100日後に死ぬ父。82日目。

　今日の僕らも朝は早かった。夕方くらいまでは東京で遊んでいく予定なので、今日もハードな一日である。ホテルの朝食でバイキングを堪能した後、僕らはチャックアウトをし、主に買い物を目当てに車を走らせた。昨日はかなり疲れていたけれど、その分よく眠れたので、だいぶ体力も回復していた。
　いった先々の名前は覚えていないけれど、姉のオススメのところで僕らは買い物を楽しんだ。昨日もディズニーランドで結構お金を使ったけれど、今日も財布の紐は緩むばかりである。
　そうして買い物を堪能し、四時ごろには姉を家まで送り届けた。昨日ほどよりは疲れてはいないけれど、これから長時間運転して帰ると思うと気合を入れなければならなかった。
　父のお土産は、ミッキーマウスのフィギュア付きのインスタントコーヒーにした。わりと父は古めのミッキーマウスが好きで、フィギュアも古いアニメのミッキーマウスだったので丁度良かった。
　
　家に着いたのは夜の十時を過ぎたころだった。もしかすると父が外出していると思ったけれど、ちゃんと家に居た。居間でお土産を広げていると、父が興味深そうにやってきて、「どうだった？」と聞いてきた。僕はこの二日間のことを簡単にまとめて話して、父にお土産をあげた。父は「なんだインスタントコーヒーかぁ」と言っていたけれど、ちゃんとフィギュアと一緒に自分の部屋へと持って行った。