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「世の中にリーチするためのPR・プレスリリースの極意」で話したことを包み隠さずすべて公開!

コウダプロの広報担当の原口です。

なんと!
昨日、広報に関するセミナーでコウダプロの広報事例についてお話させていただきました!

当日は特に資料をご用意しておらず、口頭でべらべらとしゃべるだけになってしまったので、セミナー内でお話したことを1から10まですべてここに公開します。
皆さまのご参考になりましたら幸いです。
ちなみに、以前書いたこちらのnoteと内容が被る部分がございますがご了承くださいませ。


■セミナー概要

【REACH REACH FUKUOKA × PR TIMESコラボセミナー】
世の中にリーチするためのPR・プレスリリースの極意

・日時:5月25日(木)17:00~18:40(16:30開場)
・会場九州しあわせ共創Hub(通称Qhub)
・主催:REACH REACH FUKUOKA 事務局

前半はPR TIMES社の髙田様がプレスリリースについてお話をされ、原口は後半でお話させていただきました。

■キモは「コウダプロが商品開発の会社であること」

広報に関するセミナーだったのですが、コウダプロがメディア露出できたのは、「広報力」よりも「面白い商品をつくった」ことに勝因があると思っています。
当たり前ですが、結局、みんな面白いものが好きなのです。

でも、いったいどうすれば面白い商品をつくれるのでしょうか?
わたしは「人の心にプラスの感情を生むエモーショナルなストーリー」を紡ぐことが重要だと考えています。

皆さんはラーメン店の一蘭をご存じですか?
一蘭に行き、カウンターに座ると目の前にはこれでもかというほどのこだわりが書かれたパネルがあります。
カウンターで仕切られているので連れとしゃべることもなく、ラーメンが提供されるまでの待ち時間に思わず読んでしまいます。
これを読んだ後に提供される一杯は、その時点で特別な一杯となっています。
だから、他のラーメン店より多少値が張っても、みんなまた一蘭に行きたくなるのです。
あのパネルに書かれているこだわりこそが「人の心にプラスの感情を生むエモーショナルなストーリー」だと言えます。

さて、コウダプロが具体的にどんなエモーショナルなストーリーを紡いだのかについてはこの後ご紹介します。

また、わたしはコウダプロの中で広報だけを担当しているわけではなく、自ら「カラッとペーパー」という商品を開発して、販売しています。
だから広報活動するときに熱が伝えやすい、というのも他社さんとは違うところかもしれません。
前半で髙田様が「大企業に限らず、スタートアップ企業でもニュースになることはある」と言われていましたが、スタートアップで経営者が広報も担っている、というほうが伝えやすいのではないかと思っています。

■「カラッとペーパー」のプレスリリースを書くにあたり意識したこと

では、最初にカラッとペーパーのプレスリリースを見ていきましょう。
意識したポイントについて、実際のプレスリリースに赤字で書いてみました。


①特許取得済
カラッとペーパーは特許取得済の商品で、「新規性・独自性」のあるネタは取り上げられやすいことから、これをタイトルに入れました。
「特許取得済」の文言があるだけで記者さんの目に留まるのではないかと思います。

②最初に結論を述べる
このプレスリリースは全部でA4サイズ×4枚あります。
全部を読むのは取材を検討する記者さんだけで、大半の記者さんは1枚目の上部しか見ません。
ですから、【タイトル・サブタイトル・リード文・1枚目の画像】で結論を伝えました。

③ただの唐揚げ好きOLが開発した
カラッとペーパーにおける「人の心にプラスの感情を生むエモーショナルなストーリー」はココです。

「唐揚げ好きの26歳OLが、幼少期に感じた『おばあちゃんが作ってくれた唐揚げがお弁当で食べるとベチャっとしていた』を解決するために、自ら唐揚げの緩衝材を開発し、特許まで取得した」

↑なんだか応援したくなりませんか?(自分で言うのはアレですがw)

④プレスリリースに書き切れない想いはSTORYにまとめる
開発にあたり、たくさんの苦労したことや、普通ありえないような裏話がありました。
しかしその話をプレスリリースに入れてしまうと情報過多になります。
そこで活用したのがPRTIMES STORYです。

人は、失敗や苦労話に人間味を感じ、共感し、応援したくなる生き物です。
メディアの方も、単に商品やサービスの話だけが聞きたいのではなく、その裏にいる人にフォーカスすることで面白いニュースをつくれるのです。
髙田様いわく、「特に新聞は人にフォーカスする傾向にある」と言われていました。

実際に取材をしてくださった記者さんは、取材時にプレスリリースと併せてSTORYも印刷して手元に持たれていましたし、「STORYを読んで面白いなと思って」と取材の理由を教えてくださりました。

⑤データ
「カラッとペーパーはニーズがある(=社会性がある)ものだ」ということを示すため、調査結果を入れました。
また、この商品には確かな実力があることを示すため、美味しさUP・優れた吸油性・優れた保温性に関する実験結果も入れました。

■「大人のカレースパイス」のプレスリリースを書くにあたり意識したこと

次に大人のカレースパイスのプレスリリースを見ていきます。
意識したポイントについて、カラッとペーパーと同様に実際のプレスリリースに赤字で書いてみました。

①「家庭内カレー問題」というワードをつくった
大人のカレースパイスにおける「人の心にプラスの感情を生むエモーショナルなストーリー」はココです。

「スパイスカレー好きの女性社員が、同僚のママさん社員から『家でつくるカレーは好きじゃない』と聞いたことをきっかけに、家庭内カレー問題をなんとか解決したいと思い自ら商品開発した」

「家庭内カレー問題」というワードは、開発者の長倉が何気なく放ったものだったのですが、社長が「それだ!!!」と目を付け、単なる甘口カレーをスパイスカレーに味変させる調味料ではなく、「家庭内カレー問題を解決するための商品」と位置づけ、社会性を強調しました。

②最初に結論を述べる
カラッとペーパーと同様ですので割愛します。

③プレスリリースに書き切れない想いはSTORYにまとめる
こちらもカラッとペーパーと同様ですので割愛します。

④苦労・秘密
・長倉が自らの鼻と舌を酷使させながら100回以上の試作を繰り返してつくったレシピ
・そのレシピは社内でも3人しか知らない

これらもエモーショナルなストーリーの一部となっています。

⑤データ(ニーズの根拠)
こちらもカラッとペーパーと同様ですので割愛します。

⑥クラウドファンディング実績(ニーズの根拠)
大人のカレースパイスは発売にMakuakeでクラウドファンディングを実施しました。
当初の目標10万円に対し、120万円以上を集め、達成率は1200%超。
この実績が大人のカレースパイスにはニーズがあることを示しています。


さて、ここからは、上記のプレスリリースを発表した結果、どんなメディアに露出したのか?なぜそのメディアに露出したのか?についてご紹介します。

■カラッとペーパーのメディア露出実績

こちらは、過去のメディア露出一覧です。

商品の発売日は2022年12月14日なのですが、この表を見ると、発売前から露出していたことがわかります。

実は商品開発の段階で、地元メディアには「今こんな商品をつくっていて、12月に発売予定なんです」とアプローチをしていました。
すると、最初に興味を示してくださったのが朝日新聞の記者さんでした。
「すぐに取材をしたい」とのことでお話を聞いてくださり、「唐揚げ好き社員が現在開発中の商品」として取り上げていただきました。

まずは人脈を活用してネタのご提案をしていると、地元の新聞やウェブメディアで取り上げられるようになりました。

その後は地元のテレビ局から取材依頼がくるようになりました。
「新聞で見て面白いなと思って」という理由でした。
メディア露出は連鎖するものだな、と思います。
だから、最初から大きいサイズの露出を狙わなくても、小さい記事でもコツコツと露出を積み重ねていけばだんだんサイズは大きくなっていきます。

また、カラッとペーパーの名前を広めるために広報活動をしていたのですが、次第に「唐揚げ女子」として取材をしていただくようになりました。
テレビは「画になること」が重要ですが、26歳OLと、特殊な形状の紙に包まれた唐揚げ、この2つの要素がテレビ映えするのではないかと思います。

われわれはメディア露出をするために広報活動をしているわけではなく、商品の売上を上げるために活動しているわけですが、特に反響が大きかったのは、読売テレビの「大阪ほんわかテレビ」です。
大阪で金曜19時台に放送されているバラエティー番組で、地元の人からは絶大な支持を得ている番組です。
「生活お役立ちグッズ」として紹介され、1分程の放送時間だったにも関わらず、放送後にAmazon・楽天で100件を超えるオーダーをいただきました。とある知人から聞いたところによると、大阪の人はテレビで紹介されたものを買いたがる傾向にあるそうです(笑)

■大人のカレースパイスのメディア露出実績

こちらも過去のメディア露出一覧を見ながら解説します。

2023年4月4日の商品を発売し、その後すぐに日経MJとTBSテレビ「Nスタ」で取り上げていただきました。
カラッとペーパーが地元メディアから小さくコツコツスタートしたのに比べ、大人のカレースパイスはいきなり大きいところからスタートしました。

よく、「プレスリリースはほとんど見られていない」と言われます。
これもとある方から聞いた話ですが、地方のテレビ局や新聞社の地方支社だと人が足りず、なかなか目を通す時間がないのに比べ、キー局やだと人員が多いため調査・情報収集のみを担当する人もいるそうです。
つまり、シンプルな理由として大人のカレースパイスのネタが面白かったからプレスリリースを読んで取材したくなったのではないでしょうか。

また、TNCの記者のチカラで取り上げていただいた際は、「これから夏に向け食中毒が増えてきます。特にカレーによる食あたりは要注意。そこで夏のカレーも安全に食べる方法をご紹介します。そして、カレーといえば福岡の企業がこんな新商品を…」という切り口でした。

広報担当として、自社ネタを取り上げたくなるような企画を考えることもありますが、この切り口は思いついておらず勉強になりました。

■参考にしたもの

最後に、広報活動をするにあたってわたしが参考にしたものをご紹介します。

①PR TIMES MAGAZINE
PR TIMES社が運営しているメディアで、広報に関するノウハウが豊富にまとめられたサイトです。
世の中にはいろんな広報に関する本やウェブ記事がありますが、それらに書かれているほとんどすべてがこのメディアに詰まっているのではないかと思うほどです。
初心者向け・中級者向け・上級者向けに記事が分けられているのも嬉しいポイントです。


②PR TIMES社のプレスリリース添削サービス

なんと、この窓口からプレスリリースの原稿を送ると、PR TIMES社の社員さんが赤ペン先生をしてくれます。

先ほどご紹介したカラッとペーパーと大人のカレースパイスのプレスリリースは、実はわたしが書き上げたものではなく、赤ペン先生が仕上げてくださったものなのです…。
ありがたすぎます。

③REACH REACH FUKUOKAの個別無料相談会
昨年夏ごろにREACH REACH FUKUOKAの存在を知り、個別無料相談会があると知るやいなや、「RKBと博報堂の人に1時間壁打ち相手になってもらえるの!?」と思い、すぐさま申し込みました。
ここでさまざまな広報アイデアもいただきましたし、そこで出会ったご縁は今でも続いており、とても助けていただいています。
福岡の広報担当者は、まずは相談会に行くことをオススメします。

REACH REACH FUKUOKA と PR TIMESのコラボセミナーだからこのようなご紹介をしているわけではなく、ガチで参考にさせていただきましたm(_ _)m

■まとめ

と、ここまでコウダプロの広報事例についてご紹介してきたのですが…。
そもそも、「唐揚げ」と「カレー」はどちらも日本人が大好きな食べ物で、親近感がわいて、共感も生みやすいものです。
これは、コウダプロが「自分たちの身近な悩みをひとつずつ解決していこう」、「世の中の隙間をついて『そういえばこんなもの欲しいよね』をつくろう」という発想で商品開発をしているからにほかなりません。

また、露出実績一覧の中に「もともとメディアの人と繋がっていた」と書いていますが、これを見ると「なんだ、それが露出の要因じゃん」と思われるかもしれません。
確かに人脈は重要なのですが、いくら人脈があっても自分が話すネタが面白くなければ取り上げられることはありません。
わたしも、他にも繋がりのある記者さんはいますが、話しても胸に響かせることができなかった方もたくさんいます。

以上から、「確かな商品力×エモーショナルなストーリー×人脈」がメディア露出において重要なのではないかと考えています。


ここまでお読みいただきありがとうございました!
執筆しながら、「あっ、こういう要素もあるな」と思い、当日お話した内容に少しだけ追加しました。

今回はREACH REACH FUKUOKAさんとのご縁で貴重な機会をいただくことができました。
ご参加された皆さま、30分という貴重なお時間をいただきありがとうございました。

多少メディア露出したとはいえ、コウダプロはまだまだこれからのベンチャー企業です。
問題・課題ばかりの会社ですが、世の中にとって意義ある会社となれるようコツコツ頑張ってまいります!


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