【北欧旅行記】DAY4_2:フィンランドの家庭料理教室
出発前、滞在先の予約確認をしようとAirbnbのアプリを開くと、「ヘルシンキでおすすめアクティビティ」が表示された。国立公園へのハイキングとサウナ体験、都市計画家が案内する路面電車ツアー、プロ写真家による街中ポートレートなど、現地の人に話を聞きながら体験できるのは魅力だなあと思いながらスマホの画面をすんすんスクロールする中、「フィンランドの料理教室」の文字に指と目が留まる。
その内容は、フィンランド家庭料理の定番、サーモンスープとミートボール、シナモンロールを作ってみようというものだった。今回、アパートでの自炊を中心に生活をしていたものの、手の込んだものやフィンランド料理らしいいものは難しいかも……と諦めたところに、ぴたりとはまる体験。すぐに予約したのだった。
土曜日の15時、料理教室をひらくAnnaの自宅へ。フィンランドで暮らすお宅におじゃまできるのも嬉しいポイントだった。玄関をくぐると、泡玉のような照明に、インテリア雑誌で見たことがある首の長いライト、全身を預けたくなるのパーソナルチェアなどなど、モダンな空間が広がっていて「これがフィンランドで暮らす人の家……!」と一人興奮する。
Annaは最初からとても明るくフレンドリーだった。ブルーベリーやラズベリー、リンゴンベリーなどが入ったミックスベリージュースをいただき、雑談。Annaいわく、今年の冬は8カ月と相当長かったらしい。「本当に辛かった、もううんざり……」と、うつむいた表情を見せたその直後、「今日はFirst SpringDayよ!」と、パッと顔を明るくした。そっか、今日が、今年の春の始まりなのか。そんな節目を味わえるなんて、ラッキー。
そうこうしているうちに、一緒にプログラムに参加する2人の女性が到着。それぞれ、私たちと同じように海外から旅行に来ているようだった。
早速、レッスンスタート!
二組に分かれて調理をする。私たちはサーモンスープを担当することに。
最後はみんなでシナモンロールづくりを楽しんだ。
フィンランドで食べたシナモンロールの多くはぐるぐるとした形ではなく、耳が断面のようになったものだった。そんな見た目からか、フィンランド語でシナモンロールは「ビンタされた耳という意味を持つ「コルヴァプースティ」と言う。
2時間ほどで調理が落ち着き、食卓へ。マリメッコのナプキン、ITTALAの定番TEEMAのお皿を並べながら、フィンランドの食卓~と気分が上がった(のに、写真を撮り損ねてしまった……)
Annaの家に到着してから料理をしている間、ずっと昼寝をしてくれていた息子も起きて、みんなでテーブルに着き、おしゃべりをしながら食事を楽しんだ。途中、ゲストの女の子が「フィンランドって世界一幸福な国って言われるけど、実際どう感じている?」とAnnaに質問していて、耳を傾けるも、うまく理解できず、ちょっと惜しい。ヘルシンキでおすすめの場所の話になると「Oodiは絶対行くべき!あと、MUJIね」と言う。
MUJIとは、あの無印良品のことで間違いないようだった。料理家でもあるAnnaは、MUJIのキッチンツールを絶賛していて、なんだか誇らしい気持ちになる。そして地元の人からしても、やっぱりOodiは素晴らしい場所なのだな。
お腹いっぱいになり、外がほの暗くなり始めたころ、シナモンロールとカルダモンロールをお土産にもらい、Annaの家を出た。
「Oodiに行きたい!」今日も、息子はそうリクエストされ、帰り道に立ち寄る。夜ご飯はもう食べなくていいしと、閉館の20:00まで過ごして帰ることにした。休日の夜、閉館が近づくにつれ人はまばらに。カフェも店じまいをしていて、日中のような賑やかさは落ち着いていく。静かに一日の終わりに向かうOodiも、心地がよかった。
家族全員の胃袋と気持ちが満たされて帰宅。明日は、最初で最後の日曜日。
▼今回の北欧旅行記はこちらのマガジンでまとめています
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