暑さと湿気と樹木/「忘却バッテリー」と「だんドーン番外長州編」/「応天の門」と「薬屋のひとりごと」:扱いにくい若者たちとモテる大人の男/小泉進次郎代議士の福島サーフィンwithエマニュエル大使

7月11日(木)雨

昨日は午前中時間があったのでいろいろ片付けていて、あるはずの書類がないことに気がついてかなり焦った。焦って探しても見つからないので時間に余裕ができてからもう一度探すことにして、とりあえずペンディング中。かなり前に置いておいた書類で、その間に一度お客があって一度大々的に片付けたので、その時にどこかに行ったのだと思う。こういう書類がなくなるということはその書類の重要性の本質がわかってないということだなと思った。今後、片付けをするときの指針にしたいと思う。書類、だけでないがその他も含めた事物の整理の難しさというのはいまだに克服できていないなと思う。

昨日は夕方かなり雨が降り、仕事をしていたのであまり気が付かなかったが、1時間に11ミリ降った時間帯があったようだ。朝起きてからも時々雨音がするので、本当に梅雨らしいなと思う。庭木などをみていても暑いと辛そうだし湿気が多くても今ひとつ元気がない感じがして、どのくらいの気候が樹木にはいいのかなと思ったりする。時間があってまだ暑くない時間帯に少しずつ草刈りをしているのだが、きちんと手を入れないと樹木の方が疲れてしまうのだなとみていると感じることがある。


今朝はどうもよく眠れない感じがあって夜中に何度か目を覚ましたのだが、結局4時頃に起きて気配を感じたり瞑想的に座っていたりしたらもうこれは眠れないなと思って起きることにした。ジャンププラスの「忘却バッテリー」を読む。意外な展開。これは予想していなかった。この作者さんは天才性を感じることがままあるが、今回はストーリー展開にしてやられた感じがある。

Dモーニング。「GIANT KILLING」、「宇宙兄弟」、「マタギガンナー」、「箱庭モンスター」、「POLE STAR」、「ツイステッドシスターズ」などそれぞれ面白かったが、今回はやはり「だんドーン」が良かったと思う。この話は日本の近代警察の基礎を築いた川路利良の話なので、幕末の薩摩藩と出先の江戸や京都などが物語の舞台なのだが、いま川路らは島津久光率兵上京などの費用を下関の商人に届けるために金塊を運ぶという展開になっていて、そこで長州藩士らと邂逅する。そのためだろう、今回は「番外・長州編」として桂小五郎と吉田松陰の出会いから松陰の死までが描かれている。

描かれ方も泰三子さん独特の人物解釈があり、なるほど、という感じが面白い。最後に松陰が桂に宛てた手紙というのが出てきて、自分は人生を賭け諸友たちに行動することを呼びかけた、だから僕の死はきっと彼らを決死の行動に駆り立てるだろう、と話しかけている。そして、老中間部の暗殺という馬鹿げた計画を呼びかけたのは、彼らを窮地に追いやることで、誤りだと思いながらもついてきた者、賛同しない者を責める者、嫌われても情に流されず行動する者、縋り付く者、機を探るもの、あのときの行動こそ窮地に立たされたときに出てくる各人の本性です、といい、桂の調整力によって彼らをうまく生かして、日本の窮地を救ってくれ、としている。

確かに実際の吉田松陰がなぜこうした行動を取ったのかはかなり謎だったのだけど、その一つの解釈としてはなるほどなあと思わされるものだった。ただ松陰自身が満年齢で言えばまだ29歳で、十分自ら先頭に立って動けるはずの年であったわけで、なぜ後進に維新を託すような行動を取ったのかは十分にはわからないよなあとは思う。ただ一つの解釈としては、今まで読んできたさまざまな説の中ではかなり説得力があるものではあるなあとは思った。まあ全ての行動に意味があるという解釈は、現代的と言えば現代的なのではあるが。


読んでから車で出かけて職場の資源物を出したりし、そのまま国道を走らせてセブンイレブンまで行ってヤンジャンを買った。7月11日までコーヒー関係22円引きというのをやっていて、カフェラテを168円で買った。セブンイレブンの語呂合わせであるのはわかるのだけど、22円の根拠はよくわからない。

帰ってきてヤンジャンを読んだが、綴じ込み付録が「キングダム」の王騎特集。映画とのタイアップ企画のようだ。セブンイレブン限定付録も「王騎マーカー」だ。私はなぜか王騎だけはフィギュアを持っているので、フィギュアと同じデザインのシールステッカーが付録についていたのはちょっと嬉しかった。

ヤンジャンは面白い作品が多かったが、今回は「4軍くん(仮)」と「100カノ」だろうか。4軍くんは執念でファウルを打ち続けていたら予想外なことが、という展開がサスペンスがあった。100カノは本が好きな静とメルヘンを描く夢留の回。見た限り一コマも恋太郎が出てこないというのは、結構珍しい回だったのではないかと思う。「少年のアビス」も良かった。


「応天の門」19巻読み終わったが、この作品は「薬屋のひとりごと」に似ているなと思った。両方とも2011-13年くらいから世に出ている作品なのだが、「応天の門」は2013年から、後者はねこクラゲさんの漫画で読んでいるので2017年からである。前者では菅原道真、後者では猫猫という「現代の扱いにくい若者」が主人公で名探偵、という構造が同じである。前者での在原業平のポジションが後者では壬氏に近いけれども、前者の方がバディ感があり、後者はバディというよりは後援者という感じである。大人をうざがっている点では同じなのだが。

ただ、今回読んだ19巻では道真と業平の間に距離感が出てきていて、壬氏と猫猫の距離感にやや近づいた感じがした。だから逆に「実は似ている」ということに気が付いたのかもしれない。

また前者は我が国の平安時代前期が、後者は架空世界の中華的宮廷が舞台だが、前者も割と中国の影響が残っている時代なので、どちらも宮廷の権力闘争が物語の背景にあるところも共通しているから雰囲気が似ているというところもあるだろう。

どちらも陰謀に加担する背景はなく、厄介な事件には関わりたくないが関わったらさっさと終わらせて自分の好きなこと(道真は漢籍の読書、猫猫は薬の研究)に没頭したいというところも似ている。

猫猫は宮中の下女から官女、道真は中級貴族のあと継ぎという権力との距離感も結局似ているということだろう。

大人側の壬氏も宦官ながら、また業平も言わずと知れた色男だというところも共通しているだろう。特に猫猫は少女だから男女関係の匂わせがあるが、道真との間にはそういうものはない。

「応天の門」は新潮社から、「薬屋のひとりごと」は(ねこクラゲバージョンは)スクエニから出ているというのもそれぞれ独特な立ち位置だなと思う。薬屋はアニメ化したが、「応天の門」は舞台化はしていてもアニメ化がまだなので、そちらも期待したいと思っている。


日経平均、前期末の6月28日に39583.08円だったのに今日7月10日の終値は41831.99円で約5.7%上昇している。その間ドル円は0.3%上がっただけなので円安要因が全てではないと思うのだが。期末権利確定の後の売りがありそうなのにむしろ上がっているのはいまいち理由がよくわからない。

日経平均は連日史上最高値を更新しているのだが、5月6月ごろのコメントを見ると悲観的なものが多い。3月につけた最高値が今年の最高値になるだろうとか。なぜ7月相場がこんなに好調なのか、ほんとよくわからない。円安で日本株が割安感が出ているのだろうとは思うけれども、それだけなのだろうか。


小泉進次郎代議士が福島県でサーフィン大会に出場、処理水の放出後も海は安全だと呼びかけたという。これは去年もやっていたが、今年はアメリカのエマニュエル大使に呼びかけて、一緒に参加したというのはなんというかこの人はある種の天才なのではないかと思った。

今までの安全アピールというと菅直人大臣がカイワレを食べた、みたいなのが多かったわけだけど、海でサーフィンをするという「セクシー」な企画が似合う人というのはなかなかいない。アメリカ大使まで引っ張り出すというのは恐れ入った。

なんというか、今まで政治的実績であまり加点要素はなかったのだが、レジ袋問題で批判された後は表に立つことがあまりなく、こういうところで注目を集めるというのが余人の追随を許さないなと思う。秘書やブレーンの存在次第ではいいところまで行く可能性もあると思うのだが、そういう人集めや関係構築をやってるのかは気になる。

今回いきなり出てきたアメリカ大使のように我々庶民では想像できない関係構築ができる可能性もこの人は持ってるなあと思うので、予想が難しいなと思う。期待していいのかどうかはよくわからないが、期待できるような実績を重ねていっていつかは政治家として化けて、日本の窮地を救えるような政治家になってもらえればいいなと思う。

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