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東京都の構造改革推進チームって何?【入都1年目の職員が副知事に聞いてみた】

8月に構造改革推進チームが立ち上がりました。一体どんなことをするチームなのでしょうか?今年4月に入庁した安斎主事がチームリーダーの武市副知事にインタビューしてみました。

構造改革って何?

-よろしくお願いします。そもそも今回、どういうきっかけで構造改革に取り組むことになったのでしょうか。また、構造改革とは何をどう改革していく事なのでしょうか。

今回のコロナで様々な構造的な課題が浮き彫りとなりました。ポスト・コロナを見据え、世界で選ばれる都市になるためには、スピード感を持って強固な執行体制を作り上げないといけません。

そのためには、既存の制度や仕組み等の根幹を一から見直す事が欠かせません。これらをゼロベースで見直していくことによって、よく人生の質のことをQOL、クオリティ・オブ・ライフといいますが、都民サービス(都政)の質をあらわすクオリティ・オブ・サービス(QOS)を向上させることが今回の構造改革の目的です。

武市副知事3

-構造改革の目的はQOSの向上との事ですが、都民にとって、どのようなメリットがあるのでしょうか。

時代の変化、技術の進歩により明らかになった様々な課題を見直すことにより、日々都庁職員が行っている様々な業務を効率化し、都庁の仕事をよりクリエイティブなものへと向上させていきます。これにより、都民の期待を上回るサービス、価値を提供していきたいと思います。

構造改革チームの役割

-「構造改革」を進めるにあたり、今回推進チームを立ち上げた狙いは何でしょうか?

大きな改革となることから、いち早く軌道に乗せるため、スタートダッシュが大事です。今年度中に実行プランをとりまとめる予定であり、この改革を推進するための専任の事務局体制が必要であることから、横断組織である「構造改革推進チーム」を立ち上げました。「スピードと成果」この二兎を得るためのチームです

キックオフ

-「構造改革推進チーム」のミッションを教えてください。

構造改革推進チームは2つの使命を担っています。1つは「社会の構造改革」です。ポスト・コロナを見据えたより良い社会創りに向けた変革をリードしていきます。もう1つは「都政の構造改革」です都のあらゆる施策をデジタルファーストの視点で見つめ直し、都政のデジタルトランスフォーメーションを推進することで、都民にその利益を還元していきたいと考えています。

-「社会の構造改革」は具体的にどのようなことに取り組んでいくのでしょうか?

社会システムの大きな変革を促すため、Web会議などを活用し、各界有識者から幅広く意見を聴取していきます。9月には第一回の有識者会議が開催され、デジタル化を加速する必要性など、様々な提言をいただきました。10月には第二回が開催されます。

有識者会議(社会の構造改革)

有識者会議でいただいた意見を踏まえ、日本と東京の新たな成長の原動力につながる「社会の構造改革」について議論を進め、10月末頃に意見をとりまとめていきます。

<アーカイブ動画 ポスト・コロナにおける東京の構造改革 有識者会議(第一回)>

https://www.youtube.com/watch?v=OopCdXgIl98&feature=youtu.be

-では、もう1つの取組である「都政の構造改革」について、ポイントを教えてください。

仕事のやり方をゼロベースで見直す、最先端技術の徹底的に活用する、規制の見直しを進める。これら3つの切り口に立って、都政の構造改革を強力に進めていきます。過去にとらわれることなく、今やるべきことをしっかりやっていきたいと思います。例えば、これまでもペーパーレスの取組を進めてきましたが、今回の構造改革においては、これをさらに加速していくため、購入する紙の量に制限をかけるなどのドラスティックな仕組みを導入していきます。「隗より始めよ」ではないですが、私もノーペーパーで説明を受けていきます。

-都庁という巨大組織のなかで改革を浸透させていくのは、なかなか難しい事のように思います。

改革とは自然と変わるものではなく、強い意思を持って主体的に変えていくものだと思います。まずは職員のマインドチェンジをはかる、このためにこのチームが先陣をきって取り組み、その成果を示すことで、都庁全体に広げていきたいと思います。

武市副知事4

都政の構造改革のキーポイントは

-「都政の構造改革」を推進するうえでカギとなるのは何でしょうか?

キーワードはやはり「デジタル」です。デジタルに関して様々な知見をお持ちの宮坂副知事がサブリーダーを担っていますので、その知見を活用しながら、全庁横断的に取り組んでいきたいと思います。

今回、改革全体を先導し、最優先で取り組むべきことを7つの「コア・プロジェクト」(※下記表のとおり)として選定しました。構造改革推進チームが、自らこの7つの「コア・プロジェクト」を強力に推進し、都庁のデジタル化を進め、制度などの抜本的な見直しを行うことで、構造改革の取組を各局で取り組む「各局プロジェクト」へとつなげていきたいと思います。

7つのコアプロジェクト

そのうえで、年度末を目途に「都政の構造改革実行プラン(仮称)」を策定する予定です。このプランに基づき、全庁を挙げて「都政の構造改革」を推進していきます。

(構造改革推進チームの全体像)

構造改革推進チームについて

-武市副知事、ありがとうございました。

【次回の記事について】
次回は構造改革のカギとなるデジタル化について、サブリーダーの宮坂副知事にお聞きします。

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