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こやま淳子のマンガレビュー

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東京マンガレビュアーズに寄稿したレビューをまとめました。
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#こやま淳子

才能は、賞賛を生めば嫉妬も憎しみも生む。それでもやっぱり、創作はすばらしい 『ル…

【レビュアー/こやま淳子】 2人の才能の出会いから始まる物語 2人の才能が出会うとき、その…

作者が身を挺して伝える、女vs男の単純構造では語れないジェンダー社会の複雑さ『女(…

【レビュアー/こやま淳子】 なんで女なんかに生まれてきたんだ。セクハラの話を、他人に伝え…

女子の欲望全開!イケメンパラダイスなヴァンパイアたちは幸せな死を迎えられるのか?!…

【レビュアー/こやま淳子】 美しくて恐ろしいヴァンパイアの新ルールこれはヴァンパイア漫画…

いくえみ綾が描くダメ男のダメな日常と少し渋めのファンタジーに、人生の機微を見た『…

【レビュアー/こやま淳子】 いくえみ綾作品の機微は、男性にわかるのか?いくえみ綾先生の漫…

命か、真理か? あなたの生き様を問われる『チ。―地球の運動について―』

【レビュアー/こやま淳子】 マンガ大賞2位を取った話題作真理や思想を捨てなければ死が待っ…

「のだめ」のクラシックブーム再来?! 二ノ宮知子氏が15年温めた「宝石の話」に、石の…

【レビュアー/こやま淳子】 「のだめ」の二ノ宮先生が描く、宝石トリビア系・人間ドラマ私は…

「正義のために命を落とす子」か「臆病で命が救われる子」かーー。この問いに、あなたはどう答えますか?『かしこくて勇気ある子ども』

【レビュアー/こやま淳子】 私には子どもがいない。あまり欲しいと思ったこともないほうだと思う。けれど、この漫画のテーマには、そんな私にも他人事じゃないと思わせるような、深く感情移入させられるものがあった。 物語は、子どもができた夫婦の幸せに満ち溢れた日々から始まる。色鉛筆で描かれたような絵柄はかなりおしゃれで、漫画というより大人の絵本といった感じ。 そんなほんわかした雰囲気の日常に、ある日、ふとした不安が入り込んでくる。子どもができたら、かしこくて勇気ある子どもになって

6年会話のない夫婦の漫画を読んだら完全にミステリー漫画だった『妻が口をきいてくれ…

【レビュアー/こやま淳子】 妻に6年も口をきいてもらえなくなった原因は? 「片方だけの主張…

家族も姉妹も、みんな異国の人。突き放すようで心地いい言葉たちに救われる物語『違国…

【レビュアー/こやま淳子】 家族を亡くした痛みとどう付き合うか家族を亡くしたときの過ごし…

戦争、格差社会、PTSD……いま、痛いほど沁みる80年代の名作少女漫画『ぼくの地球を守…

【レビュアー/こやま淳子】 色あせることない少女漫画の名作同世代の少女漫画好きと話してい…

おかしいのは、自分か、政治か?ラブコメで炙り出される“永田町のフシギ” 『恋と国…

【レビュアー/こやま淳子】 正直いって、私は政治がよくわからない。コピーライターとして、…

女が男の餌食になる?山岸凉子の衝撃作に描かれた「ジェンダーの呪縛」がトラウマレベ…

【レビュアー/こやま淳子】 こっちの歴史が正しいに違いない!?またもやコロナで自粛生活を…

春画がテーマの江戸時代版『バクマン。』に見るものづくりの本質『写楽心中 少女の春…

結婚した直後、「ちょっと毒舌があまくなったね。」と言われたことがある。 その頃、毎年出し…

ドラマ化待ったなし!?『BASARA』田村由美が贈る新感覚ミステリーに予想を裏切られ続けて寝不足注意 『ミステリと言う勿れ』

ミステリって、人間描写の深みに欠けるからちょっと苦手。そんな人でも楽しめるのが、この『ミステリと言う勿れ』(1〜7巻発売中)である(だからこそこんなタイトルなのだろうか)。あの『BASARA』の田村由美先生が手がける新感覚のミステリ作品で、2019年の「マンガ大賞」「このマンガがスゴイ!オンナ篇」ともに第2位を受賞している。 謎解きしながら、ジェンダーも人生訓も雑学も学べるまず主人公のキャラがイマドキだ。久能整(くのう・ととのう)という変わった名前の学生で、性格は常に冷めて