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離職率改善に今すぐできる具体的対策案10選〜ウチの会社と合わなかったから辞めたと思ってませんか?~

離職率が高くて困っていませんか?

・せっかく採用したのに1~3日で辞めてしまう

・続いても1年以内には辞めてしまう

・予兆もなく突然辞めると言い出した

どうしてこのようなことが起こるのでしょう?

あなたは理由が分かりますか?

きっとウチと合わなかったんだろう.....仕方がない

と、少しでも思った方、危険信号です。

あなたの会社の離職率が高い原因は、実はあなたのその考え方に原因があるかもしれません。

今回の記事では、離職率改善を実現するために今すぐにでもできる具体的対策案10選を紹介していきます。

正社員雇用に関わらず、アルバイト採用にも十分応用できる情報ですので読んでみてください。


転職が多いわたしだから伝えられること

私は現在36歳で、フリーのwebライターとして働いています。

今まで正社員として7社以上の企業を転々としてきました。

30代半ばでこの転職回数は多いと思います。

ただこの転職回数の多さは決してムダではなかったと今は思います。

というのも、私は転職を繰り返す中で、同様に辞めていく人の姿を数多く見てきたからです。

だから、辞めていく人の本音やリアルな気持ちは自分のことのように分かります。

そして、私はそのたびにこう思っていました。

なんでもっとこうしてあげられないのだろう?
辞める必要ないのに、もったいないなぁー

意外と辞める人の気持ちって単純だったりします。

聞いてみたら、え?そんなことで?! と思うかもしれません。

企業側からしたら盲点でも、本人にとってそれが決定打になったような理由は山のようにあります。

私の転職経験と実際に聞いた声を参考にお話しできればと思います。


離職率を改善しないことで起こる4つのデメリット

もし、あなたがこのまま、きっとウチと合わなかったんだろう.....仕方がない、と思って離職率の改善をしなかった場合、4つのデメリットに直面することになります。

1.求人情報サイトへの広告費がかさむ
2.従業員のモチベーション低下
3.教育過多による生産効率悪化
4.辞める人間に触発されて別の人も辞めてしまう負の連鎖

特に4つ目の負の連鎖が起こってしまっては、取り返しがつかなくなってしまいます。

離職率を改善しないということは、失ってはいけない人材まで失いかねない危険な状態なのです。

そうならないためにも、この記事を参考に早急に対策を講じてください。


辞める人の本当の理由を知ることは企業側にはできない

最後にもう本当のこと言っていいから、ぶっちゃけ何がイヤだったの?

あなたは辞める人に最後にこんな質問をしたことはありませんか?

辞める人の理由が分かれば何か対策を講じることができる。

そんな単純な気持ちで聞いていませんか?

結論から言うと、この質問は全く意味がないです。

わたしも辞めるときに同様の質問をされたことが3回くらいあります。

まず、辞める側の立場からすると、もうその企業には1秒たりとも長く在籍したくないんです。

社員との会話は基本的に穏便に早く終わらせたいと思っています。

そして当たり前ですが、その企業のことが大嫌いです。

冒頭の質問に正直に答えるということは、辞める人にとってどういう事かわかりますか?

大嫌いな企業にとってプラスになる情報を与えてしまうということです。

そんな正直で優しい子は少ないです。

ですから、冒頭の質問にはその場しのぎの適当な言葉で対応しているケースがほとんどです。

以上のことから、企業が辞める人の本当の理由を知る方法はありません。

ではここからは、転職回数が多い私自身が思う辞めたいと思う理由や気持ちと、私が辞める人から実際に聞いた本音などを踏まえながら、離職率改善に今すぐできる具体的対策案10選として紹介していきます。

離職率の改善は目に見えて成果が分かりにくいものですが、企業の未来にとって放ってはいけない最重要課題です。

いますぐ対策に取り掛かりましょう!


離職率改善に今すぐできる具体的対策案10選

1.あらかじめ新人をどのように教育するか全体で共有しておく

一番初めに説明しますが、これがもっとも重要かもしれません。

まず新人さんが入るまでにみんなで教育フローチャートを共有しましょう。

いつ入ってくるのか?
誰の元でOJTを受けるのか?
最初は何をさせるのか?
研修後はどこに配属させるのか?

このようなことを共有化しておきます。

驚くことに、私が働いていた企業の中には当日まで新人が入ってくることすら知らない人もいました。

また、ここで重要なのは配属する部署だけでなく、全社員で共有化することです。

そうすることで担当部署ヘ任せとけばいいやという考えがなくなります。

例えば、新人がトイレの場所が分からなく迷っていても、違う部署の人が

「あ!この前言ってた新人だな!」

と、気付いて親切に場所を教えたりするようになります。

これがもし、新人のことを何もきかされていないと、どうなるでしょうか?

「あんな人いたっけなー? よく分からないから関わらないようにしよっ」

と、なるんですね(笑)

こういうことが後々地味に効いてくるのです。

仮に新人が、今の部署の人に不満があったとしても、会社全体としては良い人もいるんだなって思えることは定着率アップに繋がります。


2.社員の方から積極的にあいさつをする

たとえ新人があまり元気がない子だったとしても、こちらから明るくあいさつをしましょう。

そうすることで、自分をちゃんと見てくれているんだという安心感を与えます。

また、あいさつは自己肯定感を高める強力なツールの一つです。

自分はこの会社にいていいんだ、自分がこの会社に貢献していくんだという潜在的な気持ちを養う意味でも重要になります。

ただ最近の子は、体育会系のガツガツした勢いのある子は少ないです。

無理にあいさつを強要するような雰囲気を出してしまうとかえって逆効果です。

あくまでも自然でにこやかなあいさつを心がけましょう。


3.居場所はできる限り初日から作る

ロッカー、机、ユニフォーム、仕事道具など、新人が入ってから整えていては遅いです。

別にこれらが初日になくてもなんとかなりますが、新人からしたら他者と自分が違うことは不安でしかないです。

ボールペンは持参したほうがいいのかな?
ユニフォームは来週に届くって聞いたけど、それまで服どうするの?
あの道具まだもらってないけど大丈夫なのかな?

このように新人は疑問だらけで聞きたいことがいっぱいあります。

でもそんな気軽に聞けないものなので、これらの疑問や不安は家に持ち帰ってしまうことになります。

家に持ち帰るということは、家で「本当にやっていけるかな?」と不安な気持ちにさせてしまうリスクにつながります。


4.その日やることを明確にしてあげる

自主的に動けないうちは、毎朝、今日することを明確に伝えましょう。

午前中はこれで午後はあれをやって…今日は少し忙しくなるかも...と言ったような全体の指標が見えるような説明をしてあげてください。

全体像が見えていると、新人は上司と仕事の進捗状況を共有することができます。

「あと少しで終わりですね!」

といったような気持ちを共有できることは組織の仲間意識にも繋がりとても効果のある対策だと思います。


5.専属のOJT指導者を充てる

もうそんなことすでにやってるよ!という声が聞こえてきそうですが、いまだに野放しにさせている企業も中にはいるので、一応触れておきました。

ただこのOJT指導者を充てるにあたって、注意しなければいけない点が3つあります。

6〜8つ目の対策案でそれについて触れます。


6.専属のOJT指導者には過度に仕事を振らない

基本的に専属のOJT指導者は、新人を独り立ちさせるのが仕事だと思ってください。

これは専属のOJT指導者本人だけでなく、その周りを支える従業員にもしっかりと、意識させるように教育してください。

専属のOJT指導者とは名ばかりで、その人はもともと多くの裁量の仕事を振られていて、まともに新人に相手をしてあげられないという状況を、いままでたくさん見てきました。

その間、新人はバタバタ忙しそうにしている上司の横で、ただ茫然と立ち尽くすしかないのです。

力になることもできずに、ただ見ているだけ。

これが新人にとってどれだけ精神的に苦痛なのかを、従業員はもっと理解するべきです。


7.専属のOJT指導者が休みの日には、必ず代理の指導者を付ける

シフト制の会社ならば、新人とOJT指導者の出勤日がズレることはよくあります。

そのような日は、新人は放ったらかしにされて居心地が悪そうにしている可能性が高いです。

そうならないためにも、事前に代理のOJT指導者を選出しておきましょう。

そして重要なのが前日にそうなると分かっていれば、前日の時点で明日は代理の○○さんがOJTに入るからと、2人を顔合わせしてコミュニケーションを取らせておくのがベストです。

なるべく家に不安を持ち帰らせない。

すっきりした気持ちで退社させる。

これが基本的な考え方です。


8.専属のOJT指導者以外とも交流がはかれる様な空間に放り込んで自由にさせる

人には相性というものがあります。

そしてこれはかけ合わせてみないと良いか悪いかはわからないものです。

新人が専属のOJT指導者のことを

「なんかこの人のやり方や考え方は合わないんだよなー」

と思うこともあります。

専属のOJTが付きっきりになることはメリットでもあり、デメリットでもあります。

その日、新人はその専属のOJT指導者としか会話をしなかったということがないようにしてください。

休憩時間や、ちょっとした世間話をする場所などでは、専属のOJT指導者は一歩引いて、多くの人と交流できる機会を与えてあげてください。

多角的に会社を見る目を養えば、多少の気は紛れ、ストレス解消になります。

これには人事側と専属のOJT指導者との間で、密に話し合っておく必要があります。


9.初日から実務をやらせる、どうしても無理ならクイズを出す

6つ目の対策案でも触れましたが、結局のところ、新人がもっとも神経をすり減らすのが、何もせずにただぼーっと上司がしていることを見る時です。

新人だからできることがないから、見てもらうしか方法がない。

それではダメなんです。

よーく考えてみてください。

あなたが、新人に横で見とけと言ったその仕事の1から10まで、本当にすべて新人ができないことばかりですか?

この道具を用意するとか、ごみを捨てるとか、本当にしょうもないことでもいいです。

上司と一緒になにかを成し遂げたかどうかという事実は、定着率にも大きく影響します。

それでも、どうしてもない!という方には、私のおすすめのやり方を紹介します。

それは、クイズを出す!です。

新人は分からないことの方が圧倒的に多いので、今やっていることにはどんな理由があるとかそういう事は全く知らないわけです。

それらをクイズとして出してあげることで、考える力を養え、知識もついて、上司と共に仕事に参加しているという仲間意識も強まります。

中には参考書だけ渡して座学をさせる企業もありますが、これでは新人との絆は深まりません。

それならクイズを出して横で考えながら仕事を見てる方がまだマシです。


10.新人は宝~ヒアリングは必須~

ここまできたら、みなさんも新人に対する考え方や接し方が、なんとなく分かってきたのではないかと思います。

新人は企業にとって宝です。

今はお金にならなくても、5年後10年後を支えるのはこの子だ!という気持ちで取り扱うようにしてください。

初めのうちは悩み事が多いと思うので、定期的にヒアリングしてあげてください。

毎日するのか、週に1回なのか、頻度はその新人の慣れ具合を見て決めてください。

またこのヒアリングには現場で働く者を採用しないで下さい。

現場では言いにくいことだってきっとあります。

そういう事をガス抜きするだけで、定着率はグンと上がります。

もちろん悩みはしっかり持ち帰って、現場従業員にFBしてより良い関係を保っていきましょう。

まとめ

こうしてみると、当たり前のようなことばかりですが、当たり前のことができていないのが2点、3点と積み重なることで、気づいたころには手遅れになっています。

辞める人の理由というのは人それぞれですが、いろんなことが欠けていると、総合的に「なんかいやだなぁ」という評価になってしまいます。

人は「なんかイヤだなぁ」と思うところで働きたいとは思いません。

「なんかイヤだなぁ」を「ここならなんとかやれそう」と思わせたら勝ちです。

それだけで、これから会社に10年、20年と貢献してくれる人材になってくれます。

そう考えると安いものです。

さあ、あなたの会社の新人教育に、この10個の対策案で抜けていることを補完していきましょう!


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