見出し画像

から揚げの調理を科学的に分解してみた

そもそも

タイトルの通りなのですがこの記事はから揚げの調理工程を化学的に分解していくものです。
料理をする人は多いと思いますが化学的にどんな現象が起こって味に変化をもたらすかを書いている記事やレシピはあまり見たことがありません(そういうのあったら教えてほしい)。
なので書いてみたくなったのが動機です。

ちなみに自分は大学で勉強したとかそういうのはない野良の化学知識ですので読んでくれた人の中で詳しい人はご指摘、意見等いただけると嬉しいです。

材料

  • 鶏もも肉(ある程度大きさのあるもの)

  • 塩/こしょう

  • にんにく(すりおろし)

  • しょうが(しょうが)

  • 料理酒

  • 醤油

  • マヨネーズ

  • 片栗粉

  • 揚げ油

鶏もも肉は大きめのものを用意してください。この理由は後程。
下味に使う調味料は自分が作る時のものなのでこの辺はわりと自由です。
調味料は鶏肉の味を引き立てるのが目的なので量は全体的に気持ち少なめがいいかなと思います。

調理

1. 鶏肉に下味を付けるために調味料に漬け込む

鶏肉に下味を付けます。
まず塩/こしょう、しょうが、にんにくを揉みこみます。塩は味の土台になるので気持ちしっかりめです。
次に料理酒を入れ、これも揉みこみます。ここで30分~1時間ほど置きます。時間が経ったら入れた料理酒以外に鶏肉から水分が出るのでそれらを捨てます。
最後に醤油→マヨネーズの順番で入れてこれも揉みこみます。

科学的に見ると…
下味をつける時に大事なのが調味料を入れる順番です。
油分が多いものは必ず後に入れます。なぜかと言うと油分が多いものを先に入れると鶏肉が油でコーディングされてしまい他の調味料の味が染み込みにくくなるためです。油分が多いものを外側にすることにより揚げている際に肉汁(鶏肉の中の水分)が蒸発しにくくなりジューシーに仕上がります。
塩を気持ち多めにするのは浸透圧によって水分を出し鶏肉自体の味を濃くする、味を染み込みやすくする目的があります。

※浸透圧:濃度の高い方へ水分が移動する現象。今回で言うと鶏肉に塩を付けることで鶏肉の外側の濃度が高くなり中から水分が移動する。もっと詳しく知りたい人は調べてみてください。

2. 低温で加熱し、高温にして短時間で揚げる

低温(測れるなら40℃ぐらい)でまず揚げる。揚げるというよりは鶏肉に火を通すぐらいの感覚。この時火は弱火。
100℃ぐらい(鶏肉の周りに泡が少し出ているぐらい)になったらいったん取り出してアルミホイルに包んで少し置く(5~6分)。
油の温度を180℃ぐらいまで上げる。この時火は中火。
鶏肉を油の中に入れサッとあげる。時間は1分未満。揚がったら取り出す。

科学的に見ると…
鶏肉のサイズに関して、材料のところで鶏肉は大きめのものをと言いましたがその理由です。揚げる際、衣をカラッとさせるための時間があります。この時間中でも火は通るので鶏肉が小さいと衣がカラッとするころには加熱され過ぎてしまい肉が固く旨味成分が減ってしまいます。
肉は50℃~60℃ぐらいの温度で加熱するのが一番美味しいと言われていますが、殺菌する必要もあるため低温から徐々に温度を上げて肉にストレスをかけず加熱すると同時に殺菌も行います。
大きさは6cm~8cm角ぐらいかなと思います。

最後に

ここまで読んでくださりありがとうございます。
あなたの料理の参考になれば嬉しいです。
思ったことなどあればコメントくれると嬉しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?