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1ヶ月感情を記録して分かったこと

今回は、1ヶ月間自分の感情を記録し続けてみて分かったことを共有する。私は普段は感情が出にくい方だが、やってみると、意外に感情が動いていることが分かった。どんな感情が記録されたのか、どんな状況でそう感じたのかを分析したらなかなかに面白かったので紹介したい。

記録のやりかた

iPhone 純正のアプリである、「ショートカット」を使った。今回は感情を4種類用意して、それぞれのボタンをホーム画面に配置した。

感情記録用のボタン

今回選んだのは、「ワクワク」「スッキリ」「のんびり」「モヤモヤ」の4種類。「ラッセルの円環モデル」という概念を参考にしつつ、個人的な経験からよく感じる(と思っている)ものを選ぶことにした。

ラッセルの円環モデル。出典:https://spctrm.design/jp/columns/tech-and-experience-03-ux-and-emotion/

あとは、データを記録する仕組みを作って、何時何分にどのボタンを押したか(=どの感情を感じたか)を記録するだけだ。

やってみた

ほぼ1ヶ月(5/15〜6/11)やってみた結果がこちら。

感情ログ

分析してみる

では、それぞれの感情がどんな状況で起こっていたのかを振り返ってみる。

ワクワク

まずは曜日ごとの傾向を見てみる。私は土日休みなので、土日にワクワクしているのかと思いきや、火曜日と日曜日が高い一方で土曜は低い。日曜日は外出したり旅行に行っていたときにワクワクを感じていた。火曜日は彼女とデートしていることが多かったため、高くなったようだ。逆に土曜日はひとりで過ごすことが多かったため、ワクワクすることは少なかった。

ワクワク 曜日ごと

つぎに時間帯ごとに見てみると、16時付近と、0時付近が高い。16時くらいからは定時後に何をするかを、0時くらいからは明日何をするかを考え出してワクワクしていることが多かった。こうしてみると、ワクワクは何かをする前に期待を感じて起こる感情なのが、データを通しても確認できた。

ワクワク 時間ごと

スッキリ

ワクワクと違って、スッキリは各曜日で満遍なく感じている。主に感じているタイミングは、仕事だと報告書を作りきった後や報告会を切り抜けた後、プライベートだと運動した後や個人開発した後が多かった。ワクワクはイベントの前に起こる感情だったが、スッキリはイベントの後に起こる感情のようだ。

スッキリ 曜日ごと

のんびり

のんびりは、主にリラックスしてるなと感じたときに押すことにしていた。
時間帯ごとに見てみると、10時〜16時、22時〜2時あたりが多そうである。日中では、ひと仕事終えたタイミング、夜は個人開発が一段落した後とお風呂入った後に押すことが多かった。スッキリと違うのは、イベントが終わった直後というより、イベントが一段落してしばらくした後に感じる点である。何かがあったからではなく、何もないから感じる感情だった。

のんびり 時間ごと

モヤモヤ

個人的に一番興味深かったのがモヤモヤである。普段イライラしたりすることはほとんどないので、このボタンを押すことはあんまりないと思っていた。が、めっちゃ押してる。特に木曜日。私は金曜日に進捗報告をすることが多く、木曜は深夜まで報告書を作ったりデータ分析をしていることがあった。そのせいでモヤモヤを連打していたようである。

モヤモヤ 曜日ごと

時間帯で見ると、定時付近と深夜帯が多い。定時付近のものは仕事が定時で終えられずにモヤっているようである。深夜帯は仕事もあるが、個人開発でウンウン唸っているときに押していた。プログラムがうまく動かずムムム、となっているときに押していたので、モヤモヤといえど、負の感情だけということではなさそうである。

モヤモヤ 時間ごと

やってみて起こったこと

やってみて分かったのは、自分の想像以上に感情の動きが起きていることだった。自分は感情が動かないタイプだと思っていたが、もしかすると、自分の感情を認知する力が足りないだけなのかもしれない。現に、やり続けるにつれて感情の動きを認知することが多くなり、ボタンを押す回数も多くなっていった。これはメタ認知にも役立つかもしれない。

また、感情に対する解像度も上がった。何かを感じたときに、「これはワクワクなのかスッキリなのか」、「モヤモヤといういうほどではないかな」のように感情のタイプを考えられるようになり、ボタンを増やして感情の種類をより多く記録したくなった。

ボタンを毎回押すのはもちろん面倒ではあったが、自分の感情を認知する訓練としては一定の効果があったように思う。この取り組みで、自分への理解が一段とできたのは収穫であった。


次は、これらの感情と歩数や睡眠時間に関係はあるか、感情の種類を増やしたらどうなるか、記録する頻度を10倍にしたらどうなるか、などを実験する予定だ。


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