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面従腹背してまで守りたい良心は、浜で死にもうした。

「それはおかしい」と声に出して主張したこともあった。
20代。新卒入社の札が頭の後ろについている時代だった。
若かったと思う。

声に出し手主張したところで、形ばかりの調査があって、何も変わらなかった。変わったのは私にたいする扱い。それについても「おかしいでしょう」と声を上げた。
結果、他の店舗に転勤になった。私の環境は変わった。変わることで不満の元凶もなくなった。

異動先の店舗で、前の店舗のことを話すと「世渡りが苦手なのね」とたしなめられた。そういうときは黙って従っているのが一番負担が少なくメリットが大きいといわれた。

「なっとくできない」と顔面に出ていたらしい。
「どうしても従いたくないなら、もっと賢く立ち回りなさい」とも言われた。いわゆる面従腹背の方法を教えられた。メモも取らされた。

「なんでこんなことを」と思ったあの日から20年近くたった。

面従腹背を教えてくれた彼女の年齢をとうに超えてしまった。
そして思った。
「面従腹背してまで守りたい良心はどこかに置いてきてしまった」と。

「はいはい」と黙って従っているのが一番楽なケースが多いことを知ってしまった。組織体質が原因にある場合は、声を上げたところで無駄ということも。

面従腹背するくらいなら、黙って従い、機を見て出ていく。
「これは進言したところで無駄」と断定できるまで、事実は集めるけれど、いったん断定してしまったらもう動かない。それが効率的だ。

遺される人はつらい思いをするけれど、組織文化に組み込まれた「おかしい」なら、仕方がない。
良心の替わりに入ってきたのは、ある種の諦めと無気力なのかもしれない。

20代のあの頃「それはおかしい」と声を荒げた自分にあった、面従腹背してまで守りたい良心はどこへいってしまったのか。

好きなゲーム風にいうと、いつかの「おかしい」との闘いに敗れ、浜で死んだのだと思う。

読んだコラム

「全体主義」

思ったことを箇条書きに

断るのは自由だけど、断った結果の運命は悲惨。
よくある話。

自由かどうかというと自由ではないけれど…。
断る自由さえも保障された自由なんていうものは、組織に属している限り、ほぼないものなんじゃなかろうか。

ティール組織というものならあるのかもしれないけれど、それにしても会社の主張と折り合わないなら、結局組織をやめるという方向に落ち着くんじゃないかな。

選挙なんて一時的なものだし、黙って従って時が過ぎるのをまてばいいだけ。ともいえる。

何も考えず、何も感じない。スイッチを押された機械のように言われたことだけをやる。面従腹背してまで守りたい良心がある人のほうがまれなのかもしれないし…自分の考えに従った人らしい生き方をしているという意味では幸いなのかもしれない。

自分の主張を決定

面従腹背してまで守りたい良心は、浜で死にもうした。

材料を書き出す

「それはおかしい」と声に出して主張したこともあった。
20代。新卒入社の札が頭の後ろについている時代だった。
若かったと思う。

声に出し手主張したところで、形ばかりの調査があって、何も変わらなかった。変わったのは私にたいする扱いがひどくなったくらいだった。それについても「おかしいでしょう」と声を上げた。
結果、他の店舗に転勤になった。私の環境は変わった。変わることで不満の元凶もなくなった。

異動先の店舗で、前の店舗のことを話すと「世渡りが苦手なのね」とたしなめられた。そういうときは黙って従っているのが一番負担が少なくメリットが大きいといわれた。

「なっとくできない」と顔面に出ていたらしい。
「どうしても、従いたくないなら。もっと賢く立ち回りなさい」とも言われた。いわゆる面従腹背の方法を教えられた。メモも取らされた。

「なんでこんなことを」と思ったあの日から20年近くたった。

面従腹背を教えてくれた彼女の年齢をとうに超えてしまった。
そして思った。
「面従腹背してまで守りたい良心はどこかに置いてきてしまった」と。

「はいはい」と黙って従っているのが一番楽なケースが多いことを知ってしまった。組織体質が原因にある場合は、声を上げたところで無駄ということも。

面従腹背するくらいなら、黙って従い、機を見て出ていく。
「これは進言したところで無駄」と断定できるまで、事実は集めるけれど、いったん断定してしまったらもう動かない。それが効率的だ。

20代のあの頃「それはおかしい」と声を荒げた自分に合った、面従腹背してまで守りたい良心は、浜で死んだのだと思う。

400文字程度の文章にまとめる

  • 推敲して、ロジックを整える

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やり方が掲載されている記事

文章を書く練習のやり方は、こちらの記事を参考にしました。

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