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【難しく考えずにまずはやってみる!】公募ガイドが贈る小説書き方キット(2020年9月号特集)


 「小説なんて書けない」と思っているあなたのために、着想から推敲まで手ほどきする小説キットを作成した。書き込み方式なので、読むだけでなく、どんどん使いこなし、あなたも書ける人になろう!

まずは「無理!」を解きほぐす

小説を書くには時間がたくさんかかる。仕事は忙しいし、土日も毎回は使えないし、時間がない。

 そんな人は原稿用紙10枚から始めよう! 10枚なら綿密なプロットは必要ないし、自分がモデルならキャラクター設定も特にしなくて大丈夫。慣れれば書く前の設計の部分も楽しくスムーズになるので最初は時短でOK

小説が書けるのはもともと才能のある人だけ……

 才能がない人はいない。誰でも必ず持っている。要はどう磨くかどうか。何度もトライ&エラーを繰り返して書いていこう。

コツコツ頑張れない。いつも3日坊主になっちゃう……

 3日坊主でOK! 3日で書けるものを何度もくり返せばいい!

小説には皆がアッと驚くようなネタが必要? 書けそうなよいアイデアが全然浮かばない……

 特別なことだけが小説の材料じゃない。よい小説の条件は気づきや共感があること。君の日常生活の中にこそ、読者が共感できる味わい深いエピソードは眠っているはず。

小説はあまり読まない。やっぱり読まなきゃ書けない?

 読んだほうがもちろんいいけど、たくさん読まなきゃと思って立ち止まるより、まず書いてみよう!

作家は下調べだけで何カ月もかけるって聞いたことがある。そんなに緻密な準備はできない。

 確かにそういう場合も多い。でもそれは知らない世界について書いているから。逆に言えば、自分の得意な分野で書けば下調べは不要ということ。初心者は自分の知識や経験をもとにして書いてみよう。

書けば本当に上手になれるの? ずっと下手なままな気がする……

 心配無用! 多くの作家たちも言っているように、書けば書くだけうまくなる。

自分の文章をうまいと思ったことない……

 あまり気負わずに、楽しく書ける枚数から始めてみよう。大人が書けないと感じるのは「読む力」が「書く力」を大きく上回っているから。自分の文章を下手だと感じる人ほど「読む力」があるから成長の可能性も高い!

読者を感動させたり楽しませたりしなきゃいけないなんて無理。

 まずは自分が面白いと思うものをどんどん書こう。自分が楽しんで書けることが一番大切なこと。

「私には書けない」は思い込み?

 水泳の北島康介選手を世界一に導いた脳医学の林成之教授は、勝つ人は勝てると思っていると言う。
 では、どうしたら勝てると思えるかと言えば、それは小さな成功体験を積み重ねること。小説で言えば、3枚でも5枚でもいいから、「書けた!」をくり返すことが「100枚も書けた」「1000枚も書けた!」につながる。

 一度も書いたことがない人、もしくは、書こうと試みたことはあるが、完成までたどり着けなかった人からよく聞くのは、「私には小説なんて書けない」という言葉。
 でも、たいていは難しく考えすぎている。確かに、最初からプロの作家のように、読みやすさも面白さも感動も、何もかも取り入れようとしたらかなり難しいし、挫折する。だから最初から大作を狙わず、小さな「完成」を積み重ねることが重要だ。

 料理で言えば、いきなりフルコースに挑戦して、「やっぱり素質がない」と思うのではなく、オムレツから始め、「できた!」を味わうことのほうが価値がある。
 頑張りすぎず、まずは短編を一つ完成させよう。

INTRO:誰でも書ける!3日間で完成!小説講座

夏休みを使って初めての小説を

小説を書こうと思っても、何をどう書いたらいいかわからないという人は少なくない……

小説の書き方を最後まで解説!
特集「3日間で書ける!小説講座」
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※本記事は「公募ガイド2020年9月号」の記事を再掲載したものです。