愉しいこと

『楽しいことをして気分を入れ換えてみてください』

医師にそう言われた。

楽しいことってなんだろう。

自分にとって何が楽しいんだろう。

幼少の自分はもっと色々なものに好奇心を抱いてこの世の様々なものに目を輝かせていたと思うが、月日を経て、自分は何か色々知りすぎてしまったような気がする。

実際には、未だ見ぬ世界が広がっていて、この世には知らないことだらけだと思うが自分の活動の範疇において、もう新鮮なものがなかなか見つからないのが現状だ。

医師のその言葉はなんだか外国語のように聞こえた。

『楽しむ』ことは単純なことのようにみえて、案外難しい。

それに伴うコストやその先のことを考えると無心で楽しむなんてことはできないから。

卑屈すぎて本当に自分は面倒な人間だと我ながら思う。

自分の周りに人が集まらないのが頷ける。

閑話休題。

今一度ここでその『外国語』の翻訳をしてみよう。

自分にとっての幸せがなんなのか

金か、友人か、家族か、仕事か、趣味か、女か。

きっとこれといった答えは見つからず、結局、なにもないことの幸せを感じることになりそうだ。

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