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エコーチェンバってるかーい?

 自分に見えている世界と他人が見ている世界って本当に違いますよね。インターネットで得る情報は自分に都合のいいものばかりになりがちで、つい思想が偏っていきがちだとされます。エコーチェンバー現象と呼んだりするみたいで「インターネットは怖いから気をつけて使おうね」といわれますが、少し気をつけていれば正反対の意見が両方とも見られるようになってもいるのがインターネットです。

 最近ですと水道橋博士と松井一郎のバトルについて、少し時間をかけてインターネットをチェックしてみるとどちらを推すかは人によって意見が全く違います。インターネットを使って情報を得るにはこの「少し時間をかける」ことが割と大事なんじゃないかと思っています。自分としては明らかに水道橋博士のほうが正しいと思っていたけれど、あるいは水道橋博士の言ってることはちゃんちゃらおかしい松井一郎がんばれ!と思っていたけれど、よくよく調べてみたら向こうの言い分にも一理あるじゃないか、と考えてみる余地が生まれます。どうせ他人のケンカなんだから暇じゃなかったらホントにどっちでもいいわけで、それを気になってしまうほどに暇なのであればとことん暇に付き合って「少し時間をかけてみる」というのがインターネットとのよいお付き合いの仕方といえるのではありますまいか。

 ちょっと遠くからより客観的な視点で覗いてみると新たな発見があったりするものです。自分には受け入れ難い意見を目にするのは辛かったり悲しかったりしますけど目を背けて都合のいい世界ばかり見ていてもいけないような気がするのです。反射的に他人の意見を否定してしまう人たちはきっと知らずうちにエコーチェンバってしまってるんだと思うんですよね。本当は相反しすぎる案件でも話し合いながらお互いの落とし所を探りながら上手いことやっていくのが人間関係だと思うんですが、エコーチェンバっちゃうとみんな落とし所から外れていこう外れていこうとしがちです。

 自分も比較的、そうなってしまいがちなところがあります。人間関係において特に。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いといいますが、一つ腹立たしいことがあるとその人の人格全てを否定してしまいたがります。自分の中でその人のことをどうしようもない悪人に仕立てあげてしまうんですよね。何か腹の立つことを言われたら「そういう奴やねん。だから誰からも信頼してもらえへんねん」と自分の中で納得させたりするんですがその人が誰からも信頼してもらえてないことについては幾分創作の要素が強かったりする。そうやって「憎いあいつ」を創りあげてしまい、創りあげた「憎いあいつ」を憎むという悪循環に陥るわけ。これでは「あいつ」もかわいそうです。

 水道橋博士か松井一郎か、どっちがあなたの「あいつ」なのかはわかりませんが、ひょっとしたら自分で勝手に「あいつ」を憎たらしくしちゃってるかもしれませんぞ。

#令和4年2月19日  #コラム #日記 #エッセイ
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