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世渡り上手の本質

そろそろ進路を決めなくてはいけないね
何を学びたいのかな

はい、世渡り上手になりたいです

そんな安易な科目の授業は学校ではやらないぞ
そんな発想じたいが世渡りがうまくいかなる原因になりそうだ

スベリ高等学校はどうでしょうか?
スケートに力を入れている学校です
硬くてごつごつ、ざらざらしている氷の上を滑らかにスベっているのは不思議であり、素晴らしいです

スケート靴の底面が接している氷表面は、氷でも水でもない疑似液体層だ
疑似液体層の水分子は供与性水素結合と受容性水素結合を持っており、流動性が高い
氷じたいは誰もがよく知っているごく普通の氷だが、ほんのうわっ面だけが違っていて、スベりやすい

学校案内には教育の理念が書かれていた
いかに努力したとしても、人はそう大きくは変われないものである
だが、ほんのうわっ面だけであれば、誰でも変わることができる
そこで供与と受容の精神を育めば、人生は滑らかになる
入学試験においてスベることを恐れない学生諸君を歓迎します
(416字)

https://doi.org/10.1021/acs.jpclett.8b01188

https://doi.org/10.1073/pnas.2209545119

2022年8月20日以来、以下の企画に毎週参加させて頂いており、ついに1周年、当初予定ではもう打ち切りですが、今回はとりあえず続行。以前は410字前後を大幅に超えることもありましたが、短く収まるようにしたいと思っています。今回のお題は「スベり高等学校」をワードとして含む作品でした。どうぞよろしくお願いいたします。

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