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大切な人との別れがいつか

Kさんへ

少し前、私はもし両親が他界をしたらと考え始めて、少しパニックになりました。遅かれ早かれ、その時が来るということに悲しさと寂しさが止まらなくなったのです。

そんな時、とても変なアニメーションを勧められてみてみました。『ミッドナイト・ゴスペル』というNetflixで配信されているタイトル。観る瞑想、観るドラッグなんていう人もいるようです。

内容の大部分はPodcast(ネットラジオ)として収録されたインタビューを独特なアニメと合わせていて、喋っている内容と映像がマッチしているような、全然関係ないような。
アニメーションとして観る場合は、少し不思議な体験になると思います。

私は主に、ラジオ感覚でこのアニメを流してみたのだけど、最終話だけは涙が出る内容でした。

全ての回で、死生観、ドラッグ、仏教、キリスト教、瞑想、そういった少しアンダーグラウンドで誰もが表立って話さない内容なんだけど。最終話はインタビュアーの実の母親が出てくるの。

彼女の死生観や死ぬことへの理解、実の息子に対する思いや振る舞い、非常に素敵な人だと感じました。

"There's no way to stop the heartbreak. How do you…, What do you do about that"
"You cry."

- アニメ『ミッドナイト・ゴスペル』 -

実の息子が受け入れ難い現実に「心が壊れてしまう、、、どうすればいい」と聞けば「泣けばいい」と返す、その母親の愛のこもった言葉に私は涙しました。実は、彼女は余命少ない中でのインタビューだったんです。

仏教、そして森田療法(ターミナルケアでも使われるメンタルケア)でも同様、いわゆる「あるがままに感じる」ことの重要性を説くのだけど、彼女の受け答えは「あるがまま」のように私には感じられました。感じたいように感じる術を身に付けると心が落ち着くと言われています。

死の受け入れ方をどうすればいいか、というのはこれからもっと、一般的な浸透をしていくと思います。

彼女は、生と死に向き合って、あるがままに受け入れることができるようになったのかもしれません。

私も、両親や大切な人との別れが来たときは、悲しめばいい、泣けばいい、と分かって少し落ち着きました。

私にできることは、今できることをすることだけのようです。
落ち込むときは落ち込んで、歩くときは歩いていこうと思います。

それでは。

参考:アニメ『ミッドナイト・ゴスペル』

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