見出し画像

【Review】mont-bell『クロスランナーベスト』

今回はmont-bellの『クロスランナーベスト』を購入したので、そのレビューをしていきたいと思います。
大手メーカーが出しているベーシックなアイテムにもかかわらず、WEB上に
記事が少ないので、検討している方の参考になれば幸いです。


購入の経緯

使用の目的

まず自分の使用目的として街ランから、短めのトレランを設定しています。
僕はトレイルランニングを主にやっており、時間が取れれば関東近郊の山に走りに行ってます。年に数回は大会にも出ています。
普段はその練習としてロードや河川敷を走ることが多く、1回あたりの距離はおよそ5~20㎞。月ベースでは100~150㎞ほど走っています。

そんななか、最近の暑さとゲリラ豪雨の影響である問題が出てきました。それは水分補給&雨対策です。普段は同社の『クロスランナーポーチ S』にスマホと鍵とイヤホンだけ入れて走っているのですが、ボトルは手に持つ必要があるし、レインウェアは入らないしで、若干不満を感じていました。

他には、同社の『クロスランナーパック 7』と、BlackDiamondの『Distance 15』を持っていますが、これらは街ランで使うにはあまりにも大きいので、ポーチとバッグの中間あたりのものを探していました。

  • 水(500ml~1.5l)

  • レインウェア

  • スマホ

  • その他小物

あくまで、このあたりがしっかり入れば十分ということで色々調べた結果、ランニングベストが容量、用途ともによさそうという結論にいたりました。

比較対象

購入にあたっては、いくつか他の商品も実際に見て試しました。比較検討したものは下記の3種類。

どれも良かったのですが、TR0とSlope Runner Vestに関しては価格の面で諦めました。物が良いのは分かりますが、¥20,000近くになるとそうやすやすと手は出ません。

PULSE2については価格こそお手ごろで、フラスクがついているというのもメリットでした。ただ、①チェストベルトが1か所だけ、②ポケットの数が少ない、この2点でクロスランナーベストが上回りました。

若干消去法的ではありますが、価格・機能・デザインのバランスからクロスランナーベストに決めました。

商品レビュー

外観

前面
チェストコードは3本、掛け違わないように色が互い違いになっています
背面
肩周りは厚めのメッシュで涼しそう、下部には反射素材が採用されています
mont-bellにしては珍しい主張少なめのロゴ
このシンプルなデザインが購入の決め手の一つになりました

特徴

仕様
【素材】ストレッチメッシュ、3Dメッシュ
【平均重量】131g
【カラー】ブラック(BK)、ライトグレー(LTSV)
【サイズ】胸囲:S(77~86cm)、M(86~96cm)、L(96~107cm)
【特長】トレールウォーターパック(1.5L)対応

モンベルオンラインショップより引用
同社のトレールウォーターパック 1.5lを入れた状態

全体的に最低限必要な機能を備えた、シンプルなベストです。HPに容量は公開されていませんが、合計で2lほどの大きさだと思われます。

背面のメッシュは伸びるようになっていますが、1.5lのハイドレーションを満杯の状態で入れると、他に物を入れるのは難しそうです。ただ、街ランではハイドレーションを使うことは殆どないので、レインウェア上下と財布を入れるくらいなら十分な大きさです。小さめであれば着替えも入りそう。

見づらいですが、左右にそれぞれ大中小3つのポケットがあります
画像左がmont-bellの500mlフラスク、右がCAMELBAKの500mlフラスク
両サイドにはロック機構付きファスナーの小物ポケット

前面ポケットは3段構成で、サイズは上段180×100、中段165×100、下段100×140(高さ×幅、単位は㎜)となっています。上段はフラスク、中段はスマホ、下段は補給食を入れるのにちょうどいいサイズです。

また脇下側面にも小物ポケットがあり、YKKのロック機構付きファスナーが採用されています。地味にありがたいポイントですね。ポケット内部には鍵などをかけられるループがあります。

僕のiPhone 13 miniと比べるとこんなサイズ感
チェストストラップはリフレクト素材のパラコード

ちなみに自分は身長170㎝、体重60㎏の普通体型でMを選びました。ストラップでサイズ調整でき、全体的に伸びる素材なので小さめで選んでも合うと思います。とは言え、買う前には試着推奨。

使用レビュー

悪くないが…

さっそくランニングで使ってみました。4’30”~5’30”/㎞のジョグで、距離は15㎞ほど。河川敷でアップダウンの少ないロードのコースです。

走り始めてまず感じたのが、ボトルポケットに入れたフラスクの揺れです。500mlのフラスクを満杯にして左右のポケットに入れていたのですが、生地が伸びやすい素材でできているため上下に大きく揺れてしまい、結局背面ポケットに入れて走ることになりました。その後、水量が減り250mlほどになった状態で再度ポケットに入れて走ってみたところ、揺れはさほど気にならなくなっていました。

とはいえ、同社の『クロスランナーパック 7』は伸びづらい生地で揺れも抑えられていたので、正直この仕様には残念です。改善を望みます。
また、今回はハイドレーションを使用しなかったので、後日ハイドレーションを装着した状態での揺れについてレビューしたいと思います。

ただ、他のポケットに入れていたスマホ、財布、イヤホンケースは体にしっかり密着しており、揺れが気になることはありませんでした。ポケットの開口部は大きいですが飛び出ることはなく、取り出しもスムーズでした。

背面ポケットに関しては、開口部が上部だけなので、背負ったまま中のものを取り出すのは厳しいです。特に、ポケット底部まで落ちてしまったものにアクセスするのはほぼ不可能です。TR0やSlope Runner Vestは背面下部に横方向に開口しているポケットがあるので、背面の使いやすさはそちらに軍配が上がります。価格相応といったところでしょうか。

チェストストラップは3か所あるので、その時々に応じてフィット具合を柔軟に調整することができました。ただそれぞれの位置が変更できないので注意が必要。また、3か所もあると着脱が少し面倒でした。

メリット

  • 軽い、コンパクト

  • 伸縮性の高い生地で着用しやすい

  • ポケットから取り出しやすい

  • 3本のチェストストラップでフィット感◎

  • 価格が安い

デメリット

  • 生地が伸びやすく、重いものを入れると揺れが大きい

  • 背面ポケット内のものに、背負ったままアクセスできない

  • チェストストラップの位置が変えられず、人によっては合わないかも

総評

悪くはありませんが、おおむね価格相応のクオリティかと。前面だけで1lの水を持てると期待していたので、揺れは大きなデメリットでした。企画開発やテストの時点でそれに気づけなかったのか…。今回はロードだったのでまだ揺れは少ない方でしたが、これがトレイルとなるとさらに揺れが大きくなることが想定されます。

対してTR0やSlope Runner Vestは、よりしっかりした生地でできていたので、クオリティを求めるのであればそれらを選んだほうが良いと思います。求めるもの次第ですが、価格差2倍でもその価値はあると思います。

ただ個人的には、腹痛を起こさないことを裏テーマとして設定していました。ウエストポーチだとお腹が締め付けられて腹痛を起こす傾向があり、今回クロスランナーベストにしたことにより、価格を抑えながらそれを改善することができました。

メリット、デメリット、それぞれありますが、特性を理解したうえで選んでいただければと思います。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?