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何をもって"失敗"というのか? ~新規事業における失敗の意義~

企業との打ち合わせやセミナーでのディスカッションで
「失敗事例を教えてください。」
と聞かれることがたびたびあります。

自分だけが失敗を重ねているのではないかという不安。
他の人は失敗をどう乗り越えているのかという疑問。
知りたいというその気持ち、とても分かります。

他人の失敗って気になりますよね。
失敗事例、知りたいですよね。

今回は失敗事例ではなく、
新規事業での”失敗”そのものをどう考えるべきか
といった観点からお伝えします。

|新規事業は ”センミツ”


私自身も当たり前ですが失敗をたくさん経験しています。
新規事業や商品企画部門での私自身の失敗事例もよくお話しています。

新規事業はよく"センミツ"と言われるのをご存じですか?
1000やって成功するのは3ということ。

新規事業にとって ”失敗” は折り込み済みということでしょう。

では、997は失敗でしょうか?


私はさすがにセンミツまではいきませんが、
胸を張って成功と言えるのは打率2割くらいだった気がします。

では残りの8割は失敗か?というと、決してそうではないと思っています。

|何をもって失敗というのか


新規事業や商品企画での失敗といっても
事業化、商品化する前にポシャることもあれば、
世の中に出てからうまくいかなかったなど
状況は様々です。

私の(私のチームの)場合、
初回の商品・サービスは鳴かず飛ばずでも
その後に浮上し事業化されたものも3割くらいあったでしょうか。

これは事業の種を作ったとして、
新規事業としては失敗ではなく、成功の部類に入れてもよいでしょう。


もちろん事業として確実に失敗だったといえる経験もあります。

相当の投資だったのに(金額はひかえますが…)、
まったく売れずに大赤字。
企画としてはまさに大失敗ということもありました。

ただ、これが全くの無駄だったかというと
決してそうではないのです。
少なくとも私自身には非常によい経験になっています。

そして、おそらく会社自体にもよい経験になってるはずです。


失敗は失敗でも
まったく何も考えずに企画を進めて
事業に致命的な影響を与えてしまう失敗は本当の失敗
だと思います。

しかし、しっかり考えて進めた失敗は
そのときは失敗でもかならず大きな糧となり、経験になります


私も若いころの失敗体験があったからこそ
企画キャリアの後半には
前もってリスク想定と対策を洗い出しておいたり
事前に危ない匂いが感じとれるようになりました。

|”失敗”のとらえ方


アマゾンのジェフ・ベゾスは “失敗" についてたくさん語っています。

「アマゾンは世界一失敗している企業だ」
「イノベーションに失敗と迷走はつきもの」
「もしアマゾンがより大きな失敗をしなければ、
それは長期的に危険な兆候だ」


私が尊敬するソニーの大曾根幸三さんはこんなふうに言われています。

「失敗は闇へ葬れ」
「初めてのものに挑戦して失敗するのは、成功のための一里塚。
小さな失敗は許される間に経験しろ。」


何も考えずにして起こった大きな失敗は本当の失敗。

一方でしっかり考えて起こった失敗は、
成功の糧、必ず次につながります。

|おわりに


新規事業、商品開発担当の皆さんは
周りからはいろいろ言われることもあるかもしれませんが、
失敗は成功の糧です。
どんどん進んでいきましょう。

このnoteをお読みいただいている方には
起業された方も多いはず。

起業立上げも新規事業立ち上げと同じです。
失敗は次への糧、リソースとなります。
失敗をおそれず、どんどん進んでいきましょう。
(自戒を込めてになります)

ただ、もし失敗した時は開き直らずに謙虚でいることも大切ですので
忘れないようにしてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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