にんにくとがんの関係
皆さんおはようございます!
整体院「感喜」の金子です!
本日はニンニクとがんの関係ついてお話したいと思います。
ニンニクと発癌物質に対する影響
肝臓でのフェーズI生体内変換酵素の阻害
いくつかの化学発癌性物質は、チトクロームP450(CYP)ファミリーに属するようなフェーズI生体内変換酵素によって代謝されるまで、活性を有する発癌性物質にならない。発癌性物質の活性化に関与する特異的CYP酵素の阻害は、いくつかの動物モデルにおける癌の進展を阻害する。
特に、DASとその代謝物は、in vitro 、および動物に高用量で経口投与した場合において、CYP2E1活性を阻害することが見出されている。ヒトにおいてもガーリックオイルとDASの経口投与はCYP2E1活性を減少させる結果となった。
肝臓でのフェーズII生体内変換酵素の誘導
フェーズII生体内酵素によって触媒される反応は、一般的に体内の薬物、そして毒素発癌性物質の除去を促進する。そのためグルタチオンS-トランスフェラーゼおよびキノンレダクターゼなどのフェーズII酵素の活性増大は、発癌性物質となり得る物質の除去を促進し、癌を防ぐ可能性がある 。
動物実験においてニンニク製剤および有機硫黄化合物の経口投与は、様々な組織中のフェーズII酵素の活性を増加させる。多数のフェーズII酵素の遺伝子は、抗酸化応答因子(ARE)と呼ばれるDNAの特異的配列を含んでいる。硫化物、特にDATSはNrf2として知られる転移因子の核への移行を促進し、核でNrf2がAREと結合してAREを含む遺伝子の転写を増大させることを示唆している。に高使用量の有機硫黄化合物が多くの動物実験で投与されたが、最も一つの研究では、ヒトが摂取し非常に量でDADSを投与したマウスの消化管でキノンレダクターゼ活性が増加していることがわかった。
細胞内グルタチオン合成の促進
グルタチオンは重要な細胞内の抗酸化物質であり、いくつかのフェーズII生体内変換反応にも必要とされる。細胞培養および動物研究から、ニンニク由来の有機硫黄化合物が細胞内グルタチオン濃度を増加させるということが示されている。
多くのフェーズII酵素の遺伝子と同様に、グルタチオン合成に重要な酵素の遺伝子にもまたAREが含まれている。このように、有機硫黄化合物は、核への移行とAREsを含む遺伝子へのNrf2転写因子の結合を促進することにより、細胞のグルタチオン合成を増加させることができる
細胞周期停止の誘導
無秩序な細胞分裂はヒトの癌の顕著な特徴である。正常細胞では、細胞周期は細胞分裂前における染色体の分離とDNA複製を忠実、且つ確実にするために厳密に調節されている。DNAが損傷すると、細胞周期はDNAの修復もしくは細胞死(アポトーシス)に至る経路の活性化のため一時的に停止することになる。細胞培養実験でDATS、DADS、ajoene、およびS-allylmercaptocysteine(SAMC)などの有機硫黄化合物を癌細胞に加えると、細胞周期の停止を誘導することが見出されている。
アポトーシスを誘導
アポトーシスは、遺伝的に損傷もしくは不要になった細胞の自己破壊のための正常な生理的プロセスである。前癌性および癌性細胞はアポトーシス誘導シグナルに対して抵抗性を持つ。Allicin、ajoene、DAS、DADS、DATSおよびSAMCなどのニンニク由来の有機硫黄化合物は、様々な培養癌細胞株に添加するとアポトーシスを誘導することが見出されている。ニンニクの水抽出物、S-allylcysteineの経口投与は、口腔癌の動物モデルでアポトーシスを促進することが報告されている
本日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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