桜井健次
現代は科学が進歩した時代だとよく言われます。知識を獲得するほど新たな謎が深まり、広大な未知の世界が広がります。知は無知とセットになっています。優れた科学者はなんでも知っているようにも見えますが、常にそれは全体のごくごく一部です。それよりも新たな謎、新たな未知の世界を見つけ、そこへの取り組みを開始することに意義があります。このマガジンでは、科学技術の基礎研究と国際協力(32年間)、大学院教育(16年間)に携わった経験をもとに私的なエッセイを掲載します。
本マガジンは、2024年1月1日から2024年12月31日までの365日分、桜井健次(筑波大学数理物質系名誉連携教授、イメージング物理研究所長)が毎日投稿するエッセイを収録します。科学技術、研究、学問、小説や映画の感想、旅行記、Voicyラジオ放送のテーマ、種々のコンピュータ・プログラム等、バラエティに富んだコンテンツをお楽しみ頂けます。ご購読の皆様には全記事を常にご覧いただけます。お支払いは初回一度だけです。
桜井健次のマガジン「群盲評象」の代表的な記事をご覧いただけます。こういうものを毎日読みたいという方は、1年分ずっと読める「群盲評象2024」、お試しで1か月だけ読んでみようかという方は「月刊群盲評象」をどうぞ。桜井健次は、毎日、マガジンご購読の皆様にむけて、シェアしたいことを語っております。
毎日同じように過ごしているつもりでも、好不調の波があります。その周期は一定というわけではありませんが、調子の良いときもあれば不調のときもあることを十分自覚できる程度の間隔で波の上下があります。バイオリズムのような個人の健康、体調のリズムもあるでしょうが、仕事など、社会活動のなかでの成果の好不調、対人関係の好不調も入り混じって、複雑なパターンになっているでしょう。しかし、私たちは良いときと良くない時を平等には扱っておらず、常にバイアスがかかっているように思われます。どちらかと言
今朝の月 から始まる連歌を36人一巡にて作れ (635字) 2023年4月下旬頃からシロクマ文芸部の企画に参加させて頂いております。ショートショートから始め、それも続けたかったですが、新たな好奇心で漢詩(七言律詩)、短歌、連歌など練習しています。今回のお題は「今朝の月」が書き出しでした。どうぞよろしくお願いいたします。 初めての皆様へ皆様には、桜井健次のエッセイのマガジン「群盲評象」をお薦めしております。どんな記事が出ているか、代表的なものを「群盲評象ショーケース(無料
毎週火曜日と木曜日は、最近Voicy ラジオ放送で語った内容に補筆、追記、改訂を行い、まとめ直したコンテンツをお送りします。多くのものは2回、3回にわけて放送したものですので、それらの内容を1つにまとめ直し、参考資料へのリンクを入れ、さらに、それらについての解説も追記しております。この記事は、マガジンご購読の皆様限定になります。ただし、この記事のもとになっているラジオ放送は、インターネット上で、どなたでも無料でお楽しみ頂けます。 今回お送りする記事のコンテンツに対応するラジ
毎週水曜日、合成画像を作っています。 日本の夏の風物詩と言えば、盆踊りです。その起源は約1,000年前からとも言われ、お盆の時期に祖先を供養し、村落社会の繁栄と豊作を祈願することが目的だったようです。現代でも、日本全国、地域毎に、それぞれ個性的なスタイルで盆踊りが行われています。広場の中央にやぐらを立て、集まった人々がその周囲を取り囲み、ぐるりと回るように踊ることが多いようです。やぐらからは会場の端に向かって四方にたくさんの提灯がぶら下げられます。また踊りに合わせて太鼓など
サンプルが届いたわよ 顔を上げると、目の前に不思議な固形の物体があった ここは科学捜査研究所だ 鑑定を頼まれることは珍しくない 最近、マスメディアやSNSで騒がれる事件があった 野球部員の高校生が乱闘事件の後、不審死した 死因は乱闘とは関係なかったようだが、原因はわかっていない 甲子園は常連の名門校だったが、次の大会への出場は中止になった 別の名門校で、野球部の監督が突然亡くなる事件があった 不幸な事件が偶然続いたのだろうと誰もが思っていた ところが、そんな考えを
2023年から、毎週日曜日、マガジンご購読者のみがお読みいただける特別記事(タイトル以外は非公開)をお送りしております。 現代はインターネットの時代ですので、note に記事を普通に書けば、見知らぬどなたの目に触れるともわかりません。それが新たな出会いやコミュニケーションのきっかけを生む可能性があり、楽しく有意義です。 他方、昨今は、いろいろな問題に対し、特定の主流意見と、それに対立する意見に二分され、溝が生まれることも多くなりました。2020~2023年で言えば、COV
人生はひとつの旅であり、また本物の旅にも人生の一面が投影されます。そのため、旅論は人生論でもあります。8世紀、唐の時代の著名な詩人、李白の「春夜宴桃李園序」には「夫天地者萬物之逆旅 光陰者百代之過客」とあり、日本の江戸時代、17世紀の俳人、松尾芭蕉の「おくのほそ道」には「月日は百代の過客にして ゆきかふ年も又旅人なり」とあります。 毎週土曜日、「旅」、「旅行・トラベル」、「旅のような人生の道のり」といった「旅」に関係するワードをテーマに含む短めの記事をお送りします。抽象的な
花火と手 から始まる連歌を24人一巡にて作れ (496字) 2023年4月下旬頃からシロクマ文芸部の企画に参加させて頂いております。ショートショートから始め、それも続けたかったですが 、新たな好奇心で漢詩(七言律詩)、短歌、連歌など練習しています。今回のお題は「花火と手」が書き出しでした。どうぞよろしくお願いいたします。 初めての皆様へ皆様には、桜井健次のエッセイのマガジン「群盲評象」をお薦めしております。どんな記事が出ているか、代表的なものを「群盲評象ショーケース(無
毎週水曜日、合成画像を作っています。 2024年8月8日、日向灘でM7.1、最大震度6弱の地震が発生しました。かねてより恐れられていた南海トラフ地震に関係する地震ではないか、という懸念から、大勢の方が防災用品や非常食やペットボトル飲料を買いに走ったようです。そのため、多くのお店で品切れ状態になっています。日本は世界でも有数の地震国なので、いつどこで急に起きてもおかしくありませんので、ふだんから備える必要があります。けれども現実には今回のようなニュースがに呼応してパニック的に
屈強な男たちに取り押さえられ、ここまで連れて来られた 泣こうが喚こうが、助けが来る可能性はゼロだ 奥の方に般若の面をかぶった者が座っていた 「お前たち2人は生きて帰ることはできない」 冗談じゃない しかし、たぶん助からない 頭に「粛々」という2文字が浮かんだ 目の前には、先端を鋭く尖らせ同じ長さに切りそろえられた竹が何100本も埋められていた 血が飛び散っている 甲冑をまとい、血のついた日本刀を持った男たちが現れた 変なにおいがする 血だらけの動物の首が転がって
夏の雲 から始まる連歌を12人一巡にて作れ (225字) 2023年4月下旬頃からシロクマ文芸部の企画に参加させて頂いております。ショートショートから始め、それも続けたかったですが、新たな好奇心で漢詩(七言律詩)、短歌、連歌など練習しています。今回のお題は「夏の雲」が書き出しでした。どうぞよろしくお願いいたします。 初めての皆様へ皆様には、桜井健次のエッセイのマガジン「群盲評象」をお薦めしております。どんな記事が出ているか、代表的なものを「群盲評象ショーケース(無料)」