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旅に出よう

旅に出よう。

コロナ禍において遠くに出かけることがちょっと難しくなっている昨今ですが、定期的に旅に出るのって大事だと思います。

日々の生活を丁寧に生きていくのが何といっても大切なことですが、同じ思考のループに嵌ってしまうことがあり、それをリセットする効果が旅にはあります。また、そもそも思考が狭くてそれが故に生き難さを抱えてしまっている場合には、その伽藍から脱出する術にも旅はなります。

大分前のことになりますが、私の世界感に大きなインパクトを与えてくれた旅がありました。それがモナコの旅です。

ユーレイルパスという電車乗り放題のチケットを買って、フランスからモナコを通り、イタリアまで行った旅でした。

モナコがお金持ちの国だとは知っていたのですが、モンテカルロの港を散歩していると、豪華クルーザーが百隻ぐらいはあったでしょうか。それで、船上でバンドやケータリングしてお洒落なパーティーをしているのです。無知な私がみても、これを維持するのは数十億円以上のコストが掛かることが直ぐに分かりました。中途半端ではなく、突き抜けているのです。

うーむ、なんでこんなにバブルなんだ?

そう思い、泊っている船がどこから来たのか見て行きました。

Cayman Island、George Town、Jersey等、当時は無知にも聞きなれない船籍ばかり。後は、「Do not ask!」と書いてあるふざけたものもありました(笑)。

はて、ケイマン諸島、ジャージー島、なんでこんなところからこんな豪華な船が沢山来るんだ?当時の私はそう思い、そのキラキラ感を楽しんでモナコを後にしました。

この経験はもの凄く自分にインパクトを与え、旅から帰って、ケイマン諸島やジャージー島について調べてみました。当時はまだタックスヘイブンという言葉がそれ程メジャーではなく、パナマ文書なども出る前です。調べていくとケイマンやジャージー島がペーパーカンパニーによる租税回避地であることが分かりました。

投資や事業で集められたお金を租税回避地に送り、そこから一部の人が莫大な富を得る。良いか悪いかは別にして、そんなルールで資本主義の一部は動いている訳です(誤解を避けるために、これは資本主義のバグの様なものでこれが本質ではありません。しかし事実としてそんな歪みはある訳です。資本主義では富めるものは富める構造が不可避ではあるのですね)。それを知らずして、大きな視点での資本主義は理解できないのですから、やっぱり旅をすることは視野を広げてくれます。

もちろん、フランス、モナコ、イタリアとそれぞれに旅も楽しみました。(ネタとしてはこちらの方が面白いかも)

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さあ、自由に旅ができる日に備えましょう。

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