見出し画像

漢方仙人による漢方逸話『知っておいてほしいもう一つの有名漢方かぜ薬 銀翹散についてじゃ~』

 風邪に使う葛根湯は、小学生の子供さんでも知っておる処方じゃろう。
同じく漢方系の薬で風邪に使う銀翹散(ぎんぎょうさん)は、大人でも知っている者は少ないじゃろう。
じゃが、この処方もぜひ知っておいてほしい処方であり、今回はその銀翹散を説明するとしよう。

 葛根湯はかぜのひきはじめで寒気(さむけ)悪寒(おかん)が強い時に使用する処方じゃ。
一方、銀翹散はかぜのひきはじめで咽痛(のどの痛み)が強い時に使う処方じゃ。
どちらも中国で作られて日本に伝わったものなのじゃが、実は本場中国では銀翹散が一番人気となっておるのじゃ。

 これは中国は西の方にゴビ砂漠あることでもわかる通り、気候が乾燥傾向にあることが大きな要因じゃ。
また、黄砂やPM2,5などの影響でのどを侵される風邪が多いとも言われおるためじゃ。
こうして同じ漢方でも気候風土により使われる頻度に違いがあるものじゃ。

 銀翹散の作用は咽の消炎作用を中心に、熱症状に対応するために体を冷やす作用があるとされておる。
よって、白湯などでは飲まずに常温の水で飲む方がお勧めじゃ。

 一般的には漢方薬は白湯で飲むものとのイメージがあろう。しかしこの薬は違うのじゃ。
極論で言えば氷水で飲む方が効果的なのじゃ。
なお、ネーミングは中心生薬の金銀花の銀、連翹の翹からきておる。

 今回はここまでじゃ。
読者の方に少しでも興味が生まれ、漢方に触れるきっかけになってくれたなら、わしも満足じゃ。
それではまた次回じゃ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?