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「レッテル」との戦い。(目を背けずに、真正面から向き合う)

私は幼少の頃から偏見の目で見られることが多くありました。

今でこそ170センチを超える身長ですが、小学校の頃はチビで痩せで童顔で、スポーツもまるっきりダメ。時には女の子に間違えられることもあり、その為「細くてか弱い男の子」のレッテルが思い切り貼られてました。

友だちからからかわれたり、先生からも偏見の目で評価されることも多々ありました。

この偏見てやつはなかなか厄介で、ある人がこうだと貼り付けたレッテルが、そのまま多くの人になんの疑問も持たれずに広まっていきます。そしてそれはなかなか剥がれません。

そういった苦い経験を経てきた為、なるべく人と接する時は思い込みを排除して接するようにしようと心がけています。

ただし残念ながら、組織の中では、「あいつはこういう奴だ」とレッテルを貼る行為は良く見られる風景です。

そして残念なことに今の私にも、沢山のレッテルが貼られています。(これは、聞きたく無くても周囲からどうしても漏れ聞こえてくるものですね。)

人はそんなに単純な生き物ではないにもかかわらず、偏見に満ちた発想で、ある断面的だけを切り取ってその人を評価してしまう。

いったい何故なのでしょうか。

レッテル張りの行為の背景には、やはり人の弱さがある気がします。

集団から疎外されたくない、自分は正しいと思いたい。そんな思いを心の奥底に持った人が、特に価値観の合わない他人にレッテルを貼り、それを周りに広めることで弱い自分を誤魔化そうとする、或いは正当化しようとしているように思えます。

そんな感傷に浸っていた先週、以下のセミナーを拝聴させてもらいました。

慶應SDM開設10年記念公開講座『自然と共に美しく生きる ~自然と地域と技術が共生する五感経営』(ゲストスピーカー:石坂産業株式会社 代表取締役 石坂典子氏)

お話を聞かせていただくと、石坂社長のこれまでの道のりは、まさに偏見との戦いでした。

でも、その一つひとつから目を背けずに、逃げもせずに、真正面から向き合い、受け止め、そして対策を打ち続けてきた。

その活動の積み重ねが、今の石坂産業の姿を作り上げたんだなと思いました。

今の石坂産業の姿は、おそらく誰も(石坂社長ご自身も)想像をしていなかったものと思います。

向けられる偏見や根拠の無い批判と立ち向かい、真剣にそれらと相対し、理想とする会社の姿を追い求め続けてきた。だからこその今の姿なんだなと感じました。

また、イノベーションを起こすには「思想破壊」が必要だとも。

そうですよね。「どうせこうなんだろう」と、ろくに確認もせずに決めつけてしまっては、そこで思考が止まり、新しいものが生まる訳もありません。

偏見と向き合い、逃げず、そして諦めずにありたい姿を追い求め続けることの勇気を石坂社長からいただきました。

ありがとうございました。

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