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短編小説

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#創作大賞2022

短編【手のひらの感触】小説

短編【手のひらの感触】小説

「本当に大丈夫なんですか?いや!疑ってるワケじゃあ・・・。はい。や、やってみます。大丈夫です」

ぐっしょりと汗が手のひらに滲みでる。もともと緊張すると両手が汗ばむ体質ではあるが、今回は尋常ではない。

蜂須賀将吾は汗で濡れないように親指、人差し指、中指の三本でスマホを挟み持っている。

「はい。大丈夫です」

スマホの向こうの人物に念を押すようにもう一度言うと、将吾はスマホの通話を切ってポケット

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短編【少女の笑顔】小説

短編【少女の笑顔】小説

人間と犬、豚、鶏がこの荒屋では共存している。かろうじて人間には木製の朽ちた寝台で休める特権と、人間以外の生き物を食う権利が与えられてはいるが、お互いが生きている間はほぼ同等の生活を、ここでは強いられている。

2045年が終わり2046年が始まろうとしていた。
新渡戸峻が難民保護地区に身を潜めて三日が経った。

難民解放軍からの連絡はまだない。早く合流しなければ。巡回機動隊に見つかるのも時間の問題

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