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明日35歳になる私が気づいてよかったと思う人生の真実

シンデレラが好きだった。子供の頃様々なディズニーのビデオテープを何本か持っていたがダントツでシンデレラが好きだった。

貧乏で下僕当然の境地から、突然現れたその国の最高権威であるイケメンの王子が自分を愛してくれる。

見た目ではなく、本当の自分の心の中身にきづいてくれる。そんなお話が本当に自分にも現れるのではないかと思ったからだ。

私の家は母子家庭で母はほぼ私を放置しながら生きていたから、10代の頃は常にお金が足りなかった。高校の進路を決めるときは、お金がないから、塾に行くことも、センター試験を受けることすらも無駄なお金に思えて、とにかくアルバイトに励み生活費を稼ぎながら、それでも大学に行きたくて、1つだけ、自分の決めた大学のAO入試を受けた。

AO入試までには、初めてwordを触って、みんながPowerPointでプレゼンをする中で、私だけは理科の授業で使うような投影機を使ってプレゼンをした。AO入試の合格通知が来た瞬間に担当の先生に報告をしたら、お前が受かると思わなかったよ。っとサラッと言われた。

そんな不遇な環境を私は幾度となく『絶対に諦めない、達成する』という気持ちで乗り越えた。それが多分今の仕事における、強靭な達成欲に繋がっているのだと思う。

3ヶ月間努力し続けたAO入試の合格通知を持って、母に入学金の話をすると、事前に調べた金額より10万円少ないことに気づいた。

『10万円が足りないから、諦めてよ。てか女が大学なんて行く必要ないでしょ?なんで私のために働かないの?』と一言言われて、自分の夢を可能性を諦めようと思ったこともある。

それでも、幸い祖母の姉がお金持ちであることは知っていたので、頭を下げてお金を借りなんなく大学に行くことになった。それでも大学を卒業するまでの4年間は実家に籍をおいた。毎日夜の仕事をしていた母は昼過ぎまで寝ているから機嫌が悪いし、何かしらの暴言を吐いてくる。それでも、多分一人暮らしをするよりもお金はかからないし、誰かの家に寝泊まりする方が楽しく楽に過ごせると思ったからだ。

一般的に私立の中では一番安いと言われている学費を払うために必死にバイトをして、飲みに行って、学校に行く日々は、すごく充実していたので、誰かとお酒を飲んでる時が一番楽しく、私の心の寂しさを埋めてくれたと思う。

辛い時は、いつも自分の不遇な環境を呪いそうになったけど、それでも小さな頃から人一倍努力してきたから、今は、もうそんなに怖いと思うことも、小さな理由で何かを諦めようと思うことも無くなった。

明日で私は35歳になる。
35年前に母が望まずに産んだ私は、それなりに楽しく生きている。

どんなに辛い境遇に立たされても、もっともっと辛い境遇にいる人たちがいること、どんな立場になっても隣の芝生は青いこと、信じられるのは結局最後は自分だけということ。

こんな人生の真実を35歳で早く気づけたなら、それはとても幸せなことだ。

なぜなら、多くの人々がいう普通という言葉は、とても特別だからだ。

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