような価値があるの
=企業は「商品を作って売るだけの存在」から「社会と顧客と良い関係を気づいていく存在」を求められるようになったといえる
このような流れの中でマーケティング4.0とは、「自己実現のマーケティング」と呼ばれる(2010年~)
【ポイント】
商品の価値や企業そのものの価値が重視される時代を経て、今は顧客の自己実現をいかに叶えるかがキー。
〇キーワード「他社から推薦してもらうこと」「持続性」
オフラインのみだった企業(スーパーなど)、逆にオンラインのみだった企業(アマゾンなど)も、生き残り戦略はこれまでどおりでは通用しない。
▽理由
ITの発達のなかで、スマホやパソコンを持っていることが当たり前になり、今では、情報の”質”まで消費者がこだわるようになっているからです。
例えば、ECサイト内の企業から発信した広告だけでなく、消費者の口コミが新たな購入者の判断材料になっており、企業はその口コミを無視することができなくなりました。ECサイトでは企業から発信された広告情報ではなく、顧客の“生の声”を信頼するように変化しているといえます。
◎商品を生産してから消費者が購入するまでだけでなく、これからは、カスタマージャーニー(消費者が、購入から商品、サービスの推奨に達までの道筋)を作って、消費者はどのような行動をするのかその変化を想像していく必要があると思いました。
3、マーケティング4.0の「5Aフレームワーク」と具体的な消費者行動
マーケティング4.0でいう、A5フレームワークという概念を紹介します。
▽これを知るべき理由
顧客の行動や心情の変化に寄り添ったマーケティングを行うことで、より大きな成果が見込める。
①認知(aware)
皆さまは、購入したことがないけど、なんとなくブランド名は聞いたことはある。友人が紹介していたなどの理由で購入したことはありませんか?これもそれにあたります。まずは、企業であれ個人であれ「存在」をしってもらう必要があります。
認知における消費者の具体的な行動は、「過去の購入経験から思い出す」から「ほかの人から知る」という受動的なものが含まれています。
②訴求(APPEAL)
消費者に自社サイトや個人で運用しているAccountを知ってもらえると、広告やプロモーションを通じて伝えたことが消費者に刺さる段階です。
この段階に入れば、消費者はECサイトやAccountを好意的にとらえてくれる段階です。
③調査(ASK)
調査の段階では、消費者は、さらに深堀してリサーチを行います。具体的には、商品購入レビュー口コミを読む、周りの購入者に使用した感想を聞くなど。その際には価格も調査対象になります。一番安いサイトはどこか。ポイントの還元率は?などです。
④行動(ACT)
①~③を得て、商品が選ばれると、消費者はいよいよ行動に入るます。ただ、ここでは購入以外にも行動に入る段階です。
具体的には、購入した商品やサービスに不満があり、クレームを言うことも行動の1つとして、挙げられています。とにかく最初の印象が強く残ります。自分の経験を振り返っても、最初に買ったものは、良い悪い関係なく強く印象に残っています。
ここで、気に入ってもらえれば、今後もリピーターとしてだけでなく、口コミ等で優良な顧客になります。
⑤推奨(ADVOCATE)
A5フレームワークの最終段階であるこの段階は、もっとも重要といえます。持続性とも言い換えられるこの「推奨」こそが他の消費者の動機につながります。
具体的な行動としては、「商品レビューに好意的な感想を寄せる」「SNSや周りの知人に紹介する」などがあります。顧客から推奨→他の消費者への認知(マーケティング4.0の最初のステップ「認知」)→新たな顧客の登場。と新しいマーケのなかで最も重要な位置づけにあります。
持論4、会社生活のなかで活かせると思う個人的な感想
下記、個人的なメモになりますが、ご参考までに会社においてどう生かせるかを記載させていただきます。◎が感想です。
①好意的な意見を引き出すために批判的な意見を必要とすることがある
→ブランドの推奨は、自発的に行われることもあれば、誘発されることがあります。
特に、よっぽど熱狂的な信者でない限り能動的に推奨することは少ないが、他人の意見や批判によって、潜在的に眠っている好意的な意見を引き出すこともあります。
例:表立って好きとは公言してないが、批判されると「いや実は...」と語りたくなるのと同じ。人でも一緒で、一個人に対してloverとhaterがいるからその人の魅力が光る(50/50のぞましい)
◎日常的にも感じることで、批判されないように"無難な人"って全部無難な結果しか生まない印象で、"無難な人"にならないように注意します。
②女性の購買までのプロセスは、通常男性よりも長い。
そのため、一度自分が決めた"完璧な商品"に関してのロイヤリティが高まる傾向があります。→誰しも、自分が時間をかけて選んだものはいいと思いたいし、確証バイアスにかかりやすいよねって話です
仕事していても、時間かけて作った資料や長期的に練った施策はいいものだと思いたくなりますが、相手の要求に応えていない、市場のニーズに合っていないもの作っても評価されません。
◎自分頑張っているのに!って文句言う人に多い傾向なのかなと思います。
③映画やスポーツ、テクノロジーなどのポップカルチャーにおいては、若者が年配者の流行を作っている
年配者は、情報を機敏に峻別する時間も知識もないため、若者の支持に疑問なく従います
◎これは、仕事に落とし込んで考えてみると良い面も悪い面もあると思っています。良い面としては、専門家に任せる方が対処の確度高いし、時間の削減につながる。悪い面としては、脳死で他人の意見に従うようになってしまう。
何かを説明する際に、「○○さんがこうする方がいいって言ってたから!○○さんがそう言ってたから!」みたいな感じで話す人は、思考停止の傾向強いです。
その場で意味わからなくても、あとで調べて自分の言葉で説明出来るようにならないと成長しないよなと思っているので、自分が理解できるまでなるべく調べるようにしています。(それでも理解できないこともあるので、その時は諦めます)
また、思考停止の傾向がある人は、だいたい自分の答えを持っていないです。「どうしたらいいですか?」って聞くだけで、「こうしたらいいと思います!」がない人は、考えることをサボっています。→人に判断委ねるのは簡単です。情報を横流ししているだけなので、一番エネルギー使う決断を下していません。
また、ミスった時もあの人がこういったから!みたいに逃げることができるので。※「こうしたらいいと思います!」の実行可否を判断するのが上司の仕事だと思います。なので、部下はドンドンこうしたら良いのでは?を提案しないといけないと思ってます。
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