アメリカはいつから滑稽なまでにイスラエルを支持しているのか/イギリス人種暴動:デマを流した女性が逮捕/ルーズベルトの日本人に対する強い人種差別意識

8月9日(金)曇り

昨日は長崎の平和式典へのアメリカなどの諸国の大使の不参加問題がタイムラインを賑わせていたが、夜になって日向灘で地震が起き、南海トラフ地震の注意情報が出るなど、ピリピリした雰囲気になった。いろいろと不穏ではあるが、世の中の情勢としてはとにかく落ち着いてちゃんと情報を集めて判断することが重要だろうと改めて思った。


イギリスの人種暴動については、サウスポートの犯人像についてTwitterで間違った情報を伝えた50代の女性が逮捕されたということだ。

正しい情報が上がってくると沈静化する、というか今回は一旦沈静化した後で正しい情報が上がってきた感じだけれども、イギリスなどでもこうした偽情報はかなり社会的な影響力を持つことがわかる。本人もこれだけのことが起こるとは思わなくて、最終的にはアカウントを削除したようだが、ロシア系と言われる偽情報拡散サイトがさらに煽ってあれだけの暴動につながったということのようだ。

日本では騒ぎになるのはせいぜいTwitterか、今のところは選挙に便乗して騒ぐ程度のことしか起きていないけれども、今後は何も起こらない保証はないので、まずは正確な情報を集めることに気をつけた方が良いなと思った。

日本では間違った情報を拡散して風評加害をもたらすという戦術を主に使っているのが左翼の人たちで、特に福島に関してはそれが著しいのだが、戦争責任論や従軍慰安婦論などでも吉田証言など偽情報は主に左側から出てきているからそういうものが信頼されない傾向が強くなってきた。

こうした意図的に悪意を持って流される情報(サウスポートの例は悪意はあるがみた限りでは完全な確信犯とは言えないだろう)については、当事者に訂正を迫ってもなかなか応じないので影響力の強い送り主が先に相場を作ってしまう感じがある。特に吉田証言や福島の風評加害などに関しては朝日新聞の責任は重い。しまいには「エビデンス?ねーよそんなもん」と言い出す始末で、そんなことでは報道機関の体を成してないというべきだろう。大いに反省し、自分らの意見を発信することは控えて正確な情報を伝えることに専念すべきだろうと思う。


昨日は原爆関連のこともあり、いろいろ調べていていたのだが、ルーズベルトがなぜあんなに反日的な政策を取ったのか、ということがかなり気になった。日本語版のWikipediaを読むと彼に対してかなり否定的な研究が引用されていて、「現代で言えばレイシズムにあたる思想を持っていた」という証言がいくつも出てきた。

「(FDルーズベルトは)自らの人種差別的感情と、第二次世界大戦以前からのアメリカにおける日本人に対する人種差別的感情を背景に、1941年12月の対日開戦後には妻エレノアからの反対をも押しのけて、大戦中にアメリカ国内とアメリカの影響下にあったブラジルやメキシコ、ペルーなどの中南米諸国において、ヒトラーのユダヤ人強制収容と同様の日系人の強制収容政策を推し進め、自由を束縛するとともに財産を放棄せざるを得ない状況に追い込んだ。」

ルーズベルトが中国を支援したのは彼の家系が中国とのアヘン貿易で栄えたからだという話があるが、ルーズベル家そのものについてもう少し勉強してからその辺は書けると良いなと思う。ただ中国に入れ込む一方で日本および日本人に対して非常に差別的な感情を持っていたことは確かなようだ。

「ルーズベルトは千島列島をソ連に引き渡すことを条件に、日ソ中立条約の一方的破棄を促した。また、このときの武器提供合意はマイルポスト合意といい、翌45年に米国は、中立国だったソ連の船を使って日本海を抜け、ウラジオストクに80万トンの武器弾薬を陸揚げした。」(グロムイコの回顧録より)

ドイツの敗戦から3ヶ月以内にソ連が参戦するという約束があったようだが、実際に参戦したのは4月30日から3ヶ月を超過している。もちろんアメリカが広島に原爆を落とし、世界に衝撃を与えたからだろう。戦後の分前の分捕り戦に参加するには今しかないと判断したと考えられよう。

彼の前に大統領だったフーヴァーは一貫してルーズベルトに批判的だが、フーヴァーは自著「裏切られた自由」において「ダグラス・マッカーサーと会談し、「我が国は、この戦いの重要な目的を達成して日本との講和が可能である。(早い時期に講和していれば、その後の)被害はなかったし、原爆投下も不要だったし、ロシアが満州に侵入することもなかった」とマッカーサーに語り、「日本との戦争が、狂人が望んだものだというと、マッカーサーは同意した」と記述」しているという。

我々は当事者だから敵であったルーズベルトの評価はしにくいところがあるが、同じアメリカ人から見ても正気の沙汰ではない、というところはあったのだなと思う。

ルーズヴェルトは日本にとって最悪の米大統領だったことは確かだが、第二次世界大戦のリーダーシップという形でアメリカを最大の超大国に作り上げたのも彼なんだなとは思った。敵が大きければ大きいほど倒した側の名声は大きいわけで、「無条件降伏以外許さない」という形でドイツと日本をけしかけたことがアメリカを大国化させたのだと思う。まともでない人間がまともでない超大国を作り上げた。

だから、当然ながら道徳的に言えばアメリカおよび連合国側にも弱みはある。だからこそニュルンベルク裁判と極東軍事裁判で枢軸国側の道徳的犯罪を裁くことに狂奔したというところはあるだろう。

日本の占領政策においては洗脳政策が有効、というのを発明したのは誰なんだろうな。ルーズヴェルトなのかその部下なのか。確かにかなり成功してると戦争行事や贖罪意識の蔓延を見てると思うけど、同じことがイラクやアフガンで有効だという間違った見方をアメリカに身につけさせた可能性はある。

WGIPが実際にあったかどうかはともかく、アメリカの日本占領政策の根本は本質的に洗脳政策だよね。自分たちの論理に現実をあてはめさせて解釈させるように仕向けてそれに成功してるわけだからね。脱洗脳が必要なんだということは、最近の様々な出来事を見てるとよくわかる。ハマス支持の馬鹿どもの騒ぎも元を遡れば占領政策の影響なわけだし、アメリカが吐いた唾が盛大に降りかかってるだけだろう。それを浴びて長崎平和式典は欠席するというのも滑稽なことだなと思う。

しかしここ数日の米英大使の挙動、米英が主導した戦後の「日本悪玉教」の洗脳を解くのに割とよい教材なんじゃないかという気がしてきている。「善玉国家なんてない」、ということではあるが。


ここ数日のアメリカやイギリスなどの諸国の「イスラエル支持への固執ぶり」が明らかになると、ここで考えるべきは、私などの歴史専攻者にとってはまずはその起源がどこにあるのか、ということを調べなければならないな、という気がしてきた。当然ながら帝国主義時代において、イギリスもアメリカもそこまでパレスチナのユダヤ人たちに肩入れしていたわけではない。中東のステイクホルダーであるためにイギリスがパレスチナの委任統治を獲得し、それに失敗しつつある間にアメリカの関与が強くなった、ということはパレスチナの歴史を調べていて知ったが、アメリカやイギリスの側からしたらどのような経緯としてそれがあったのかということである。

先に書いたようにルーズベルトという人はレイシスト的な傾向が強い人だったから、ユダヤ人に対してもそんなに熱心に関わったわけではない。1939年にユダヤ避難民を乗せたセントルイス号を入国拒否したこともよく知られている。

まだ十分に調べているわけではないのだけど、アメリカのイスラエルとの決定的な関わりは次のトルーマンにはじまるということは確かなようだ。トルーマンの親友にエディ・ヤコブセンというユダヤ人がいて、彼は世界シオニスト会議の指導者でもあった。彼はシオニズムの精神的指導者であるワイツマンをトルーマンに会わせようとし、「あなたがアンドリュー・ジャクソンをヒーローとするように私はワイツマンをヒーローとするのだ」と説得して彼に合わせたのだという。その秘密階段でトルーマンはイスラエル支持を約束し、イスラエルの建国宣言の11分後にイスラエルを国家承認したのだという。

つまり、いま我々が呆れ顔で見ているアメリカのイスラエル支持への固執は、戦後トルーマンから始まったものなのだ、ということは重要だろう。この血の同盟の歴史は100年もないのである。逆に言えば、いつおわってもおかしくないものだということだろう。

ただその同盟の本質がどこにあるのか、ユダヤ人が迫害を受けているのを知っていながらそれを無視した食材意識から、というだけではやはり不十分だろう。アメリカ国家がイスラエルを支持していても、反ユダヤ感情というのはアメリカから消え去りはしなかったし、私が90年代にアメリカに行った時も反ユダヤジョークは普通に口にされていた。今でもガザの惨状をめぐって、イスラエルヘイトを募らせている人たちもアメリカには少なからずいるようには思う。

ただ国家としての同盟の強固さは日米同盟の比ではない、というのはおそらくはその通りなので、その強固さがどのように形成されたのかはもう少し歴史的に明らかにしないといけないと思う。国際社会が正義を主張していく中で、最も足枷になっているのはイスラエルだと多くの国は思っているだろうからだ。

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kous37
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