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【北欧旅行記】DAY0:フィンランドに向かう飛行機の中で

日が暮れ暗くなり始めた空に、ぽわっと浮かぶ「Terminal2」の文字。夜23時に飛び立つ飛行機に乗るため、私たち家族は成田空港へ向かった。

旅の行き先は、フィンランド。「vappu」という、春を訪れを祝う1日があることを知り、心惹かれ、いつか行きたいと願い続けた場所。あぁ、ついに行けるんだな。

実は4年前にも、航空券までとって準備していたけれど、コロナ禍に突入しやむなくキャンセル。今回はいわばリベンジ旅だ。

当時行けなくなってしまったことは本当に悲しかった。その後、値上がりをつづける航空券(およそ2倍の価格)を見ながら、いつになったら行けるかなと途方に暮れたこともある。コロナ禍は落ち着いても、世界情勢は悪化するばかり。それに、今年は始まりから国内でも地震が多くて、出発するその時まで、旅に出かけられることを私は信じていなかった。

それでも。新しく旅のチケットを取ってから、というかこの数年、フィンランドへ行ける日を私はずっと楽しみにしていた。だから、フィンランドや周辺の北欧の国のことをいろいろ調べた。気の合う友だちが北欧へ旅行に行くことも多くて、いいなぁと思いながら、思い出話や写真を見せてもらいながら、詳しく教えてもらいながら、やっぱり絶対に行きたいなぁ!と思いを募らせた。

特によく読んだ本
写真上部の2冊は「vappu」を知るきっかけをくれた
友人がつくったフォトブック
何度見ても大好きで今回の旅でも一番の参考に
Googleマップで行ってみたい場所にピンを立てていたら
ヘルシンキ周辺はものすごいことに

家族が増えたのも大きな変化。一度予定を立てたときにはまだいなかった、3才の息子も今回は一緒。君との旅は、どんなものになるのだろう。今回の旅行は私が言い出しっぺで、夫と息子に付き合ってもらうような感じもある。二人にとっても、楽しいものになるといい。

息子が載っているのは「Jet Kids」という
子供用のスーツケース的なもの
空港内はこれに乗って移動、スイスイ楽ちん

今回選んだ航空会社は、フィンエアー。成田空港からはフィンランドへの直行便が出ていて、長距離フライトの負担を少しでも軽くできたらと思って。というのは建前で、「フィンランド」航空に乗ってみたかったというのがほんとの理由。なんて単純なんだろう。東京を23時過ぎに出発して、フィンランドのヴァンター国際空港には、現地時間の朝5時ごろ到着予定の便にした。長い夜を飛行機で寝て過ごし、朝を迎える頃、フィンランドに到着。これなら時差ボケも少なくてすむはずという淡い期待。

普段から夜更かし気味の息子。いつもは22時頃には寝るから、飛行機に乗るまで起きていられるかなあと心配していたけど、バッチリ元気に起きていた。乗り物好きな彼は、乗るギリギリまで、飛行機や、飛行場で働く車に夢中だった。楽しそうで何よりだ。

息子はパジャマに着替えてリラックスモードで準備万端
息子が撮ったこの写真がとてもお気に入り

22時半をすぎ、家族みんな、乗るのを楽しみにしていた飛行機にいよいよ搭乗。飛行機は30分ほど遅れて出発した。

飛ぶぞ~~~!

飛行機に乗ってからの息子は、予行練習してきたイヤホンをしっかりつけ、慣れた様子でムーミンのアニメを視聴。モニター付きの飛行機は初めてだったけど、さすがデジタルネイティブ。とはいえ、乗って1時間ほど、24時を回る頃にはさすがに息子は眠った。

大きな飛行機はすぐに安定して、ごーっと音はするけれど、進んでいるのかいないのかわからないくらい穏やかに飛んでいた。久しぶりの海外旅行に、ずっと行きたかった場所。私は気持ちが落ち着かないまま、機内食を食べたり、映画を見たりしながら、ようやく眠たくなって、ウトウトした。

今年100周年を迎えたフィンエアー
機内食のマットもアニバーサリー仕様
寝ていて機内食を食べ損ねた息子
起きたタイミングでフィンランドといえばの
「Fazer(ファッツェル)」のチョコをいただいた

ときどき、そーっと、ほんの少し窓を開けて、フィンエアーの羽を見た。雲の上、太陽の白い強い光が眩しい。眠る人も多い時間、慌てて窓をもとに戻して私もまたウトウト。そんなことを繰り返すうちに、飛行機の中に朝の気配が流れ始め、あちこちの窓が開き始める。そうなってからは、度々、羽の写真を撮った。

いよいよ、フィンランドの上空へ。

空飛ぶ高度もぐっと下がり
飛行機は雲の中を進んでいく。

森と湖の国といわれるフィンランド。どんな風景が見れるかなと窓をのぞくと、雪景色の中に、白樺か、モミの木か、スラリとしたクリスマスツリーのような木々が家より高く伸びている。湖は見えなかったけれど、東京とはまるで季節が違う景色が目に飛び込んで、遠いところ、フィンランドまで近づいていることを実感した。

胸が熱くなり、思わずウルっとした。ずっと行きたいと願っていた、憧れていた場所に行ける喜び。多分それだけじゃなく、自分の気持ちに応えられたということが嬉しくて。

いよいよ、フィンランドに着陸だ。

▼今回の北欧旅行記はこちらのマガジンでまとめています





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