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3年前の10月25日はオープンラッシュ

趣味はオープンしたお店の
1人目の客になることです。

10月25日は
オープンラッシュでした。
午前中には
4軒中3軒の1人目になった私は
17時オープンのお店に
狙いを定めました。

職場から徒歩圏内、
烏丸蛸薬師西入ルに
オープンするお店です。

16時20分頃、烏丸蛸薬師を左折。
「蛸薬師西入ル」と
書いていたのですが、
「らしい店」はどこにもない。

ガセをつかまされたのか。

あのビルの奥にあるのかな。
おそるおそる足を進めてみましたが
金持ちのご婦人が行きそうな
美容院でした。
中からも外の様子が見えるようで
完全に危ない人を見る目で
見られながら、
少しばかり大袈裟に

「う〜ん、ここじゃないな」
という雰囲気を出して、
首を傾げながら退散しました。
その時の私といえば、
秘孔の場所を間違えた
アミバ様のようだった
かもしれません。

まぁ、西入ルといっても、
極端な話、
新町蛸薬師だって、
「烏丸蛸薬師西入ル」じゃないか。

私は自分の仕入れた情報を信じて
(いつもお世話になってる
開店閉店ドットコムです)
もう少し西へ進んでみると、
南側にとても美しく、
ピンクに光る新店の名前が
見えてきました。

入口の前には
開店を祝う花々とでっかいアブ。
アブの動向に目を見張らせながら
私は開店を待ちました。

途中、全身白スーツで、
やたら日焼けをしている
お姉さんがやってきて、
無言で私の前に立ったので、

まずい、私はこの女に
順番抜かしであることを
告げるほどの勇気すら
持ち合わせていない。
と汗をかきましたが、
店の前にあるチラシを手にして
どこかへ行ってしまいました。

アブも一緒にどこかへ
行ってしまえばよいのですが。

しかし、
入口の扉が透明で、
中から外は丸見えで、
私がずっと待っているのに、
誰も何も言ってこないな〜と
思っておりましたら、
スタッフさんが出てきました。

オープン15分前です。

新店オープンのときは
どの店のどのスタッフさんも
忙しそうです。

「17時オープンですよね?」

「そうなんです。
もうちょっと待ってくださいね。
お一人ですか?」

「そうなんです。
オープンするっていう
情報を仕入れたものですから、
どんな感じかな?
と思って来たんです」

「ありがとうございます。
今日グランドオープンなんで、
バタバタしてまして」

バタバタと蛸薬師通りを
西へ走っていきました。

チラシを見てみますと、
中国四川で大人気、
串で食べる辛くて、シビれる火鍋。
「串串香」専門店だそうです。

確かに1人で来る店では
ないような気がしてきた。

それでもいいのです。
1人目になることに意義があるのです。
辛い料理は嫌いではないし、
痺れるのも好物です。
舌を刺してくれるのなら
いくらでも構いません。
とにかくアブにだけ
刺されませんように。

烏丸あたりで働いているらしき、
オフィスレディー風の3人が
やってきました。
同じ世界に生きているのに
何一つ共通項を見出せない
彼女たち3人と、まさか こうして
ニューオープンの店の開店を
共に待つことになるとは。

と思っていたら3人は
私の待つお店ではなく、
2階にある京野菜のお店へ
消えていきました。
やはり交わりはせぬのか。

さて。
オープンの準備に
手間取っているらしく、
17時になっても開店しません。

「もう少し時間がかかりますので、
ちょっとどこかで
時間を潰してから
戻ってきて頂いてもよいんですが」

そんなことをしている間に
誰かがやってきたら困るので、
待たせてもらうことにしました。

数分後に
ご婦人二人がやってきました。
ほら、やっぱり!
危ないとこやで。

そういえばアブはもういません。

17時15分頃でしょうか。
無事オープンして、
1人目の客になれました。

価格が「円」ではなく
「日元」で表示されていたり、
一串百日元(百円)の串は
冷蔵庫の中からセルフで
持っていかないといけなかったり、
鍋の煮え具合がわからなかったり、
シャリキンの割り方が
わからなかったり、
とにかくわからないことだらけで
戸惑いましたが、
辛いのが好きな方は
気にいると思います。

ただ、2人以上で行くほうが
お得感は増すでしょう。

帰り際にスタッフさんに、
「1人目のお客様ですので、
絶対に忘れませんので、
是非またお越しください」なんて
瞳を見つめながら言われたら、
絶対行く!ってなりますやん。

ありがとう、ご馳走さまでした。

10月25日 17時過ぎ、
烏丸蛸薬師西入ルにオープンした
「一串串」の1人目の客は私です。

今日は本当は烏丸七条にオープンしたドン・キホーテの1人目の客になったレポートを書けるはずやったのですが仕事の都合でいけませんでした。涙。

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