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除夜の鐘

日が暮れてきた
ジュリエットが釣竿を脇に置いた

ゴーン
ゴーン

鐘の音があたりに鳴り響いている

除夜の鐘は108回つくのよ
煩悩を1つ1つ順番に解決するのよ

ロミオが歩いてきた

ぶつぶつ言っている
九十八随眠・十纏 98+10=108
六根・好悪平・染浄・過去現在未来 6×3×2×3=108
六根・六煩悩・過去現在未来 6×6×3=108
四苦八苦 4×9+8×9=108
十二月・二十四節気・七十二侯 12+24+72=108

その108の煩悩のトップは見惑欲界苦締貪
最後の3文字の苦締貪(くたいとん)で知られる
意味は執着する心、つまりは執念だ

困難な物事に長期にわたって粘り強く取り組み、ついに達成する成功者の偉業をたたえることがあるが、そのマインドは、実は執念ではない
長期にわたる緻密な計画性と臨機応変、変幻自在の柔軟性こそが本質だろう

それに反し、執念とは偏狭で硬直的で不自由だ
物事を決して成功に導かない

ジュリエットは力をこめた
取り除くのは執念第一

ゴーン
(412字)

以下の企画に参加させて頂きます(今回のお題は「執念第一」)。以前の作品のテーマで登場した釣竿を振り回すジュリエットがレギュラー出場しています。どうぞよろしくお願いいたします。

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