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脳神経リハビリ北大路病院 ICTで外来アンケートをやってみた

脳神経リハビリ北大路病院 ICT外来アンケートの取り組み

こんにちは、いつも何処かでデビルマン!!もとい💖経営企画室💖です😊

今回は昨年12月に脳神経リハビリ北大路病院外来部門が取り組みました、外来アンケートについてご報告です。

(ちなみに今回書いている人間は、経営企画室に在籍しているkintoneエバンジェリストではございませんw)

外来アンケートは、どこの病院などでも定期的に実施しているので、そんなに目新しいネタではありませんが笑 なぜ記事にしたかと言いますと!
 

安価なICTツールを利用し、いかに楽してアンケートが実施できるか!?

と言うチャレンジもあって記事にしてみました笑 

ところで病院が実施する外来アンケートの目的とは何でしょうか

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知り得た結果を何に繋げたいのか、何を知って何を得たいのか、思惑は病院さんによって様々でしょう。アンケート項目によっては知りたい目的が明確にされていて、『接遇』に特化したり、『待ち時間』に特化したり、今まさにそこにある課題を自分たち以外の物差しで見る場合に、ご利用者さんのご意見を交え、評価基準のバランスが偏らないようにするのが大事なことでもあります。

しかし・・・アンケート自体は、実施するのは良くても実際にやると、何が大変って・・・後の集計ですよね😂

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 特に医療機関や介護系事業所は、まだまだアナログ()が主人公という事業所も多いと予想されます。何百枚もの結果を誰が数えるのか・・・笑

ちなみに大きな病院さんでも、いまだに『』の意見箱(目安箱?)が設置されているところも多数あります。どんなに時代は経過しても、江戸時代から今も変わらずご意見を紙でも頂戴しているって事ですね😂 

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さて、治療器具には何億もの最先端の装置を惜しみなく予算投下しても・・・外来や病棟の感染対策は万全にしても・・・何かをやり取りする場合の手段はけっこうアナログっていう、冷静に見れば滑稽なスタイルの病院さんも実は結構多いのかも知れません(ボールペンを共有とか)。医療業界は令和の時代になっても大いなる過去の発明品である、電話・FAXがこよなく愛されている業種の代表格ですね😅

クラウドは・・・ICTは・・・セキュリティが脆弱!セキュリティが信用できない!

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しかしながらセキュリティ対策の観点で見ると最も脆弱なFAXを疑問なく使用している医療機関は多くないでしょうか?

それこそセキュリティ対策ができないFAX機能からハッカーに容易に入り込まれ、そのFAXに繋がる基盤ネットワークにいとも簡単に侵入され得る事の方が大きな懸念材料です。。。電話も盗聴が容易ですよね。

話は逸れましたが。。。患者さんが求めるもの、不満に思うこと、面倒に感じること、これらをアンケートで理解しても解決に向かうのは容易な事ではありません。なぜなら、多くの職員自身が既にそれを感じ取って課題を理解しているからです。

 つまり患者さんの指摘の多くが病院の『慣習』になっていれば、それらを自らではすぐに変えられないとも言えます
 医療組織を同じ方向に向ける作業には大きな労力を伴います。職種毎にそれぞれ違う国家資格ホルダーが集まる病院では、専門性が細分化されていて、それぞれにミッションや業務上の考え方などがあり、同じ熱量で何かを整え変更する作業は大変です。

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今回私どもが外来アンケートを実施する際には、何を目的にして、何を得たいのか?他職種で意見交換を積み重ね実施に至りました。

例えば、辛辣な意見があっても真摯に向き合い受け止め、生かすことができなければ意見を求めること自体が無意味になりますし、そんな法人に未来は感じ取れないでしょう?そしてその後の戦略とPDCAをどのように構築するのか?責任者は?どんな意見でも受け入れる心の準備や活かし方は重要ですよね。
 
そして今回は江戸時代からの慣習に習わず(笑)、ICTを使うことに決めましたが、結果として紙と何が違うのかも評価してみたいと思います。

(神)ICT VS (紙)アンケート 

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今回使用したICTツールは、サイボウズkintoneです。

サイボウズkintoneは当グループでは、まず1施設から運用を開始し、徐々に各施設に広がってきておりますが、今では情報共有分野ではなくてはならない基盤システムになっております。

kintoneの詳細は省きますのでご興味のある方は、見た目ワイルドかつ変態的にkintoneを愛するけどお腹の弱い人見知り🌟kinbozu🌟さんのブログでご確認ください💖  


ではアンケートにおいて、基本的には情報共有ICTツールであるkintoneをどのように使うのか?

先ほども述べたように、医療業界では治療器具でもないICTツールにそこまで予算はかけません。医療広報と同じで、なんせ費用対効果が可視化しにくいからです。

手術時間の短縮と入力・集計時間短縮と同じようには決して考えないのです。 

未だに江戸時代のやり方でも、労力は厭わず、担当がひたすら頑張る!!そこに無駄が潜んでいようが、そんな事は関係ありません。集計に数日かけようがモーマンタイ!!黙々と仕事に打ち込んでいる姿勢が周囲や上司へのアピールには最重要です!!

どれだけ無駄を訴えても、誰もが『無駄な作業』と思わなければ、そこに『無駄は存在しない』のです。それこそ『言うだけ無駄』ですね笑

『あー今日も忙しかった!!アンケート集計手作業で大変だわw』
『お疲れ様、それあと数日かかるよね〜w』

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誰もが無駄を指摘せず、本人も無駄と思わず、集計作業に何日掛けようが満足感充足感があればこれでいいんです、給料もちゃんともらえます笑

間違い探し、いくつあったかわかりますか??😊


kintoneの使い方は簡単です。特殊なIT技術は必要ありません。kintoneは簡単にイメージするなら、エクセルをkintoneに置き換える感じでしょうか?そのエクセルの集計・グラフ化などが1クリック2クリックでできると言えば便利さが伝わるでしょうか?

kintoneには多種済々、様々な連携サービスがありますので今回はそれを利用します。利用した連携サービスは、トヨクモ(株)のForm bridgekViewerです。

前述しました通り(費用対効果の考え方次第ですが)、ICT分野に予算投下を積極的にしない傾向にある医療業界で重要なキーワードは『お金を掛けずに、江戸から令和へ』でしょう。このキーワードを解決してくれるツールが今のところkintoneでしょうか。

『拙者の紙はどこへ行ったのじゃ?』

ICTは使い方次第で時代を大きく変えてくれますよね💖

幸いなことに、当院ではこのような江戸を騒がす大事件は起こらずに済んでいますのでご安心ください。

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では手順です。ざっくり言いますと、まずkintone内にアンケートが入力された時に情報を入れるアプリを作ります。

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次に患者さんがアンケート結果を入力するフォーマットはForm bridgeを使います。入力された回答が自動的にkintoneに蓄積され、自動集計されます。

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集計結果は2クリックでグラフ化されkViewerで共有・公開可能です。

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以上です。江戸よさらばじゃ👋

必要経費としては

kintoneスタンダード 5アカウント  7,500円(税抜)
フォームブリッジ ライトコース           6,000円(税抜)
kViewer                   ライトコース    6,000円(税抜)
※全て月額
※kintoneは5ユーザーから契約可能

この仕組みはアンケート意外にも何でもかんでも応用可能です。
kintoneに吸い上げる→kintoneが蓄積と集計→結果を共有

何ともシンプルで、簡単。インプットとアウトプットの課題もなくなります。

イメージは、エクセルに直接入力していた作業、その後の集計作業、はたまた最後のグラフ作成作業がなくなり、最後の最後のアウトプットも簡易にできるわけですね。言うなれば、学会用にデータはエクセルに収集したけど、結局最後、どのようにそのデータを処理すればいいのかわからない・・・または面倒臭い・・・がなくなる感じです。

自分が知らない間にアンケートの回答がクリックされさえすれば、知らない間にkintoneに集積される。たまにkintoneを見れば、リアルタイムに今の集計結果が表示されている。もう二度とアンケートの取りまとめに悩む必要性はないですね。

いかがでしょうか?

神と紙の神々しいバトルの行方は。。。

場合によっては江戸(紙)方式が決して悪いと言うわけではありません、ケースバイケースでいかに時間を無駄なく利用できるかであって、紙が有利な場合ももちろんあります。先人の知恵も馬鹿にはできませんよね。

脳神経リハビリ北大路病院外来では、ICTも使いながら先人の知恵も活用し、新旧併せ持つ地域ニーズに合った外来であり続けたいと考えております。

(補足);今回の外来アンケートでは、アンケートをQRコードで読み取れるようにしましたが、スマホを持っていない、または操作できない高齢者の方々もいらっしゃいますので、その場合は紙も準備し、二段構えで対応しました。
紙で頂いた場合も、紙から直接kintoneに入力することで(入力の手間はありますが)そこから先の作業は自動化され、大きく無駄が省けた結果となりました。

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