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くりきんとんがゆく vol.21「町工場の働き方改革について考える」

「くりきんとんがゆく」は、毎月第一金曜日、FM川口が午後7時からお送りしているラジオ番組「メタリックフライデー」で、DJおやっさんが担当するコーナーです。ここには、そこでお話した内容を記録していきます。

2023年6月2日放送分より。。。

きょうのBGMは、Way Over Yonder/ジュディ・モワットです。原曲はキャロル・キングの1971年にリリースされたアルバム「つづれおり」に収録された名曲ですね。カバーしているジュディ・モワット、以前も紹介したことのある女性レゲエシンガーです。ボブマーリーのバックコーラスグループのメンバーとしても活動していました。

髙崎順子さんの著書「休暇のマネジメント」

きょうは、後ほど、ゲストコーナーで髙崎順子さんという方に登場してもらうんですが、髙崎さんは、フランス在住のライターさんで先日、休暇のマネジメントという本を出されたんですね。フランスの長期休暇の制度がどんなかたちで実現されて定着して運営されているのかとかを、詳しくインタビュー取材をされて書かれていて、なんとなく、フランスの人は休みがいっぱいでいいなくらいに思っていたのが、なるほどって、いろいろなことが理解できて、おもしろかったです。

その本の後半のところで、さて、日本では?という展開になってまして、実は、実例として、ものづくり、町工場の実態として、栗原精機に目をつけてもらってインタビュー受けて、10ページも使って紹介してもらっているんですよ。

製造業、町工場に働き改革なんて関係ない?

そもそも、我々って、製造業、町工場に働き改革なんて関係ない、働く時間を減らしたら、その分、売り上げが落ちちゃううから、そうは休めないとか、がんばってたくさん働くことが美徳って、古い考え方かもしれないけど、そう思ってきましたよね。今は、会社を次世代につなげていくためには、上の世代の考え方の方を変えなくちゃって思ってます。

ただし、社員の休みを増やすだけじゃなくて、それが会社にとってもプラスになるように利益構造から変えなくてはダメなんですよ。同時に働き甲斐、モチベーションを高く保つ仕事のやり方、経営者として取り組むべきことは無限ある。。。

栗原精機の取り組み

栗原精機の場合、50年間、請け負い加工屋としてやってきて、得意先の景気の波にのまれて、何度も苦しい状況に落ち込んだこともあって、もっと自立して、社員も安心して働ける会社にしたいって、考えてきたんだけど。10年前から、会社としてのブランド価値を高めようと模索を始めたのもそのためです。自社製品開発もそのひとつ。結果が出始めたのはこの3年で、コロナで仕事が減って、休まざるを得ない状況になったんだけど、ピンチはチャンスとばかりに、そんな中で製品開発にあてる時間を作って、運よく、自社製品が売れるようになって、会社の主要な事業になったんですけど。

コロナが少し落ち着いて、従来の仕事も戻って、忙しさも元通りになったけど、増やしていた休日はそのままキープできたんですよ。なぜ、そうできたかっていうと、仕事の流れを整理して改革することができたり、気持ちの余裕も生まれたり。同じ加工の仕事でも、自社製品だと、やる気?モチベーションが高まって、社内の雰囲気が明るく元気になる。で、仕事に対する取り組み方が変わってくる。いろいろな効果が相乗効果を生んで
結果として効率アップにつながって、休みも増やせたというわけ。

以前は休暇を取るにも、後ろめたい気持ちから取りにくい雰囲気があったんだけど、今は、簡単な手続きでわりと自由に休めるようになっていますよ。旅行に行ってきた社員なんかはお土産買ってきて、楽しそうに、おしゃべりしてるのをよく見ますね。以前は、休み取る人がいると意地悪なこと言ったりしてたベテランも、最近じゃ、しれっと休み取ってたりしてね。

なんか、偉そうに、うちは働き方改革うまくいってると言ってるけど、実際のところは、まだまだ、人によってとれている休日数はばらつきがあるし、休みがとりやすくなっている一方で、仕事に対する責任感が強くなる人もいて、休日でも自ら積極的に仕事を進めていこうとする社員もいたり、格差があるのも確か。会社として評価をどうすべきなのかは悩みどころかな?そのあたりの改革推進は新社長に託すんですけどね。

さて、このあとのゲストコーナーで、高崎順子さんから、どんなお話が聞けるのか、楽しみです!

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