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6月25日の朝日俳壇と朝日歌壇

6月25日 朝日俳壇
●雲の峰秀句詠むまで逝くの止め

小説には作家と編集者の話が多いですが、俳句には俳人を題材にしたものが多いですね。小林貴子さんの評には「皆様その意気でいつまでも俳句を続けましょう」とありました。そうか、これは人が逝くのを止めてるのか。雲の峰が止まってるのかと思った。

●梅雨に入り俳句の森は発酵す

これも俳人。梅雨入りを発酵とするのが面白いですね。しかも「俳句の森」。私、ただいま俳句の森で徘徊中。早く俳諧しなければ。

●地獄ぞと言へば覗く子蟻地獄

地獄なんてそうそう見られるものではありませんからね。こういう野次馬根性、怖いもの見たさの果てに手塚治虫の『きりひと讃歌』の人間天ぷらショーなんかがあるんでしょうな。恐ろしい。

6月25日 朝日歌壇
●朝一ゆえ小蛾を外へ追い逃がすハクセキレイに瞬時食われる

これは映画製作のヒントになりそうな。
よかれと思ってやったことが裏目に出る。起承転結の「転」が突然やってきて思いもよらない「結」を迎えてしまう。人生にはよくあることです。

●母の作る煮込みが好きと言ってから帰省の度にトマト煮がある

子供の頃、おばあちゃんに「栗饅頭が好きだ」と伝えたら毎日栗饅頭が出てきてさすがに飽きたのを思い出しました。子供心にそれでも「もう飽きた」とは言えないんですよね。自分が好きと言ったわけですからね。そうやって大人の気配りを覚えていくわけよ。

●「核のなき世界をめざす」と言うけれど「核を捨てる」と誰も言わない

各国首脳が大集合して「せーの」でどこかに捨てるようなイベントできないもんですかね。
あんなもん、無くなってしまったほうが絶対みんな楽になるのに。

●天国や地獄は割と昔からペーパーレスで入れるようだ

むしろ天国や地獄へ行くにはペーパーレスにしないといけない。逆にペーパーレスでは生きられないこの世界の生きにくさ。

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