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日々のお守り、深谷かほる『夜廻り猫』

 辛い時、悲しい時、寂しい時、
涙のにおいを辿って、夜廻り猫の遠藤平蔵がやって来てくれる。
そして、うんうん、うんうん、と 
ずっと話を聞いて 寄り添ってくれる。

 今はSNSで 遠くの人とも簡単につながることができる便利な世の中だが、
遠藤平蔵のように、実際に会って ずーっと話を聞く時間がある人は、
なかなかいないのかもしれない。
皆、忙しい。
自分には、たくさん話したいこと、聞いてほしいことがあるけれど、
相手の話を聞く時間は、そんなにないかもしれない。

 作品の中には、厳しい現実に向き合わなければならない話もあるが、
作者の目は どこまでも広く深く、大きな愛情を持って描かれている。
涙する話も多い中、クスッと笑える話もあって、
癒されたり、励まされたり、大笑いして元気が出たり。
私にとって、日々の暮らしのお守りの作品。

 第21回「手塚治虫文化賞」短編賞を受賞し、
メディアでも多く取り上げられている有名な作品だが、
もしもまだ知らなかったら、是非、読んでほしい。
単行本も4巻まで出版されていて、
作品の中に登場する料理を集めた『夜廻り猫レストラン』も出ている。

また下記サイトでも読むことができる。
モーニング・アフタヌーン・イブニング合同Webコミックサイト モアイ
http://www.moae.jp/comic/yomawarineco


読んで下さって、どうもありがとうございます。
よい毎日でありますように (^_^)

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