誘拐された少年を救ったゴスペルソング Hezekiah Walker「Every Praise」(2013)

(作詞作曲 David Bratton ・Hezekiah Walker)
映画「天使にラヴソングを」でもある程度日本でもお馴染みのゴスペルですが、ジャンルで言えばアーバン・コンテンポラリー・ゴスペルと呼ばれる現代的なゴスペルの曲や歌手に関してはまだ日本では馴染みが薄い印象を受けます。

このアーバン・コンテンポラリー・ゴスペルというジャンル、歌詞こそ神への賛美等がテーマであるものの、曲やサウンドはポップスそのもので、親しみ易いメロディーと力強い歌はちょっと薄味になりつつある(?)2000年代以降のR&Bよりもソウルミュージックの伝統を受け継いでおり(というかソウルミュージックのルーツはゴスペルでもあるんですが)、そこにヒップホップの要素等も時に盛り込まれ、もっと多くの人に聴いて欲しいと個人的に思っています。

そして今回取り上げる「Every Praise」ですが、まさに良いメロディーと力強い歌が堪能出来る曲で、2014年に米ジョージア州のアトランタで10歳の少年が車で誘拐された際、3時間車内でこの曲を延々と歌い続けた事で犯人を根負けさせ、最終的に解放されたという有名なエピソードを携えている曲だったりします。

普段音楽の力と言うと懐疑的。神の力と言えばちょっと胡散臭さ。それらを感じてしまう自分ではありますが、このエピソードからはゴスペルの曲が少年に文字通りのまさに「神通力」を宿らせたのでは?と思わず膝を打ちました。

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