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【愛着・AC 克服記録】Part 4 何事もうまくいかなくなる

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「ながらで克服!」〜愛着障害・アダルトチルドレンを克服した中の人の話〜
#005 何事もうまくいかなくなる (Part 4 解説)

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(2018.10.18 Twitter より推敲・再掲載)

4-1. カウンセリングで感じた違和感


(2018.06 ー 2018.09頃の話)
 前回 (Part 3) の話と前後するが、カウンセリングの終盤には違和感もあった。そもそも、こうゆうカウンセリングは、「恋愛転移」という状態を作り出して回復に導くらしい。恋愛転移 = 要は "カウンセラーさんを好きになっちゃう" 状態。たしかに、少し年上 (上限はない) が好きな僕としては、40代女性のA氏は親しみやすかった (もし30代だったのなら、A氏、すみません。)

 違和感は何か?
 当時の感覚のまま言えば、「なんか自分を完全にはさらけ出せてない」かんじ。割合のイメージは、"他の誰にも相談できない話ができる" という意味では、80%くらいは自分をさらけ出せている。あと、仮に僕を無条件で全肯定してくれる存在がいたとしても、10%くらいは墓場まで持って行きたい秘密もある (性癖とか)。

 この差の10%。これが何なのかわからないまま、カウンセリングは完了した。今考えるとわかる。僕はA氏に "いい子" に見られようとしていた。
「認知行動療法がうまく効いて、治療がスムーズに進む "良い患者"」
「カウンセリング中も少しにこやかで、反応もきちんと丁寧、でも真摯な姿勢で臨む。まさに "カウンセラーにとってありがたい患者"」

 なぜそう思うかといえば、カウンセリング終盤は、A氏の質問に僕が答える形で時間が過ぎていたから (= もはや、僕の悩みを相談する場ではなくなっていた)。カウセリングは "患者が話したいことを話す" のが基本だ。もちろん僕の場合も、カウセリングの初期は、対人不安や自己否定が辛い、という悩みを吐き出せていた。しかし終盤は、"この人に嫌われたくない"、"治療が伸びて困らせたくない" という意識の方が強かった。


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4-2. 仕事探しは続く ― ここでも違和感が…


 そんなこんなでカウンセリングが終了したころ、僕の就活も終わりを迎えた、お祈りとともに。
 僕は、次の仕事を探さなくてはならなくなった。
 周りの人は軒並み、"酵母マン君は優秀だから、留学するのがいいよ!"と言う。そうゆう褒め言葉が、僕の中の何かを苛立たせた。

 ここで、少しだけ研究者という生き物の生態を説明してみる。理系で博士号を取ると、次のステップとして、企業に就職 or 研究を生業とする "傭兵" として生きる、のどちらかを選択する人が多い。後者の "傭兵" スタイルの花形が、海外留学だ。
 研究者世界の留学とは、「海外 (米国が多い) の研究室に雇われて、研鑽を積む」こと (お給料もらえます。嬉)。もちろん、メリットも多いし、反面リスキーでもある。それでも "客観的" に考えれば、20代のうちにこういった経験ができるのは、とても良いことだと思った。
 「これはみんなが良いと言ってる、大事なことだ」、と自分に言い聞かせながら準備を進めた。

 しかし、、、なんだろう?ここでも段々違和感が出てきた。端的に言えば、「決められない」のだ。思い返せばこれまでの28年間、僕は「入念に色々な情報を集めて、それを吟味して、自分が最良だと思う決断をする」ことが苦手だった。この頃も、あくまで性格の1つだと思っていた。
 今はわかる、これは性格ではない。「愛着障害」・「アダルトチルドレン 」の悪質な症状の1つだ。この症状は、生きづらさ全般にも共通するかもしれない。

(再掲載注: これが僕が主張する、「未来の自分を考えることができない」病という意味です。では僕は、いままでどうやって生きてきたのでしょうか?)

 結局僕は、とある1箇所の研究室にだけ応募した。理由は色々あるが、端的にいえば、"運命" を感じたから。
(「運命感じがち」なのも症状の1つだろう、それは運命という不確かなものに人生を依存させて、決断を放棄しているから)
 一方で、本当にありがたいことに、僕に雇用の声をかけてくれる国内の研究者の方もいた。 これは、当時も心からありがたいと感じていた。そちらへの配慮もあって、海外には1件しか応募しなかった。心の中では、「僕みたいな人間に期待してくれる方のために、なりふり構わず応募するのはやめとこう」「もし海外がだめなら、国内で働こう」と考えていた。
(再掲載注: 現在も未定)

 この頃、だんだん、研究に身が入らなくなってきていた。


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4-3. 『ありがたい』お話 ― 輪郭がわかる "限界" へ


 プライベートにも変化があった。
 "おせっかい" な人から、女性を紹介されたのだ。
 経緯は以下のとおりだ (なんか身バレしそうで怖くなってきた笑)。卒業した先輩のところに遊びに行こう!、という計画が出た。その旅行先で、先輩の会社の同僚の方たちも含めご飯を食べた。 初対面の人が多い場だった。僕は6月くらいまでの躁状態と、元来の人見知りが混じった、変な心理状態だった。
 "人見知り発動・ATフィールド全開" な僕を見かねた先輩が、「こいつ年上好きなんですよ~」と話を振った。そこから、あれよあれよと話は進み、僕は都内で紹介された女性と会うことになった。僕の意志は宙にぷかぷか浮いていた。
 結局その女性とは、ご飯いったり、野球観戦したり、3回くらい会った。
 なぜそうしたか?
周囲の人
「お前はへたれだから、こうゆうのがないと進まないんだよな」
「年上の女はやめときな、焦ってるよ~」
心の中
「先輩に義理が立たないし、紹介してくれた先輩の同僚にも悪いし、相手の女性も優しい人ではあるし…」

 最終的に僕は、「経済力もないし、年離れてて適当な気持ちはだめだと思うんで………すみません」と断った。


また、精神が限界を迎えた。


 しかも、今度は自分の内と外の区別がつく。認知行動療法で、この嵐は心の中で起きていることを理解できるから。

 僕は、自分が何をしたいのかわからなくなった。

 困ったらネットだ、現代はすごい (Thank you, Internet!)。
 でもおかしい、僕は愛着障害を克服したはずなのに………。
 「愛着障害」「生きづらさ」で調べると、僕には初見の言葉が目についた。

 『アダルトチルドレン

 とりあえず、amazon でポチった。
 (Thank you, Jeff Bezos!)


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