雷だ!
「わー、来たよ、来たよ、鳴ってるよ!!」
「あ、あそこ、光ったよ!」
予報では、夕方、雷雨になるとのことでしたが、
「予報通りだー。」
こざる達は 今日も いつものようにわいわいお喋りしながら、
夕飯の仕度をしています。
「あ、ポツポツ来たよー。」
「雷のゴロゴロも大きくなってきた!」
「また、あそこで光ったよ!!」
ほどなくして、ザーッと雨が激しく降り出します。
「まだ停電している地域でも、皆が無事に安心していられるといいな。」
皆、うんうん頷きます。
「ちょうど二百十日の時期だよね。」
二百十日は立春から数えて210日目の日で、9月1日頃です。
台風が来る頃と言われていて、昔から農家の人たちが警戒していました。
「ひゃー、今の大きな音! 」
「雷、落ちたかな?」
こざる達は、窓の外を覗き込みます。
「何で、雷って鳴るのかな?」
こざるちゃんが、不思議そうに言います。
「雷は電気なんだよ。」
「うん、なんとなく知ってるー。」
「電気はプラスとマイナスがあって、その間を流れるんだけど、
雷の電気は電線を伝わって流れるんじゃなくて、空気中を流れるんだ。」
皆、うんうん頷きます。
「空気は普通は電気を通さないんだけど、雷の電気はとても強いから、
無理矢理、空気中を流れるんだ。」
「だから稲妻は 真っすぐじゃなくて、ギザギザなんだ!」
「電気が流れる時に、空気が熱くなって激しく震えるんだけど、
その空気の震えが、雷の音になるんだよ。」
「あのゴロゴロとか、バリバリッだね!」
「空気が電気で震えて出るんだ!」
「稲妻の光も、空気が熱くなったからなんだよ。」
「そうなんだー。」
皆、ふむふむと大きく頷いています。
納得したようです。
「わー、また大きな音!!」
「あ、ジグザグに光った!!」
夕飯の仕度が出来たようです。
「りこちゃん、呼んでくるねー。」
こざるちゃんが、りこちゃんの部屋へと向かいます。
「りこちゃーん、夕飯、出来たよー。
今夜は秋刀魚の煮付けだよ! 玉子雑炊もあるよ!
皆で一緒に食べよう!」
こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。
読んで下さって、どうもありがとうございます。
気温が高く、大気が不安定な日が続くようですので、
どうぞくれぐれも気をつけてください。
よい毎日でありますように (^-^)
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