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8個入り450円

夜にお店を開け、ゲームなどが遊べる商店街の夜市。

18時ごろ勉強に飽きた太一は、気分転換に冷やかしで商店街へ出た。人が多すぎて歩くだけで肩と肩がぶつかってしまう。部屋から出ていきなりの人の多さに疲れた太一は路地に避難した。

そこにはおばあちゃんが先にいた。太一はペコッと会釈して、スマホを触ろうとポケットに手を入れた。

おばあちゃんは太一の顔を覗き込み
「あの〜本屋さんまで忘れ物を取りに行きたいけど、足が悪くてねぇ。支えていってもらえないかい?」
と言ってきた。

「いいですよ」
時間があったので助けることにした。太一の左腕に縋り付き、一歩一歩進むおばあちゃん。
「時間は大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。無理せずに歩いてね」
少し太一が早いと腕を引っ張り、立ち止まって息を整える。

途中たこ焼き屋さんの前を通った。額に鉢巻を巻いたお姉さんが、人ごみの中、
「大丈夫?」
と声をかけてくれた。
「お兄ちゃんが助けてくれてるのよ。声かけてほんとに良かったわぁ」
本屋に着き、外で待つ太一。出てきたおばあちゃんと路地まで戻る。

「家まで送ろうか?」
「ここで大丈夫だから、これ持っていきなさい」
500円玉を握らされる。
「美味しいもの食べなさい、ね」

公園へ移動する。
「ふーふー」
熱々のたこ焼きは心までおなか一杯にしてくれた。

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