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5年前の仏光寺の掲示板

 facebookはもう別にいいかなと最近思っているんですが「何年前の今日」書いた記事を見せてくれる、思い出機能はちょっと嬉しい。5年前の3月6日に仏光寺の標語のことを書いていました。標語にはこんなことが書いてあります。

みんなと同じは不満
みんなと違うと不安
どうなりゃ満足?

 当時はお寺の標語がSNSで話題になりはじめた頃だったのか、あまり「狙った標語」がなかったので秀作が多かった。仏光寺はいまも節度のある標語を毎月掲示していますが最近SNSで話題になるお寺の標語はだいたいつまらないですね。5年前、仏光寺の標語を読んで私が書いたのがこちら。



仏光寺の標語が好きなんです。たぶん月ごとに変わってます。近頃、いろんな場面で「続けないと劣化する」ということを実感しています。運動を続けていないから体が硬くなっていたり。読書を怠っていたら新聞の社説さえ読むのが億劫になったり。京都検定の問題を解こうと思ったら前は解けたやつがわからなかったり。

逆に、しつこいくらいにけん玉ばかりやってる長男のけん玉の腕前がびっくりするくらいアップしていたり。みんなと同じか、みんなと違うか、そんなことで不満とか不安とか、あまり感じませんけど、続けていないことで、明らかに劣化しとる人を見たり、明らかに劣化してる自分を感じたりすると、不安になります。

「続ける」って大事なんだな。いや「真剣勝負で続ける」って大事なんだな。「ひたむきさは天性に勝る」って誰かが言っていた。謙虚に生きねば。



 私の記憶が確かなら「ひたむきさは天性に勝る」って言ってた誰かは私なんですよね。他人が発した名言っぽく書くほうがたくさんの人に響きやすいと思ったんでしょう。5年を経てそういうことはしなくなりました。

 使わなかったら劣化するというのは5年前よりも実感としてあります。しばらく体を動かさないと少し歩いただけですぐ筋肉痛になりますし。人を見てても思います。映画を観たり絵画を鑑賞したりすることで感性は磨かれるものなのだと思いますが、その見方も大切でして、自分の感性に自信がある人たちは何を観たところで自分の感性の答え合わせしかしません。いっぽう常に自分の感性に疑問を抱いている人は何か観たら自分の中になかったものを発見して取り込もうとします。実際に取り込むかはその人次第だと思いますが、一度取り込むことこそが感性を「使う」ということなのだと思います。答え合わせしかしない人の感性は経年劣化が進むのみですが、感性を「使う」人は使うたびに新陳代謝を促してお肌でいう「ターンオーバー」を繰り返しています。答え合わせをターンオーバーだと錯覚しているから経年劣化に気付かず、いつまでもその劣化した感性を信じたままで周りから置いていかれている、そういう大人になってしまっていないかを、逐一確かめていかないといけません。

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