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死から逆算して、はたらくを考える

今日は下記セミナー講師をつとめた。

何を話そうか迷ったけど、対処療法や気休めの綺麗事を並べるよりも、何を大切にして生きていきたいのかを考える時間をつくりたかった。昨日のイベントで、家入氏の投げかけ「幸せのモノサシをどこにおくか。それから逆算して、はたらくを考える。」ことを目指した。

大学で学生と話してちょっとショックだったのは「特にやりたいことなんてないから、適当に就職できれば良い」と言われたこと。うーん、確かに僕も20歳ぐらいの頃はそうだったな…。「やりたいことをやれば良いんだよ」と熱く言われても、「いや、そんなんでお金もらえるの一握りやん」みたいな冷めた学生だった。年を重ねて偉そうに説教っぽくなってしまったな、学生ごめん。

そのなかで思ったのは、「やりたいこと」って言われても、確かによく分からない。そんなこと普段から考えて意識高くもっていないとポッと出てこないだろう。

もっと視点をずらしたい。そのなかで考えたのが時間軸をずっと伸ばして、シチュエーションもがらっと変えて、「死」から考える。死にゆくときに最後まで大切にしたいことを見つめ、死から逆算することによって、これからどう在りたいかが見えてくるのではないか。

そんなことを期待して、死の体験授業をやってみた。

参加者は約40名、想像以上に多く驚き。「ココロが軽くなる方法」のテーマに惹かれて参加してくれた方が多かったみたいだけど、その期待は裏切ったように思い、少し申し訳ない。しかも、ワークショップをするなんて書いてなかったから、みんな一方的に話を聞いとけば良いと思ってたみたい。そうだろうなーとは思いつつ、思いっきりワークショップメインでやってみしまった、ごめん。

アンケートを確認すると、8割ぐらいは満足してくれたみたいだった。思ってた内容と違って残念だったとのコメントもあり、確かにごめん。

嬉しかったのは、3人、残って質問をしてくれたこと。質問っていうか、相談だった。

「勇気ってどうしたらつくんですか?仏教では勇気をどんな風に解釈していますか?」

「職場のドラブルで人間関係に悩み、トラウマで人間不信になってしまった。少し休んで働きたい想いになっているけど、人間が怖くて。どうしたら良いのか分からない。」

「少し前に仕事のトラブルで精神疾患を抱えてしまい、仏教に出会って、魅了された。だけど、仏教の教えで、そう簡単に人生が変わるわけでもなく、相変わらず仕事のことで悩んでいる。」

セミナーの内容とは全く関係ないけど、こいつなら相談してみて良いかもと思ってもらえたようで嬉しかった。とはいえ、それらの相談を解決できるような解答ができるわけもなく、一緒に悩んだような感じだったけど、顔が少し晴れやかになって帰っていかれていたのでホッとする。

心が軽くなるっていうテーマにくるんだから、何かしらつらい気持ちや、しんどさを抱えているだろうなと想像してた。実際、そうだったんだろうなと思う。

お坊さんならなんか生きるヒントになる言葉を教えてくれそうっていう期待値の高さが、正直恐ろしい。だけど、そういう期待が高いことも痛感する。磨かねば、自分。

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