アンゾフの成長マトリクス~新規事業開発方向性検討に有効なフレームワーク~
前回のnoteでは
「新規事業開発でのテーマのつくり方」をお伝えしました。
今回は新規事業開発の方向性を検討する際に悩む方々に
役立つ内容をお伝えします。
前回の記事はこちらからご覧下さい。
|新規事業開発の方向性検討に有効なフレームワークは?
新規事業開発を始める際に、必ずといってよいですが
たちはだかる壁がありますーーー
どのように新規事業開発の方向を検討していけばよいのか?
私も本当によく受ける質問です。
とにかく手当たり次第にアイデアを
出していってもよいのですが、
それではなかなか発想できないですよね。
チームでブレインストーミングをする場合も
むやみやたら、手当たり次第にアイデアを出す方法では
話やアイデアが発散しすぎたり、
バラバラになってしまいます。
こんなときに便利なフレームワークが
『 アンゾフの成長マトリクス 』
です。
有名なのでご存知の方も多いかもしれません。
新規事業開発プロジェクトで、
「アイデアをどのような方向で検討したらよいのか分からない」
という場合、私はまずこの
『 アンゾフの成長マトリクス 』
をご紹介しています。
|アンゾフの成長マトリクス
新規事業を検討する際に
・商品・技術・強み
・市場・顧客
を軸に次の4つの象限をつくります。
① 既存市場 / 既存商品・技術
② 既存市場 / 新商品・技術
③ 新市場 / 既存商品・技術
④ 新市場 / 新商品・技術
図にするとこのようになります。
①~④は一般的な難易度順となっており、かつリスクの順になります。
それぞれ見ていきましょう。
① 既存市場 / 既存商品・技術
この象限は新規事業開発というよりは
既存市場に対する販売促進や派生商品企画といえます。
すでにある商品や技術、あるいはその派生や延長で
市場を拡大していくものです。
リスクは最も低いですが、一般的にリターンも低くなります。
② 既存市場 / 新商品・技術
既存市場に、新商品や新技術で新しい価値を提案していくのが
この象限になります。
市場リサーチや顧客の声を元に新しい価値を提案していくので
確実性はあがります。
EV(電気自動車)などはこの象限になりますね。
③ 新市場 / 既存商品・技術
既存商品や既存の技術によって
新しい市場や新しい顧客を開拓するのがこの象限です。
もともと作業服が専門だったワークマンが
女性向け商品を開発し新市場を開拓したり、
さらにテントなどのアウトドアに進出したのが
この象限の例になります。
新規顧客開拓や新市場の開拓は
既存市場での新商品提案よりもハードルは高いと言われています。
④ 新市場 / 新商品・技術
最後に飛び地となる
新しい市場に新しい商品・技術で攻める象限です。
強みがないところに挑むことになります。
通常ではいきなりこの象限には進まずに
②か③の象限から最終的にこの④象限の多角化をめざすというのが
王道といわれています。
|アンゾフの成長マトリクスの活用
・新規事業開発の検討でどの方向に進めばよいのか分からない
・アイデアの出し方が分からない
このような場合は、
この②③、場合によっては④の象限に分けて
ブレインストーミングしてみると
具体的なアイデアがでやすくなります。
そして
② の象限に対しては
・既存市場や顧客の課題を解決するのに自社でどんなことができるか?
・既存市場や顧客に新しい価値を提供するとしたらどんなことができるか?
③ の象限に対しては
・既存の商品や技術をどんな市場や新しい顧客に応用できるか?
・そのためにはどんな改良をすればよいか?
といったようにテーマを決めてブレインストーミングしていくと
アイデアも出やすくなり、具体化もしやすくなります。
新規事業開発のアイデアが出せない
どんな方向で検討したらよいのか分からない
という場合はこの
『アンゾフの成長マトリクス』に沿って検討してみてください。
ネットにもいろいろな事例があがっており
参考になるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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