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「辞めたい」から転職成功まで。転職活動中の頭の中をステップ別にまとめてみた

これまで転職エージェントとして、ざっと1200人以上と面談し、転職サポートを提供してきました。

転職は人生における重要な節目となることが多く、転職者もいろんなことを考えます。
こんなことを、こんな順番で考える、というおおよそのパターンがあるような気がするので、まとめてみます。

なんとなく環境を変えたい期

転職を考えるきっかけはそれぞれですが、多くは不満からです。初めからやりたいことがあって、環境を変えたいという人はごく少数。しかもやりたいことがあるから優秀とかすごいとかいうわけではまったくありません。
中には、逃げじゃないかとか、責任放棄じゃないかとか、自分を責めてしまう真面目な人もいます。この時期は、総じてやや苦しいです。

どんな転職先があるか調べる期

もし転職するとしたら自分と似た経験でどんな転職例があるのか知りたい、と考え始めます。エージェント登録まではややハードルを感じる人がほとんどで、転職サイトやネットなどで情報収集します。
ただやはり自力では限界を感じてか、あるいは転職熱が高まってか、そのタイミングでようやく転職エージェントに登録を進めます。そして、情報収集を加速させます。

夢を膨らませる期

想像してなかった転職先の職種や業種を知ったり、有名な企業の求人を見てなんとなくいけそうな気がしたり。
とても楽しい時期です。

希望条件を見つめる期

夢と現実を行ったり来たりします。仕事は楽しそうだけど転勤は嫌だな、有名企業だけど在宅勤務ができなさそうなところはマイナスだな、この仕事はできそうだけど年収下がるなら転職する理由はなさそうだな、など。
まだ転職理由も十分に言語化しきれなかった状態から、少しずつ、転職して叶えたいことを明確にして方向性を定めていきます。

自分の強みを自覚する期

求人を数多く見る作業と並行して応募書類を作っていきます。職務経歴書を作るにあたって、経験や自己PRをまとめるなかで、自己理解を深める時期です。
中には、強みがうまく言語化できずに自信をなくす人もいます。ただ言語化できている人も、その完成度はまだそこまで高くないことが多いので、あまり気にしすぎなくても良いです。選考を通じて完成度が上がっていきます。

応募先を選ぶ期

応募活動に進みます。応募して結果が出て、初めて相場感に気づくことが多いです。意外と受かる、意外と落ちる、というのは必ずあります。トントンと進む人もいれば、落ち込む人もいます。
転職市場の相場観を体感しながら、おおよその通過率を見定めて、応募先を随時調整しつつ追加応募していきます。

選考に臨む期

応募よりも面接準備がメインになる時期です。書類選考からトントン進んだ人の中には、うまく進みすぎて逆に不安になる人もいます。思い残しがないように、気になるところには追加応募しておくと良いです。
面接で言葉にして伝えることで、自分の強みや経験を再認識していきます。いっそう思考整理が進んでいきます。
面接を受けてみて「やっぱり違ったかも」という違和感を持つ人もいます。あまりにそういう感想を持つことが多い場合、それは企業側の問題ではなく転職者側の問題でしょう。今回の転職に求めることを再検討する必要があります。

内定承諾の決断を下す期

スパッと決断できる人と、できない人がいます。ここに至るまでに考えた量が少ないと迷いがちです。
なぜ転職したいと思ったのか、今回の転職で何が叶えば成功と言えるのか。転職活動が進むにつれて、自己認識が深められていると、充実した心持ちになりやすいです。
最終面接前に、もし内定が出たら入社する、と決心していることが理想です。

家族の応援を得る期

多数派のパターンとしては、転職活動と同時進行で、家族にも話をしているものです。ただ人によっては内定後に初めて家族に伝えることもあり、最悪のケースでは、反対されて入社前辞退になる人がいます。
家族は心配をしてくれるものですから、変化やリスクを嫌う傾向にあります。そんな家族に力強くプレゼンして説得できるほど、ここまでに自己認識を深めておく必要があります。


おわりに

それぞれの期は、いったりきたりします。ただ、期を進めるときは楽しいですが、期を戻るときはモヤモヤしがちです。
転職活動でのストレスは期を戻ることによる「前に進んでいる感じがしないこと」にあるように私は思います。

ただ、その行きつ戻りつが、自己認識を深めるためには重要なステップである場合もとても多いです。振り返れば「それでよかった」と思えるような転職活動にしたいですね。

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